チャレンジコーナー
趣味の果樹栽培ポポー

ポポーイメージ

収穫が楽しみな果樹栽培

ポポー メニュー

ポポーとは

ポポーの果実
とてもかわいいポポーの実

ポポーという、とてもかわいい名前を持つ果樹北米原産バンレイシ科のモクレンに似た姿の落葉樹。

果実もアケビマンゴーに似ていてとてもかわいらしく、アケビガキとも呼ばれています。

バンレイシ科 ポポー属

学名:Asimina triloba

英名:Pawpaw


カスタードクリームやマンゴーみたいだと表現され、クリーミーでいろいろな果物をミックスしたようなどこか懐かしさを感じるおいしさで、個人的には大好きな果実です。

ポポーの果実断面と種
ポポーの果実断面と種

ねっとりとした鮮やかな黄色い果肉のような種子が一列に重なって並んでいます。

果実については 果実が食べたい >


人気急上昇中のポポー

明治頃にさまざまなルートから日本に渡り、ブームになった果物だったそうです。その後交雑が進み、の日持ちや保存の難しさから一時栽培が減りましたが、近年になり、そのポテンシャルが見直されて再び栽培する方が増え始め、第二次ポポーブーム到来の気配があります。


人気再燃の理由はマンゴーのようにおいしくて、トロピカルフルーツの風情がありながら耐寒性があり、その上アセトゲニンという殺虫成分があるために病害虫にも強く、水やり以外はほとんど手がかからないという育てやすさによるものだと思われます。


ポポーは春にミツバアケビの雌花に似た褐色を帯びた赤紫色のをつけ、モクレンのような大ぶりで明るくてきれいな新緑黄葉を楽しむ事ができます。

ポポーの花
!開きかけのポポーの花 拡大
新緑が出始めた頃のポポーの花

ポポーの学名は Asimina triloba

アシミナ トロリバの "トリロバ"は、6枚の花弁がの3枚ずつ二重に構成されているからのようです。

春、の出る前にを咲かせます。

Asimina trilobaの花
下から見たポポーの花

について詳しくは ポポーの花 >


成熟した木になると、最初のになりだした頃、新緑が同時に見られます。

新緑が出始めた頃のポポーの花と実
新緑が出始めた頃のポポーの花

受粉してポポーの実がつき始めたところ
受粉後のポポーの実と新緑
若葉が生い茂り始めたポポーの木
若葉が生い茂り始めたポポー
ポポーの黄葉
ポポーの黄葉

ポポーと似ている? アケビ

ポポーの花と色や雰囲気の似ているミツバアケビ雌花

ミツバアケビの花
ミツバアケビの花

若いアケビの実ポポーの実と雰囲気が似ています。アケビガキの別名もうなずけます。

初夏のミツバアケビの実
初夏のミツバアケビの実
初夏のミツバアケビの実
梅雨頃のミツバアケビの実

果実が食べたい

おいしく食べるための何より大切なポイントは何といっても、食べ頃に食べられるかどうかのタイミング

追熟中のポポー
追熟中のポポー

ポポーは熟すと自然落下します。

食べ頃サインは甘い香り

それを収穫して常温で数日追熟させます。ポポーラフランスのように魅惑の甘い香りが出始めた時食べ頃サインです。この時に食べるのが風味豊かでベストです。

食べ頃を逃すと、風味にクセが出たり、苦くなったりしておいしくありませんのでご注意を。


アイスクリームとまぜるとおいしい!

熟してから冷蔵庫で冷やして食べるよりおいしい感じがします。

食べ頃になったポポーの果実の中身
食べ頃になったポポーの果実の中身

特に種子と皮を取り除いたポポーの実の上に甘い生クリームたっぷりのせて作ったアイスアイスクリームと混ぜてみると、あら、びっくり!高級感のあるトロピカルデザートとなって、とってもおいしくいただけます。風味にクセが出てきたものもこの方法ならバッチリです。

