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種子から育てる
コットンボール
趣味の綿花栽培

コットンボール作りに挑戦

ふかふかのコットンボール

コットンボールと呼ばれるワタ () の実ポップコーンみたいにはじけて、フカフカの白いわたが出てくる過程を見てみたい! ということで、

ワタ種子から育ててワタの実ができるまでのワタの栽培にチャレンジしてみました。(栽培地は埼玉県 奥武蔵)

プランターを使って育てたアメリカ綿の栽培観察記録です。

アジア綿 (矮性種) と思われるワタ栽培も追加で試したので記載しています。


ワタの実のように見えるので綿花と呼ばれます。といってもの事なんですね。

綿毛の繊維は種子の表皮細胞が 細長く成長したものです。

参照:フカフカ植物・うぶ毛の正体 >


※植物としての状態のワタを木へんの「」、繊維の状態になったワタを糸へんの「綿」と表記するのだそうです。

から作られた繊維が木綿。蚕の繭から作られた繊維を真綿といい、同じ「綿」でも、木綿真綿は別物です。

趣味のワタ (綿花) 栽培 メニュー

ワタ栽培のポイント

ワタ栽培する上で注意したのは以下の事です。


ワタ栽培の注意点

35℃の以上の時には日陰にします。

水やりは乾き過ぎる前にたっぷりと。
毎日少しずつあげると根腐れの原因となります。
また、肥料を与え過ぎると徒長し、蕾が落ちたり病気の発生が多くなるのでやり過ぎに注意します。


ベランダ街灯の近くなどで栽培していると、光に誘われて、ヨトウムシハマキムシ成虫の蛾がやってきて、を産みつけやすくなります。

早めに見つけて対処ができるように、こまめにチェックします。


ワタの生育には高めの温度と日照時間が欠かせません。特にのできる時期に天候が良くないとコットンボールがうまくできません。


寒冷地で育てる場合はが咲いてもがはじけるまでに間に合わない場合があるので、早めに種まきをして保温しながらを育てた方が良さそうです。ワタは移植を嫌うので、定植する時は大きくなる前にのまわりの土を落とさず、くずさず植えつけます。


清潔な土に広々と植える

あまりに発芽率が良かったため間引きしきれず、8号鉢で使い古しの土に3本定植したものがあります。もそれなりにつけましたが、同じ8号鉢で新しい培養土に1本だけ定植したものと比べると、1鉢のの数も大きさも、かなり劣る結果となりました。

ワタの種子を入手する

初めてのワタ栽培した時の種子は切り花として売られていたコットンボールから採取しました。

綿の花

ワタは寒さが苦手なので、種まきするまでワタの種子は切り花のわたの中で保存しておいたところ、乾燥して保温性もあって保存状態が良かったらしく発芽率はとても良かったです。

綿の種子と割った中身
ワタの種子と割った中身

入手したときは既にドライフラワーの状態だったので、品種は不明のまま栽培してみました。

夏に芙蓉に似たクリーム色のきれいな花が咲き、アプランド綿 (わた) らしい事が判明しました。

アメリカ綿の花

アプランド綿 (アメリカ綿)

別名:リクチワタ

アオイ科 ワタ属

学名:Gossypium hirsutum
   ゴシピウム ヒルスツム

英名:Upland cotton

メキシコから中央アメリカが原産

綿花栽培は歴史が古く、昔から品質改良が行われたり、自然交配があったりしているので正確に品種を判別するのは困難です。
以降、大雑把にアメリカ綿アジア綿ぐらいの区別にさせていただきます。


ワタ栽培 第2弾 に使用した種子

初挑戦にて念願のコットンボールができたので、ワタ栽培第2弾はその種子を使い、実験を兼ねて昨年に引き続きアメリカ綿プランター栽培・鉢栽培に挑戦してみました。

前年の栽培を元に種まき時期土質を変えて比較実験しながら成長観察記録を追記して紹介しています。


また、今回は新規にアジア綿 (矮性種)も栽培してみました。

アジア綿 (矮性種) の栽培 >

ワタの種まき

4月中旬、市販の培養土を入れたポリポットワタ種子をまきました。土はなるべく清潔なものを使用します。

種子発芽しやすいようにあらかじめ一晩水に浸しておきます。少々綿毛が残っていても問題ないようです。

コットンボールから取り出した種子

土は湿らせておき、なるべく土が種子に圧着するようにして、1cm位の土をかけておきます。発芽まで乾燥させないように管理します。

前年、初めて栽培した時は充分暖かくなるのを待って5月の中旬に種子をまき、順調にコットンボールの収穫までたどりつけました。しかし、数個が完熟する前に気温が下がり、成熟が止まってしまい、簡易温室で完熟させることになってしまいました。