ポポーの食べ方

我が家ではポポーの実を厚さ2cm位の輪切りにしてから、皮をナイフで薄くむいて、種子は食べながら出すようにしています。


ポポーの食べ方説明図

皮をむく時は茹でたジャガイモの皮をむく要領でをむきます。

ナイフで少し切り、ナイフと親指で皮をはさんで、ポポーの表面をはわせるように動かして、なるべく大きく皮を引きはがします。

種子のまわりは少々苦いので食べないようにしましょう。

皮をむいたポポーの果実
皮をむいた状態のポポー

ポポーの実 交雑種

交雑種と思われるポポーの実を知人から、いろいろといただきました。参考までに記載します。


こちらのは細長いタイプで、一枝にたくさんのがついています。

青摘みされた細長いタイプのポポーの実

放っておくと、に採られてしまうので、毎年、に隠れて目立たない青いうちに収穫して追熟して食べているのだそうです。

追熟した細長いタイプのポポーの実

両手にポポーの実を抱えて持ち去る小猿さんは、とてもかわいらしくてメルヘンチックなんだとか。

細長いタイプのポポーの実とその断面

このポポーの実はおいしいのですが種子が多く果肉部の少ないのが少々残念でした。


こちらも品種はわからないそうで、ポポーの実の交雑種と思われます。

交雑種の小粒タイプのポポーの実

が白く小粒ながらバナナ風味で、また違った美味しさです。

白っぽい実のポポーの実

こちらも品種は不明。

交雑種の小粒タイプのポポーの実

外見は我が家のポポーの実と似ていますが、やや柑橘系の爽やかな香りがします。は淡い黄色でバナナマンゴーパパイア?を混ぜたような複雑なトロピカル風味でねっとりとしています。

白っぽい実のポポーの実

種子の周りに妙なクセのある匂いがありますが、乳製品と混ぜると気にならなくなります。それどころか、シンプルなバニラアイスと混ぜると高級アイスのような贅沢な風味に変身しました。

ポポーの実の断面

こちらは道路沿いで見かけた不明の品種で成長観察していたポポー

完熟バナナみたいな食感で、クセがなく香りが絶妙。

違う種類のポポーの完熟した実の断面

雌しべの長いポポーの実の成長 >


我が家のポポーマンゴー風味。

ポポーの実を輪切りにしたところ 緑色の果皮にオレンジ色の果肉が鮮やかでおいしそう

ポポーの実 成長4>


どのポポーが好みのタイプ?

交雑種のポポーの実を食べ比べた方々に感想を尋ねてみると、好みのタイプがはっきりと分かれる結果となりました。

ポポーといってもいろいろな交雑種の味があって柿の実と同じように、どのタイプが良いとは一概に言えない結果となりました。

ポポー栽培に挑戦!

実のなったポポーの木

初回は園芸店で購入した2年目2種の苗を2m離して地植えしました。


ポポーは基本的に日当りを好みますが、幼木は強い日射しに弱いため、半透明のポリカーボネイトの波板を陽の射す側に設置し対応。ポポー枝がやわらかく折れやすいので、風よけとしても役立っています。


根付くまでの植え穴は直根に合わせて深くし、そこにきれいな鉢植え用土を入れてから定番の水ぎめ根を切らないように植えました。


水ぎめ:植木を植え付ける時に、おおよその土が入ったらたっぷりと水を入れ、土の中の空気を抜いて根の周りの空洞を無くす方法。植え穴の底までしっかりと水を入れる。


その翌年に実が付き始めましたが、収穫時期が近づき、良い香りが立ち始めた頃、アライグマのついた枝を折られてしまいました。順調に育ってもう一歩のところだったのでがっかりです。北米原産アライグマポポーの味を知っていたのかも?


アライグマ
ポポーの天敵!? アライグマ
かわいく見えても実は凶暴

そこで野ネズミにも対応できるように目が1cm以下の金網で3mの高さまで覆う害獣対策を講じました。

これ以降、被害は無くなり無事収穫にこぎつけています。

害獣対策を施したポポーの木

翌年は121個のをつけるまでになり、がなってからは収穫後の種子を蒔いて苗を増やしています。自家内のみの利用ですが本数を増やして庭に数本植えています。挿し木栽培も実験中!


支えをつけたポポーの実

が重くなってきた時は支えのひもを吊るして補助しています。


また、別品種プロリフィクスに加え、現在はケンタッキー州立大学おすすめの最高と言われるポトマックと最上位クラスのワバッシュが仲間入りしました。


ポポーを切り詰めると、とても育ちが遅くなると考えています。

なので、基本的にポポーを地植えで栽培する方針にしました。


我が家では育てきれない程たくさんあった苗木は理解のある、親切な方々の協力をいただき、現在広々とした土地で順調に育っています。

ポポー栽培について

国内産のポポーは交雑種のものが多く、食した種子から育てても同じになるとは限りません。


一概にポポーといっても、品種数はりんごや桃のようにたくさんあるので、果味も少しずつ違うようです。

大きさも150〜400gとまちまちで、同じ木で多く成らせると小さいになり、大きいの品種はの数が少なくなってしまいます。


木になるポポーの若い実

我が家のポポーは150g位で、味はマンゴーのような印象を受けましたが、中にはおいしく感じられないものもありました。


そこで2本のうち1本はおいしい実のなる木からの接木(つぎき)をすることにしています。こうすることで受粉率が向上し、おいしいがなる可能性が高まります。

また、成木の接木をすると台木よりも短い年数で早く収穫できる可能性があります。


ついでのお楽しみ実験 チェリモヤ

接木ついでに2枝は同じバンレイシ科チェリモヤを接木しました。

耐寒性のあるポポーの台木に世界三大美果のチェリモヤを接いだ結果がどうなるか楽しみです。チェリモヤに興味のある方はコチラへどうぞ!

趣味の果樹栽培 チェリモヤ >

ポポーを種子から栽培する

ポポーには種子が多めに入っているので、おいしく食べた後は当然まいてみたくなるものです。

ポポーの発芽
ポポーの発芽

我が家ではペットボトルを利用してポポーの種子発芽させたものも栽培していますので、その方法をご紹介します。

種子を準備する

食べ終わった後種子は即、果肉を落としてきれいに洗い、乾かさないように湿らせたキッチンペーパーで包み、程よい大きさのジップロック等に入れてしっかりと密閉します。空気はわずかに入る程度にします。


その種子を冷蔵庫の中段あたりの奥の方に入れて一冬程度寒さにさらすのがポイント。凍らせないように。

ポポーの種子寒さを経験しないと発芽しません。また、発芽温度が高いのでになってから発芽することが多いです。発芽まで乾燥させないように注意します。


発芽させる

  1. ペットボトルに切れ込みを入れ、開閉できるフタ付き容器にして遮光できるように全体をアルミホイルで覆う。
    (下図 完成写真参照)
  2. フタを閉じることができるように針金で留め金をつける。
  3. ペットボトルが転がらないように固定させる針金をつける。
  4. スポンジにジャバラ状の切れ込みを入れて設置する。
  5. スポンジを充分湿らせて、切れ込みに種を埋め込んで暖かい環境に置く。
    ペットボトル容器と湿らせたスポンジをを利用してポポーを発芽させている説明写真
  6. 温室がない場合は気温が29℃を越えてから種まきをする。

発芽した種を植え付け苗木にする

発芽させたポポーの種をペットボトル鉢に植え付ける
  1. ペットボトル容器に清潔な小玉〜中玉の赤玉土を入れておく。
  2. 発芽したら、ペットボトル容器の鉢に植え付ける。根を傷つけないように注意する。(根がスポンジにからむ前に植え付けると良い。)
  3. 保湿・保温のためにペットボトル容器のフタを被せる。
    ペットボトル鉢にフタを被せて保湿・保温する
  4. ある程度大きくなってきたら、フタをはずし、直射日光が当たらないように不織布等で調整する。
    ペットボトル鉢で順調に育つポポーの苗木
  5. が容器からはみ出る前に、腐葉土を多めにした土を入れた深めのに鉢に植え替える。
  6. 根を傷つけないように、ペットボトル容器をカッターで切り込み、そのまま植え穴に水ぎめで植え付ける。その際根を乾燥させないように素早く行う。