そこでワタ栽培第2弾は早めにポリポット種まきをし、暖かくなるまで苗を保温しながら育てたところ、結果良好でした。

ワタの発芽

発芽適温が25℃前後 -この時期にしては高めなので保温乾燥防止のために黒いビニールをかけておいたところ、2週間程して発芽し始めました。

アメリカ綿の発芽

ワタは薄くて平べったい2枚の葉が重なって発芽します。

アメリカ綿の発芽の様子
アメリカ綿の発芽の様子

発芽温度の実験

発芽適温25℃前後ということなので8月中旬に種まき実験をしたところ、種子を水に浸してから、たった3日でまいた種子全てが元気よく発芽

充分な温度があれば、ワタの発芽超カンタンということですね。

種まきから10日後には、の高さが10cmで本葉まで姿を現しました。

発芽後のワタ

発芽率が良かったので、間引きをしました。その時のの様子です。

間引きしたワタの苗 根が直根
▲ 種まきから3週間後
間引きした綿の苗
綿の発芽後の根の様子
▲ 種まきから約4週間後 ワタの根

ワタの定植

5月中旬、発芽から約2週間後に定植しました。ワタは移植を嫌うので、本葉が出る頃にポリポットの土を崩さず、そのままプランターへ植え付けました。

本葉が出始めたアメリカ綿の苗
本葉の出たアメリカ綿

この時期は風の強い日があり、が痛みやすいので保温防風を兼ねて透明のビニールで覆いをつけてみました。結果は良好です。


順調に育つ綿の苗
6月上旬 アメリカ綿の様子

昨年より1ヶ月早く栽培を始めましたが6月上旬には本葉が4〜5枚になり順調に育っています。ワタはこの頃に1ヶ月程成長停滞期となるので、あせらず管理します。

ワタの共生菌について

ワタは本葉が出てからしばらくは成長停滞期となり、成長が遅くなります。

成長停滞期ストリゴラクトンという植物ホルモンを土壌中に分泌して共生菌を育てている最中で、勢い良く育つための準備段階なんだとか。

本葉が6枚くらいのアメリカ綿
6月中旬 8号鉢で育つアメリカ綿

共生菌 アーバスキュラー菌根菌が育つことで、ワタから窒素を取り込んで生育するのだそうです。また、根が張る期間に水をやりすぎたり、長梅雨にあうと、根ぐされをおこすので管理する時に注意が必要。

アーバスキュラー菌根菌
80%以上の陸上植物と共生する菌類。植物の根の中に菌糸を伸ばして入り込み、アーバスキュル(樹状体)を形成する(内生菌根菌)。植物の根が入り込めない土壌のすき間に菌糸を伸ばしてリン、窒素などの無機栄養分を吸収し、アーバスキュルで植物に与える。植物からは代わりに光合成産物(糖)を受け取ることによって共生する。植物の根から分泌されるストリゴラクトンによって菌糸分岐が誘導され、共生が促進される。植物は菌根菌との共生によって栄養・水分の獲得が容易になるだけではなく、耐乾燥性などの環境耐性や耐病性を獲得する。

出典・引用:
宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの米山香織博士研究員らが植物の枝分かれ抑制ホルモンをつくる酵素を発見


7月になると、気温も高くなって、土の環境が整ってきたおかげか、急にが伸び、の枚数も増えてきました。

順調に育つアメリカ綿
7月初旬 8号鉢で育つアメリカ綿

育ちが悪いといって植え替えてしまうと、せっかくの育つための環境をダメにしてしまうので1ヶ月程はじっくり待つ心構えが必要です。

成長が遅いからといってワタの植え替えはしないことがポイントです。


成長停滞期知らずのワタについては

成長停滞期知らずのワタ >

成長停滞期知らずのワタ

まるで、成長停滞期知らずと思える程大きく成長を続けていた6月中旬頃アメリカ綿の様子です。下の写真右側がそのワタです。左は通常のワタ

同じ種子を同じ時期発芽させて、同じ時期に定植したものですが、成長に著しい差が出ています。

綿の成長の比較
(左)市販の培養土  (右)培養土と昨年の土

違いは栽培しているだけです。

は市販の培養土だけを使用。標準的に育っていると思われます。

は市販の培養土と昨年綿花を育てた土をブレンドして栽培したものです。

このプランターに定植した4本だけが同じように勢い良く育っています。


成長の速い綿
6月中旬 停滞しないで大きく成長中の綿

このプランターで使用したは昨年のワタ栽培で使用していたもので、ワタの実の追熟のためにビニール温室に入れていたものです。コットンボールの収穫後も春まで放置していたために、共生菌が生きていて、このような結果になっているのかもしれません。


他にも何か原因があるのかもしれませんが来年もこの土ワタリレー栽培をして実験をしてみたいです。

因みに、元気よく育っていた4本のうち1本を6月下旬に間引いて、新規に植え直してみたところ、通常栽培の物と比べても、かなり成長が遅れて大きくなれませんでした。やはり、定説通り、植え替えは良くないという結果となりました。


8月中旬、成長停滞期知らずのワタは摘芯して草丈80cm、間引きワタは摘芯なしで草丈48cm、通常栽培 (8号鉢) は摘芯なしで草丈75cm位です。


成長停滞期知らずのワタ その後

7月初旬にはもたくさんつけ、摘芯をするほど大きくなりました。

摘芯をしたアメリカ綿
摘芯をしたアメリカ綿

副萼に包まれています。中を覗いてみるとに覆われたがあります。

アメリカ綿の蕾

副萼については、ワタの花 >


7月中旬になるとワタの花は早朝にを膨らませ、次々と開花しました。

早朝蕾を膨らませるアメリカ綿の花
早朝蕾が開きかかるアメリカ綿の花
朝に開花するクリーム色のアメリカ綿の花

夕方になると、うっすらとピンク色に変化して閉じてきました。

夕方に徐々にピンク色に変化するアメリカ綿の花

翌朝になると、濃いピンク色になって閉じていきます。

開花の翌朝に濃いピンク色に変化するアメリカ綿の花

雌しべ柱頭がピンク色に変化しています。受粉完了サインでしょうか。

夕方に徐々にピンク色に変化するアメリカ綿の花 蕊部分拡大

この後、は萎れて落ちて、が成長し始めます。


その後、暑い日が続き、次から次へとが咲き、もたくさんつけました。

アメリカ綿の花 黄色い開きたての花と閉じるピンクの花
次々と咲くアメリカ綿の花
次々と花を咲かせるアメリカ綿
(7月中旬〜下旬)

受粉したてのと同様、副萼に護られ、宝玉のようです。

受粉したてのアメリカ綿の実
受粉したてのアメリカ綿の実

も順調に大きくなっています。

大きくなり始めたアメリカ綿の実
大きくなってきたアメリカ綿の実
アメリカ綿の実
アメリカ綿の実 (7月下旬〜8月初旬)

8月中旬には、摘芯後のは分枝してがリズムよく4つを並んでいるものもありますし、生理落下したもいくつかあります。が多すぎるので摘果をした方が良いかと考えていたので、良いタイミングです。