この方法の利点はコンパクトで安上がりに大量に発芽させることができることです。


最近ではジベレリン処理をして休眠打破休眠無しの発芽を成功させ、より短期間に発芽させています。

ポポーの発芽 休眠打破 >


ポポーの苗木栽培のポイント

保温と保湿・水切れさせないこと
根にダメージを与えないこと


ポポー種子から発芽させて栽培すると、最初の3年程は成長が遅くてじれったく感じますが、4年目以降になると成長が速くなって、急激に大きくなります。

ポポーの発芽の様子

発芽のようすは種子の殻が土の中に入っていたり、だけが姿を出したりと様々です。ちょうど地上部で種子からが出ているものがありましたので紹介します。

種から発芽・発根するポポー
ポポーの種から発芽・発根する様子
ポポーの種が割れて発芽・発根する様子 拡大
ポポーの種が割れて発芽・発根する様子 拡大
ポポーの種から発芽・発根する様子 拡大
種子から発芽・発根するポポーの様子

ポポーの接ぎ木

ポポーアメリカ式の接ぎ木なら成功率が高いようです。

この写真は接ぎ木した時のビニール袋を外した直後のものです。

萌芽を見ればわかりますよね?

接ぎ木をしたポポー苗木

ポポーの枝 断面

ポポーを剪定したので、枝の断面をじっくりと観察してみました。

接ぎ木をする時に参考となります。

ポポーの枝の断面

ポポーの挿し木栽培について

一般的にポポー挿し木は難しいと言われていますが、我が家では1本だけ挿し穂からを出させることに成功しました。


ポイントは気温27℃・湿度75%以上の温室で管理することで、この方法はアメリカの研究所による挿し木栽培法の文献より得た情報です。


その後、順調に育ち樹高も伸びて、大きな葉をつけています。

挿し木栽培で順調に育っているポポー 下から見上げたところ
挿し木栽培から育っているポポー
下から見上げたところ

しかしながら、世間一般では挿し木よりも根差しをする方が無難なようなのでそちらをオススメします。

根差しをする時は成木の地中にある鉛筆位の太さの脇根ひげ根をつけたまま傷をつけないように取って、そのを小鉢で育てます。


我が家では挿し木栽培と同様に根差しした小鉢を気温27℃・湿度70%以上の温室で管理したところ順調に育っています。

ポポーの葉の大きさの違い

我が家のポポーも秋になってきれいな黄葉となり、落葉し始めました。

の大きさは木によって歴然とした差があります。

黄葉したポポー葉の大きさの比較

写真は標準的な葉をつけたポポーの木大きな葉をつけたポポーの木を適当に拾って大きさを比較してみたものです。

左の小さい方の葉は18cm位で、右の大きい葉は35cm位でした。倍近くの差です。

どちらも植えてから4年目を迎え、ほぼ同じような環境下で育てているポポーの木です。


適正な植え穴植え方を施した方は元気良く育ち、より大きなをつける結果となりました。の育ちのバロメーターといえそうです。

ポポーの冬芽と葉痕

きれいな黄葉が終わり、を落とすとポポーの木は着やせするタイプで少々ボリュームに欠け、特に幼木の場合は少々淋しい感じがします。

しかしながら、が落ちた枝の所に残る葉痕が姿を現すので維管束痕冬芽を観察をするチャンスです。

ポポーの葉痕
ポポーの葉痕

ポポーの冬芽 花芽と葉芽
ポポーの冬芽 花芽(左)と葉芽(右)