この時落下した未熟果の内部様子を観察してワタの実の成長過程を観察してみました。

ワタの実の成長過程1 >


たくさん実をつけたアメリカ綿

8月中旬、みたいにながポコポコと複数なっています。大きいものは高さ5cm・直径3.5cm位で、昨年と比べるとかなり成長が速くての量も多いです。この頃になるとの数は減り、が目立つようになっています。

摘芯たたアメリカ綿の実のなる様子

9月中旬には9つのコットンボールがはじけて、第1陣の収穫を終えるという嬉しい結果となりました。

次々と弾けるかわいいコットンボール

はじけるコットンボール >


ストリゴラクトン効果なのかもしれませんが、古い土を使用すると病害虫にやられてしまう可能性も否めません。実際、このにはネキリムシがいたせいで、6月初旬にを少しやられました。使用する時は注意が必要です。

ワタの成長

一般的な培養土で育てたアメリカ綿成長停滞していた時期を過ぎると、急激に大きく育ち始めて、暑さを迎える7月の初旬にはを多数つけ始めました。

成長停滞期を過ぎて大きくなり始めたアメリカ綿
蕾をつけ始めたアメリカ綿

大きい葉は、高さ13cm・幅18cm位と、かなり大きいです。

大きな葉を出し始めたアメリカ綿

葉柄は長くて互い違いに生え、葉腋から分岐した枝にがついています。

蕾をつけ始めたアメリカ綿 拡大
アメリカ綿蕾 拡大
7月初旬 アメリカ綿の様子

昨年は8月の上旬にをつけ始めたので、1ヶ月程早いペースです。

勢いよく育ち始めた綿の葉
昨年8月上旬 アメリカ綿の様子

の基部は木質化して上部を支えています。野生では多年生でワタの木になるようですが、寒さに弱いので日本では冬には枯れてしまい、一年草扱いとなっているようです。

アメリカ綿の根元
アメリカ綿の根元 拡大
木質化する茎(8月中旬 幅 約.1.2cm)

9月初旬は残暑厳しい頃なのですが、今年の関東地方は平均気温がぐっと下がり、ワタの葉紅葉し始めてしまいました。赤く色づくはきれいですがたくさんのコットンボールが完熟を待つ中、どうなるのでしょう。

実をつけて紅葉するアメリカ綿

今回はがやられないように厳重にチェックをして、こまめに虫の卵を取り除いて被害を抑えていたのに、思わぬところでの成長が阻害されてしまいました。自然相手の栽培は難しいものです。


その後、夜間の気温の低下はあるものの、晴天が続いて9月上旬から中旬にかけて無事コットンボールがはじけ始めました。

8号鉢で育てたワタのコットンボール
8号鉢で育てたワタの紅葉とコットンボール 拡大
アメリカ綿の紅葉と綿花

はじけるコットンボール >

ワタの花

アメリカ綿は清楚で軽やかなフヨウに似たクリーム色のを7~9月に咲かせます。花径は5〜6cm位です。

開花したてのワタの花

は淡い黄色の花弁が5枚あります。

綿の花 構造

萼片は5枚で、杯状のになっています。3枚の大きなのように見えるのは副萼で、これはになっても残り、オシャレな感じがします。

副萼:ワタのなどのアオイ科の花には萼の外側に萼状の構造が一輪あります。この萼片状の構造は副萼片、集合名称として副萼 と呼ばれるそうです。副萼片は萼片の托葉起源だと考えられており、萼片と共に開花前の花を保護しているのだそうです。

参照:BotanyWEB 萼片と萼

ワタの花 蕾から開花するまでの様子

綿の花の蕾
きれいな綿の花
綿の花

ワタの花 雌しべと雄しべの様子

ワタの花自家受粉をするそうです。

開きかけのワタの花の蕾

ワタの花の開きかけを見ると雌しべ雄しべの中に埋もれている様にも見えます。

ワタの花中心拡大写真

開花時の様子。存在感のある雌しべ雄しべが至近距離にあるので、わずかに揺れただけでも受粉しそうです。

ワタの花 雌しべと葯が開いて花粉を出す雄しべ拡大写真

人工授粉はしませんでしたが、殆どの結実しました。

綿の花 雄しべと雌しべ拡大

ツブツブの花粉があちこちに付着しています。花粉は被子植物の中でも大きい方なんだそうです。

綿の花葯の開いた雄しべ 花粉拡大

ワタの花 開花後の様子

ワタは、開花の翌日にはピンク色に変化して閉じてしまいます。朝から夕方にかけて白から徐々にピンク、紅色に変化する一重の酔芙蓉スイフヨウ)に似ていても充分に楽しめます。

ピンク色になってきたワタの花

この綺麗ながあの綿になると思うとなんとも不思議です。

雌しべの柱頭がピンク色になってきたワタの花 蕊部分拡大

ワタの花は咲く日の天候や時間・場所によっていろいろな表情を見せます。

開花翌日のピンク色に変化した綿の花
開花翌日のピンク色に変化した綿の花中心拡大写真
受粉後の綿の花 雌しべ部分拡大写真

鮮やかなピンク色になってきたワタの花
雌しべの柱頭がピンク色になってきて、花粉がまとわりつくワタの花 蕊部分拡大

ワタの花は天気が悪い時にはゆっくりとピンク色に変化していきます。翌日の午後になってもまだきれいなの時もありました。色の変化には紫外線も関係しているのかもしれません。

淡いピンク色になってきたワタの花
淡いピンク色になってきたワタの花 拡大

このように雌しべを拡大して見ると、柱頭の数が3つだったり、4つ・5つといろいろあります。受粉後、この数の部屋でわたの繊維が成長するので、将来コットンボールとなってはじけた時のわたの塊の数になります。

4つに割れたワタの実と3つに割れたワタの実
左は4つ 右は3つの部屋で育ったワタの実

ワタの実の部屋の数 >


ワタの花は、大体、開花2日後位に萎れてを落とします。

落ちたを解体して、花の構造を観察してみました。詳しくは

受粉後に落ちた花の様子 >


ワタの花のつき方

元気が良いと、幹側から分枝した枝にリズミカルにをつけ、1枝に複数のをならしているように見えます。

1枝に複数の実をつけていくワタ
複数の実をつけていくワタ

参考までに:前年、5月の中旬に種子をまいた時には、8月の中旬に花を咲かせました。ワタ栽培 第2弾と比べると、一ヶ月以上遅かったです。

ワタ花の構造

ワタの花の寿命は短く、開花したてはクリーム色で徐々にピンク色に変わり、翌日には濃いピンク色になって、その後萎れて、子房の成長に押し上げられるのかポトッとを落とします。


ワタの花は開花後のピンク色になった頃が受粉の目安だといわれています。そこでピンク色に変化したを観察してみました。

この花は落ちていないなので受粉が終わっていない可能性があります。

開花翌日のピンク色になったワタの花 やや下から見たところ

子房部分 縦断面です。

開花翌日のピンク色になったワタの花 縦断面
開花翌日のピンク色になったワタの花 縦断面 拡大

種子の卵 (胚珠) と思われるものが整然と並んでいます。

開花翌日のピンク色になったワタの花の中 胚珠らしきものが並んでいる

こちらは自然落花したワタの花

ワタの花雌しべ雄しべを絞り込むように捻れて閉じています。

ピンク色になって落花したワタの花 下から見たところ

トラマルマルハナバチ等、ハチがよく訪花していますが、ワタの花粉は重すぎてトゲのあるので風媒花にも虫媒花にもなりにくいのだとか。


ワタは、基本的には自家受粉するのだそうです。なので自ら花弁を捻って、雌しべ雄しべを巻き込む事で、より確実に自家受粉できるようにしているのではないかと推測中。

ピンク色になって落花したワタの花 下から見たところ
落ちたワタの花 下から見たところ

捻れた花弁を1枚ずつ取り外して中の様子を見てみました。

ピンク色になって落花したワタの花の花弁を1枚剥がしたところ

雌しべ柱頭がピンクのハートに見えます。雄しべ花粉で金色に輝いて、何だか豪華です、

ピンク色になって落花したワタの蕊部分拡大 雌しべの柱頭がピンク色になっている

雌しべ柱頭花粉がついています。

ピンク色になった雌しべの柱頭に金色のつぶつぶの花粉がまとわりついている

たくさんの雄しべ花糸は合着して、花柱を筒状に囲んでついています。

ピンク色になった雌しべの柱頭に金色のつぶつぶの花粉がまとわりついている

筒状になった雄しべ花糸を開いてみると雌しべ花柱がすっぽり収まっています。

ピンク色になった雌しべの柱頭に金色のつぶつぶの花粉がまとわりついている

雌しべを取り出してみました

ピンク色になった雌しべの柱頭に金色のつぶつぶの花粉がまとわりついている 柱頭の基部が捻れている

ピンク色に変化していないものも確認してみました。どちらも雌しべの柱頭の基部は捻れています。

変色していない雌しべの柱頭に金色のつぶつぶの花粉がまとわりついている  柱頭の基部が捻れている

ワタの実の成長過程1

生理落下したと思われる未熟果を観察してみました。

ワタの実の頃から完熟まで、のように見える3枚の大きな副萼片に守られて成長します。

副萼に包まれる受粉し終えたばかりのワタの未熟果

が終わると、子房が膨らんできてになり始めます。子房は5枚の萼片が合わさって1枚となった、ぴっちりとしたに包まれています。

受粉し終えたばかりのワタの実 副萼と萼と子房の説明画像

コアシナガバチ副萼片の間に頻繁に潜り込んでチェックしています。が出ている感じはしないのですが、獲物でもいるのでしょうか?の中にはあまり興味がないようです。


副萼片を1枚取り除いて中をみると、鳳凰が翼を広げたみたいです。

副萼片を1枚取り除いた綿の未熟果

副萼片を取り除いてみたところ。

副萼片をすべて取り除いた綿の未熟果

果皮片を2枚外して中を見てみました。トウモロコシの粒のように白い玉状のものが並んでいます。

果皮片を2枚取り除いた綿の未熟果

果皮片を全て外してみると、種子の赤ちゃんソフトクリームみたいな形で入っていました。

果皮を取り除いた綿の未熟果

種子の赤ちゃん達は4部屋に分かれて格納されていました。

果皮を取り除いた綿の未熟果の種子部分を取り外したところ

1粒の種子の赤ちゃんを取り出してみると、微細な白い繊維で覆われていました。触れると、水っぽいです。

1粒の未熟種子

ワタの実の成長過程2

生理落下したと思われる未熟果で、もう少し成長しているものを観察してみました。

副萼片を全て取り除いてみたところ。

副萼片をすべて取り除いた綿の未熟果

と4つに分かれた果皮片を1枚取り除いてみると、既に白い繊維状の塊が輝いています。

果皮片を1枚取り除いた綿の未熟果

果皮片を全て取り除いてみると、白い繊維が伸びて、ワタの実の成長過程1と比べると、ふっくらしているように見え、ソフトクリームみたいです。

果皮片をすねて取り除いた綿の未熟果

将来、綿毛になると思われる白い塊は水分をたっぷり含んでいます。

将来、綿毛になると思われる白い湿った繊維の塊

白い水分をたっぷりと含んだ繊維の塊の中に種子らしきものが見えます。

白い繊維の塊の中に種子らしきものが見えます

1粒の種子らしきもののには既に繊維が出ているものと思われ、剥がれにくい状態です。

白い繊維に包まれている1粒の種子

ワタの実の成長過程3

ワタの花が萎み、受粉が成功して待望のがつき始めました。

は先が尖った卵形です。受粉を終えて萎んだが引っ掛かっています。

綿の実がつきはじめたところ