ポポーの芽吹き

冬の休眠期を終えると美しい芽吹きのシーズンとなります。

の裏側には防寒と虫除けを兼ねているのか産毛があります。

ポポーの芽吹き
ポポーの芽吹き2
ポポーの芽吹き
ポポーの枝先端部 新緑
ポポーの新緑
ポポーの新緑 拡大
つややかなポポーの新緑

ポポーの花

山伏のボンボン飾りみたいなタヌキのようなけもけもしていた花芽

花芽新枝だけに形成されます。

ポポーの花芽
ポポーの花芽

桜の花の咲き誇る頃、開花してきました。最初は花弁が黄緑色でレタスみたいな感じです。は下向きからやや下向きに開きます。

少し開き始めたポポーの花
開き始めたポポーの花
開き始めたポポーの花拡大
開き始めたポポーの花

桜の花が散り始めた頃、花弁の下の方から色付き始めました。

外側の花弁は1枚2cm位です。

自然環境では虫媒花だからなのか、獲物を狙ってクモが花弁のまわりにうろつく姿をよく見かけます。

色付き始めたポポーの花拡大

の中心部分のツブツブに見えているものが雌しべの柱頭です。

個体差があり数個7個位と数が異なります。これが受粉すると将来のになるんですね。

ポポーの花 雌しべの数が異なる
蕾が開きかけたポポーの花 雌しべ拡大
雌しべの数に個体差があるポポーの花

ポポーの花雌性先熟 (しせいせんじゅく) といって最初に雌しべが熟し、後に雄しべから花粉が出るという雌雄異熟花です。

色付いてきたポポーの花拡大

花弁がチョコレート色になった頃に雌しべが成熟します。

色付いてきたポポーの花 照明付き 拡大
色付いてきたポポーの花

自家受粉を避け、より良いを残すための戦略なのでしょう。

なので、花数が少ない場合は雌しべ成熟期雄しべ成熟期を合わせる必要があり、人工授粉します。


続きは、 ポポーの花 受粉の頃 >

ポポーの花 受粉の頃

ツクシのようなびっしりと詰まった雄しべのタイルが開き始めました。

雄しべが出始めたポポーの花 拡大

雄しべから花粉が出始めたポポーの花はいきなり賑やかな様相に変化しました。ちょっと触れるとパラパラと剥がれ落ちてきます。この状態で雄しべをとり、人工授粉します。

雄しべから花粉が出ているポポーの花
雄しべから花粉が出ているポポーの花 拡大
雄しべから花粉が出ているポポーの花 かなり拡大
雄しべから花粉が出ているポポーの花
花粉採取のため雄しべを大量に取り除いて授粉されたポポーの雌しべ 拡大
雄しべごと花粉を採取

ポポーの雄しべ
採取したポポーの雄しべ

ポポーのとりこぼして花びらに積もる雄しべの花粉

雌しべの柱頭に筆で雄しべの花粉をつけて人工授粉

人工授粉したポポーの雌しべ
筆で人工授粉したポポーの雌しべ
花粉採取のため雄しべを大量に取り除いて授粉された雌しべが見えるようになったポポーの花 拡大
人工授粉を終え、ポポーの雄しべが取り除かれた受粉したしべ部分 拡大
人工授粉を終え、雌しべが見えるポポーの花

ポポーの花 虫による授粉

ポポーの花はその香りの性質からかミツバチは誘因されず、ハエ系の虫が授粉するそうなので何となく残念な感じです。

雄しべが出始めたポポーの花にニクバエがやってきている
雄しべから花粉が出始めたポポーの花

そうは言っても、ポポーの花が咲き出すとニクバエらしき虫が訪れ、次々と上手に授粉をしてくれていたので感謝です。

とても繊細で丁寧な仕事ぶりです。さすがにプロフェッショナル!