少々大きく育ってきた未熟果を観察してみました。

少々大きくなったワタの未熟果

副萼を外してみたところ。

副萼は大きさが殆ど変わらないので、相対的に見ればが大きくなったのが分かります。

少々大きくなったワタの未熟果 副萼を外したところ

副萼を外したワタの未熟果

も取り除いてみると、の大きさは2cm位です。

副萼を外したワタの未熟果 およそ2cmの実

5つに分かれた果皮片を1枚取り除いてみると、水分たっぷりの白い繊維状の塊が輝いています。

果皮片を1枚取り除いた綿の未熟果 水分たっぷりの白い繊維状の塊が輝いている

中身を傷つけてしまい、ぐしゃぐしゃになって水分が出てしまいました。

果皮片を1枚取り除いた綿の未熟果 拡大 水分たっぷりの白い繊維状の塊が輝いている

中の白い繊維状の塊を壊さないようにして、果皮片をもう1枚取り除いてみると、きれいなワタのような塊がでてきました。

果皮片を除き、綿の未熟果の白い繊維状の塊が取り出したところ

中身を傷つけなければ、塊の表面はやや乾いていてキレイに取り出せます。

果皮片を除き、綿の未熟果の白い繊維状の塊が取り出したところ

果皮を全て取り除いてみたら、のように光沢があり、ソフトクリームとかわた菓子みたいな形でかわいいです。

成長と共に、増々かわいらしくなってきています。

果皮片をすべて除き、ソフトクリームみたいな白い繊維状の塊が現れたところ

1塊の中に縦2列の塊がワンセットになって5部屋に1セットずつ格納されています。

果皮片と部屋とその中身の関係

ワタの実の部屋の数

の中の部屋数は果皮編の数と同じで、個体差があって5部屋だったり、4部屋・3部屋だったりします。これは複数の心皮が合生して1つの雌しべを構成しているためで柱頭の分裂の数に一致しています。


4つに果皮片が分かれている同じ位の大きさの未熟果を上から見たところと横断面。

4つに果皮片が分かれている未熟果の上から見たところ
4つに果皮片が分かれている未熟果の断面

3つに果皮片が分かれている同じ位の大きさの未熟果の取り出した中身。

4つに果皮片が分かれている未熟果の断面

心皮は萼片・花びら・雄しべと同様に葉に相当する器官で、へり近くに胚珠がついた葉が胚珠を封じ込めるように折りたたまれた、ミカンの房のような基本構造を持つ。参照・引用:雌しべと心皮


1部屋に格納されていたワンセットの塊です。みかんの一房みたいな形ですが、質感はフカフカした感じでかわいらしい。

ソフトクリームみたいな白い繊維状の塊 拡大

ワンセットの塊を半分にするとワタの種子が湿った繊維の中、並んでいるのが分かります。

成長過程のワタの種子

未熟なワタの種子を1粒取り出してみました。この種子は約4mmです。

成長過程のワタの種子 拡大

この種子の表皮細胞が細長く成長して綿毛の繊維になるわけですね。

ワタの実の成長過程4

9月初旬、そこそこ膨らんだワタの実の中の様子を観察してみました。

成熟間近のワタの実

副萼片を1枚取り除いてみると、がパッツンパッツンになっています。

ワタの実副萼の大きさが殆どかわらないのでワタの実の成長過程3の頃のを比べると、すいぶんと果実が大きくなっているのがわかります。

副萼を1枚取り除いて萼の見えている成熟間近のワタの実

副片を取り除き、4枚に分かれた果皮を1枚剥がしてみると、薄皮に覆われた将来わたになる部分が出てきました。緑色の果皮は以前と比べると少々堅いです。

4枚のうち1枚の果皮を剥がし、薄皮を残したワタの実

薄皮を剥がすと真っ白に輝く将来わたになる部分が出てきました。

薄皮は柑橘類の房のが乾燥した時のような感じです。

4枚のうち1枚の果皮を剥がし、薄皮を残したワタの実

果皮薄皮を全部取り除いてみると綿ですが、のように真っ白に輝いています。水分は以前より少なめです。

白い部分の長さは3.5cm位。

全ての果皮と薄皮を取り除いたワタの実

4つに分かれている繭玉みたいな白い塊の1つを取り出してみました。

未熟なワタの実の中の様子

白い塊は全体を覆う薄皮の中央の下部分から栄養をもらっているようでここだけがしっかりとくっついています。

未熟なワタの綿の部分の塊を取り出しているところ

白いみかんの房のような形の塊は将来フカフカのわたになる部分です。縦にある筋に沿って切ってみました。

未熟なワタの綿の部分の塊を取り出した様子

マツの実みたいな淡いクリーム色で縦長の種子が数個入っています。大きさは1cm位です。中央に入っていた種子が半分に割れてしまいました。

未熟なワタの実の中の種子の様子

種子の中はかなり成熟してきてるようで、子葉が折り畳まれているようなが見えます。

未熟なワタの実の中の種子の断面

白い塊から種子を取り出すと種子からわたの繊維が伸びています。

未熟なワタの実の中の種子から伸びる繊維

1つのワタの実の中の様子です。1房に7つの種子が入っていました。他の房にも同じ位の種子が入っていると思われます。

未熟なワタの実の中の様子

取り出したワタの実の中のものを自然乾燥させてみました。

ワタの実の成長過程3以前の未熟果のものは水分が多く、空気にさらされると、すぐに変色してダメになってしまいましたが、今回は白いままキレイに乾燥しました。

未熟なワタの実の中を乾燥させた様子

種子を取り出して、乾燥させたものは濡れたティッシュが乾いた時みたいになっていましたが、ほぐしてみると、ちゃんとフカフカのわたになっていました。

濡れたティッシュが乾いた時みたいになってしまたワタの繊維
濡れたティッシュが乾いた時みたいになってしまたワタの繊維をほぐしてみたところ

白いのような塊も割って、ほぐしてみると、ほっこりとしたわたの繊維になっていました。この頃のは熟成に向けて徐々に水分を減らしている段階のようです。この塊の中も種子が7個入っていました。

白い繭のようなワタの繊維の塊
白い繭のようなワタの繊維の塊繊維をほぐしてみたところ
白い繭のようなワタの繊維の塊繊維をほぐしてみたところ 拡大

完熟前のを摘むのには、ためらいがありましたが、この時期の果実の中の様子を知る事ができて有意義な結果となり、良かったです。

ワタの実の成長過程5

9月中旬、ワタの実がはじけ始めた頃、待機するワタの実副萼果柄を繋ぐ辺りのから水滴が光っているのを幾つかので見かけました。

ワタの実の下の穴から水滴が出ている
ワタの実の下の穴から水滴が出ている 拡大
完熟を待つワタの実の下の穴から水滴が出ている 拡大

このの存在は実の成長過程を追っている時に何のためのなのか疑問に感じていました。

ワタの未熟果の構造

これは完熟へ向けて内部を乾燥するために水分を排出するためのだったのかもしれません。

水滴の出る完熟を待つワタの実 拡大

ならば、が抜けやすいようにとが上向きになるように、重そうなのついたをやさしく誘引してみました。ついでに水滴をティッシュで取り除いてみました。完熟が早くなるかも?と思ったのですが、そんな気配もなく、時間がたってからはじけました。

はじけるコットンボール

9月上旬から中旬にかけて、コットンボールが姿を現しました。
専門用語では綿の実が開くこと開絮 (かいじょ) というそうです。

※昨年は10月中旬に開絮し始めました。

綿の実がはじけてコットンボールになるところ
次々と綿の実がはじけてコットンボールになるところ

次から次へとコットンボールがはじけて、触り心地はうさぎの尻尾みたいでふっかふかで、かわいい!

ふかふかのコットンボール
ふかふかしてかわいいコットンボール
紅葉するワタにふかふかしてかわいいコットンボール

昨年は10月中旬以降の開絮だったので晩秋に緑のままの実が数個残ってしまいました。プランタービニール温室に入れておいたところ、冬になってから、やっとコットンボールがはじける事ができました。

綿の実がはじけてコットンボールになったところ

そこで今回は早めに種まきをして保温しながら栽培を始めたところ、育ちの良い鉢の方は9月中旬には早々に9つのコットンボールを収穫し終える程、順調に開絮し続けるという、大満足の結果となりました。

藍染めの綿の布の上で白くふわふわに輝く収穫したコットンボール
9月中旬に収穫したコットンボール

その後、10月になって次々とコットンボールがはじけ続けています。笑ってしまう程、ふっかふっかのボリューム満点のものから小ぶりなものまでいろいろあり、の成長は均一でないのだということを実感しました。

藍の生葉染めした絹の布の上のふかふかのコットンボール
藍の生葉染めをした絹布と綿の実

繊維をつけたままの種子:実綿 (みわた)

実綿から種子を除いたもの:
 繰綿 (くりわた)・綿花 (めんか)・リント

繊維を除いた種子:綿実 (めんじつ)

収穫したコットンボール

はじけてから乾燥させ、しばらくして雨に濡れないうちに収穫しました。

果皮の内側が金色に光ってアクセサリーみたいできれいです。

副萼もアールヌーボーのように美しい曲線で実を縁取ります。

藍で染めた綿の布の上のふかふかのコットンボール
タデ藍で染めた綿布と綿の実
桜の紅葉で染めた綿の布の上のふかふかのコットンボール
桜の紅葉で染めた綿布と綿の実

アジア綿 (矮性種) の栽培

今回はアジア綿 (キダチワタ)の矮性種と思われるドワーフコットン種子を入手することできたので栽培してみることにしました。

小さいながらきれいに咲くアジア綿の花

ワタの矮性種だと説明があったのですが、品種が不明だったので、が咲いてから品種を判断しています。交配種の可能性もあるので、正式名は不明。


アジア綿 (矮性種) の種子

アジア綿 (矮性種) 種子アメリカ綿と比べると少し小さくて丸っこいです。

アメリカ綿の種子とアジア綿の種子

アジア綿 (矮性種) の発芽から定植

種まきから発芽定植まではアメリカ綿と同時期に行いましたが、ほぼ同じ感じの成長具合で違いはよくわかりませんでした。

アジア綿の発芽 わたの殻を被って土から出てきている
アジア綿の発芽 2枚に合わさった葉を水平に広げる
アジア綿の発芽 2枚の葉を広げる
アジア綿の発芽 葉を広げ、茎が伸びる

ワタは移植を嫌うので本葉が出始めた頃、8号鉢に市販の培養土を入れて早々に定植しました。

アジア綿の定植

順調に成長しています。

本葉の出てきたアジア綿の苗
本葉の出てきたアジア綿の苗

夕方になると閉じるかのようにが下向きになります。乾燥や温度、光合成等、環境変化に適応できるように微調整しているのですね。

夕方に葉を閉じるアジア綿の苗

本葉も少し大きくなってきました。

本葉が少し大きくなって来たアジア綿の苗

3枚目の本葉が出て来て、14.5cm位の大きさになりました。

本葉が3枚になって14.5cm位の高さになったアジア綿の苗

この後、本葉が数枚出ると成長停滞期となり、ゆっくりと成長を続けます。

その続きは アジア綿 (矮性種) の定植後 >


矮性種のせいか、本葉が出てきてからの成長がアメリカ綿と比べると遅く、育ちの悪い感じでした。

参照:アメリカ綿の栽培の成長過程 ワタの定植 >

アジア綿 (矮性種) の定植後

アメリカ綿より小ぶりで黄緑色。切れ込みが深く、裏に産毛が多くて、何となく乾いて軽くてソフトタッチな感触です。茎は細くて赤紫色です。

葉柄も短く、細いです。

アジア綿 (矮性種)の葉や茎

7月を過ぎてから少し成長が速くなりました。もつき始めました

花や実がつき出した頃のアジア綿 (矮性種) の様子

開花の様子は アジア綿 (矮性種) の花 >

アジア綿 (矮性種) の花

7月中旬に小さいながら、次々とを咲かせました。葉腋から出る枝につきます。

花が咲き始めたアジア綿の鉢植え

も3cm位とかなり小さめで、咲き始めた頃に下向きに咲いている場合には気付かないほど控え目で、地味です。

目立たなく咲くアジア綿の花

閉じ気味にしか咲かないの中を下から覗いてみると、中は濃い臙脂色に明るいオレンジ色花粉で派手です。

内弁慶タイプののようです。 (笑)

控え目に咲くアジア綿の花

は1日だけ咲いて黄色からピンク色になって閉じますが、のまま開いていないような遠慮がちな咲き方です。

小さいながらきれいに咲くアジア綿の花

7月下旬、が複数ついていますが、どちらも副萼に包まれてぱっと見には違いがよくわかりません。

実と蕾をたくさんつけたアジア綿の花

副萼の一部がピンク色になっているのが受粉後かと思いきや、ピンク色になった副萼をめくってみると黄色いが待機しているものもあります。

副萼をめくってみたアジア綿の花の蕾

8月中旬頃に咲いたは横向きに開き、小さいながらやや自己主張が強い感じで輝いています。花弁のフチ部分は早朝からピンク色です。

きれいに咲くアジア綿の花
アジア綿の花 蕊部分拡大

葯が開く前と開いた後。

アジア綿の花 葯が開いていない時の蕊部分拡大
アジア綿の花 葯が開いた蕊部分拡大

これは、間引き苗に使い古しの土を使用していたため、育ちの悪かったワタで、8月になっても30cm位の草丈にしかなれませんでしたが、3cm位と小さいながら上向きに得意気にを咲かせました。

3cm位と小さいながらきれいに咲くアジア綿の花

8月にしては珍しく雨の日が続いて、気温も高くはないですが、小さくても頑張って花を咲かせました。

きれいに咲いた翌朝のアジア綿の花
きれいに咲いた翌日のアジア綿の花
開花した翌日の花の様子

咲きたてのアジア綿の花と昨日咲いていたアジア綿の花
開花した翌日のアジア綿の花

が開いて雌しべ柱頭花粉がついているようです。

開花した翌日のアジア綿の花 受粉していると思われる蕊部分拡大
開花した花と翌日のアジア綿の花

間引き苗でもこのようにちゃんとを咲かせるのですから、せめて土はいいものを使ってあげれば良かったです。


市販の培養土で育てたワタには花弁がクリーム色でボリュームのあるも咲きました。アメリカ綿を隣で栽培していたので、アメリカ綿と交配したのかもしれません。草丈が50cmを越えた程度のワタのものです。

アメリカ綿と交配したようなアジア綿の花 横から見たところ
アメリカ綿と交配したようなアジア綿の花 前から見たところ

育ちの遅かった間引き苗がゆっくりと育って9月中旬に下向きに咲かせました。覗いてみると、とても綺麗です。

9月中旬に開花した美しいアジア綿の花

第1陣は既にコットンボールがはじけて収穫が終わってしまいました。

わたになれるかわかりませんが、美しいので見とれてしまいました。

9月中旬に開花した美しいアジア綿の花 拡大

朝夕は気温が下がってきましたので、ビニールで覆い、保温をして管理することにしました。

9月中旬に開花した美しいアジア綿の花の輝く花粉

アジア綿 (矮性種) の開花後

ワタの花は開花の翌日にはピンク色になって閉じてしまいます。

その後、萎れて花弁を落とします。

萎んでピンク色に変化したアジア綿の花

副萼をめくってみると子房が膨らみ、受粉が無事終わっているようです。

受粉を終えて実がついたアジア綿

子房の下部をぴっちりと包んでいるのはです。帽子を被っているように花弁子房についています。

受粉を終えて子房が膨らんだアジア綿 拡大
開花後のアジア綿の副萼の中の様子

アジア綿 (矮性種) の開花後の花

開花後に落ちたアジア綿の花を観察してみました。アメリカ綿同様、花弁の基部が捻れて、絞り上げているような感じです。

萎んでピンク色に変化して落ちたアジア綿の花 横から見たところ

下から見るとペンのキャップみたいな形で空洞になって、帽子を被るように子房についていたものです。

萎んでピンク色に変化して落ちたアジア綿の花 下から見たところ

開花後に落ちたアジア綿の花花弁を一枚取り除いてみた中の様子。

アメリカ綿と構造は同じです。雄しべは根元でくっついていて、筒のようになって花柱を囲んでいます。

萎んでピンク色に変化して落ちたアジア綿の花の中の様子

柱頭にも花粉がついています。

ワタ両性花自家受粉します。

萎んでピンク色に変化して落ちたアジア綿の花の中の様子 蕊部分拡大

落ちた花がらアジア綿アメリカ綿を比較してみました。

アメリカ綿の花の方がかなり大きくて色鮮やかです。

アジア綿の花とアメリカ綿の大きさの比較
アジア綿 (左) アメリカ綿 (右)

花弁を取り除いて中の蕊部分を見てみると、アジア綿蕊部分の割合がアメリカ綿と比べると大きいです。

中の色は圧倒的にアジア綿の方が鮮やかです。

アジア綿の花とアメリカ綿の蕊部分大きさの比較
アジア綿 (左) アメリカ綿 (右)

また、が落ちた後の本体の子房部分はこんな感じでした。この子房の間に帽子を被るようにがついていたのですね。

花の落ちた直後の副萼の中の子房の様子
花の落ちた直後の子房 拡大

アジア綿 (矮性種) の落花した実

受粉に失敗したのか、生理落果したのかわかりませんが、落ちていたアジア綿の実の中の様子を見てみました。

開花後、しばらくして落ちてしまったアジア綿の実

を覆う3cm程の副萼を開いてみるとに包まれた子房が見えます。

開花後、しばらくして落ちてしまったアジア綿の実の副萼の中を見たところ
開花後、しばらくして落ちてしまったアジア綿の実の子房部分拡大

副萼を取り除いたところ。

開花後、しばらくして落ちてしまったアジア綿の実の副萼を取り除いたところ

子房部分の縦断面。

アジア綿の未熟果の断面

中は3室に分かれていて、毛で覆われた種子が各室に並んで入っています。

アジア綿の未熟果の断面 拡大
未熟果の種子部 拡大

種子を取り出したところ。

種子を取り出した未熟果と大きさの分かる定規

アジア綿 (矮性種) の実

8月上旬、下向きで副萼に覆われて目立たないですが、皮質のが3cm位の大きさになっています。地味ながら、順調に育っています。

膨らんできたアジア綿の実
膨らんできたアジア綿の実

8月中旬のアジア綿の様子です。

枝が細くて短いので、1枝にが1つしかつかないようです。

花が終わり実をならすアジア綿

副萼に包まれて目立ちません。

下から見た副萼に包まれているアジア綿の実
ぶらさがる青いアジア綿の実

アジア綿のコットンボール

9月初旬早朝に3つのワタの実が開絮 (かいじょ) していました。

実が開き始めたアジア綿

種まきから140日目の8号鉢2本仕立て・高さ約60cmの矮性種です。

開絮したアジア綿の実

コットンボールがはじけて待望の白いわたが姿を現しました。

開き始めたアジア綿の実
アジア綿のコットンボール
アジア綿のコットンボール 拡大
開き立てのアジア綿のコットンボール 拡大

1つの房の長さは2cm位と小ぶりですが、かわいいです。


9月上旬には8号鉢2本仕立てで栽培していたコットンボールすべてがはじけ、全部で6個の綿花ができました。

開絮したドワーフコットンのコットンボール
できたてのドワーフコットンのコットンボール 拡大

矮性種なのでボリュームに欠け、種子が透けて見える程ですが、そのおかげで乾燥が速く、一足速く完成です。

ドワーフコットンのコットンボール 拡大
アジア綿矮性種のコットンボール 拡大

今年は8月の日照不足や9月の気温の低下などあったので、コットンボールが無事はじけるのを見ることができて良かったです。開絮後、3日間程乾燥させてから、収穫しました。

収穫したアジア綿矮性種のコットンボール

アメリカ綿コットンボールと比べるとこんな感じです。

アジア綿矮性種のコットンボールとアメリカ綿のコットンボールの比較
アジア綿 矮性種 (左)・アメリカ綿 (右)

間引き苗も、少ないながら副萼が紅葉し、きれいな実をつけて1ヶ月ほど遅れて、10月初旬に開絮し始めました。

赤い副萼が美しいのドワーフコットンの未熟果

間引き苗第1号のはじけたふかふかのコットンボールを今年育てた藍の生葉染めの上で撮影してみました。

藍の生葉染めの上で10月に開絮したドワーフコットン

アジア綿 (矮性種) 収穫後

種まきから140日目の8号鉢2本仕立て・高さ約60cmだったアジア綿矮性種コットンボール収穫をして約1ヶ月後、10月上旬には高さが約75cmになり、12個ほどの蕾をつけて再び花を咲かせ実もなっています。

10月初旬のドワーフコットンの様子

下の方の葉は落ち、副萼は赤く色付きましたが葉はまだ緑色のままです。

気温が低いせいか花は2〜3日咲いてから、じっくりと萎んでいます。

10月初旬に咲くドワーフコットンの花

10月になって再びワタの花が楽しめて嬉しいです。

10月初旬に咲くドワーフコットンの花 拡大

赤い副萼に包まれるはチャーミングです。開絮できると良いのですが

10月初旬のドワーフコットンの未熟果

ワタと似ているオクラの花

夏から秋にかけて畑で咲き誇るオクラの花アジア綿の花と雰囲気が似ています。オクラの花は野菜の中で最も美しいといわれています。

オクラの花

オクラワタと同じアオイ科で、属は異なりトロロアオイ属ですが、暑さに強くて寒さには弱く、生育環境もよく似ています。

オクラの花中心部拡大

違いのポイントは雌しべ柱頭の色と形です。


また、花オクラとも呼ばれ、花を食べるトロロアオイの花アジア綿の花と雰囲気が似ています。オクラの倍近くある大輪の花を咲かせます。

花オクラの花
花オクラの花の中心部 雌しべと雄しべ

ワタと同様、開花の翌日にはピンク色を帯びて萎んでしまいます。

開花したてのオクラの花と萎んだ花オクラの花

ワタとの同じアオイ科の花

ワタと同じアオイ科の植物は美しいを咲かせるものが多いです。

の雰囲気が似ていますが、蕊部分の様子が異なります。

白とピンクの色の混ざるスイフヨウの花
スイフヨウの白い花 拡大
ピンク色になって萎んだスイフヨウの花 拡大
スイフヨウの花 中心部拡大
スイフヨウの花

フヨウの花
フヨウの花 中心部拡大
フヨウの花

ムクゲの花
ムクゲの花 中心部拡大
ムクゲの花

ムクゲ八重の花
ムクゲ八重の花 中心部拡大
ムクゲ八重の花

ハイビスカスの花
ハイビスカスの花 中心部拡大
ハイビスカスの花

ウスベニアオイの花
ウスベニアオイの花 中心部拡大
ウスベニアオイの花

タチアオイの花
タチアオイの花 中心部拡大
タチアオイの花

マルバストラムの花
マルバストラムの花

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「種子から育てるコットンボール」