雌しべに花粉がついたポポーの花
雌しべに花粉がついたポポーの花

人工授粉をした後のポポーの花にもニクバエさんが来訪中。受粉がより確実なものになりそうです。

人工授粉後のポポーの花にもニクバエ訪問中
人工授粉後のポポーの花にもニクバエ訪問中

ポポーの花 受粉後

受粉後ポポーの花弁が萎れてきた頃の様子です。

受粉後、花びらが萎れてきたポポーの花
受粉後、花びらが萎れてきたポポーの花 しべ部分拡大
花びらが萎れたポポーの花
花びらが萎れたポポーの花の蕊部分拡大

受粉後の続きは ポポーの実 成長1 >


まだ、若いがいくつも控えているものの先発隊の受粉が終わる頃にはも芽吹き始めました。

受粉後、花びらが萎れてきたポポーの花と若い蕾と新緑が混在する枝
新緑が出始めた頃のポポーの花

他種のポポーの花

明治頃にブームになったといわれるだけあって、たくさんのポポーの花がリズミカルに咲いている立派な木を何カ所で見かけましたので写真を撮らせていただきました。

たくさんの花がリズミカルに咲いているポポーの木
リズミカルに咲くポポーの花

よく見ると、雌しべの見える部分が少々長めで湾曲していて形が我が家のポポーとは違って見えます。成熟した雄しべの色も濃い目です。

残念ながら品種は不明ですがの時から微妙な違いがあるようですね。

まだ花粉の出ていない開いたポポーの花
まだ花粉の出ていない開いたポポーの花 しべ部分拡大
雌しべ成熟期のポポーの花
花粉の出てきたポポーの花 しべ部分拡大
雄しべ成熟期のポポーの花

ポポーの味マンゴー風だったり、バナナ風だったりといろいろあるのも外見は似ていても違う品種だから当然なのかもしれません。


このポポーの実の成長過程はこちらで紹介しています。

雌しべの長いのポポーの実の成長 >

ポポーの実 成長1

ポポーの花弁が外れて赤ちゃんのの全貌が見えるようになりました。

花弁が外れて姿を現したポポーの実の赤ちゃん

ヒヨドリについばまれ、歯が抜けてしまったようなものもあります。

害鳥対策も必要そうです。

ヒヨドリについばまれてしまったポポーの実

一つずつのが広がり始めました。

一つずつの実が広がり始めたポポーの実
一つずつの実が更に広がり、豆の莢みたいな筋が見え始めてきたポポーの実

続きは、ポポーの実 成長2 >

ポポーの実 成長2

気温も安定して暖かい日・暑い日が続くようになると、も急激に大きく茂り始め、ポポーの実は膨らんで可愛らしい形になってきました。

6月上旬の様子です。

かわいい形に膨らんできたポポーの実
かわいい形に膨らんできたポポーの実 下から見たところ
1つだけに摘果されたかわいいポポーの実

続きは、ポポーの実 成長3 >

ポポーの実 成長3

6月中旬、が茂って鳥に狙われにくくなったようです。ポポーの実はますますで可愛らしい形に膨らんできました。

6月中旬 よりかわいい形に膨らんできたポポーの実
6月中旬 大きくかわいい形に膨らんできたポポーの実

1個だけのは重くなったのか下向きになりました。

重くなったのか下向きになった摘果されたかわいいポポーの実

7月初旬、どのも順調に育って、より大きくなって充実しています。

今後は鳥除けのために袋がけをする事になりました。

7月初旬 より大きくかわいい形に膨らんできているたポポーの実

その後は ポポーの実 成長4 >

ポポーの実 成長4

8月下旬、1個だけのが自然落下しました。

長さ10cmで重さは280gです。

8月下旬 自然落下した大きくてかわいい形のポポーの実

まだ8月なので少々、早すぎる気もしましたが、あまりに良い香りがするので食べてみました。

ポポーの実を輪切りにしたところ 緑色の果皮にオレンジ色の果肉が鮮やかでおいしそう

ちょうど食べ頃で完熟です。
トロリとして、風味がマンゴー風で甘くて後味も良く、とっても美味しかったです。


9月初旬には3つのが自然落下しました。3つで450g。とてもいい香りがあたりに漂っています。

9月初旬 自然落下した3つセットのかわいい形のポポーの実
ポポーの実の3つの実の接合部拡大

雌しべの長いポポーの実の成長

他種のポポーの花のコラムに登場した品種が不明の雌しべの長いタイプポポーの実のその後の成長過程。

違う種類のポポーの実の小さい頃

6月上旬に細長いタイプのをつけていました。の多かった割にはの数が少ないです。

6月初旬細身のポポーの実

は我が家と同時期に咲いていましたが、時同じくして我が家のポポーの実と比べると成長が遅いのか、別品種のようで果肉部に対して種子が大きめの細身のがなりそうです。

参照:ポポーの実 成長2 >


が元気良く生い茂っていて鳥からガードしてくれているみたいです。

6月初旬 葉の生い茂るポポーの木

6月中旬、順調に育っています。

6月中旬 細身のポポーの実

7月初旬、順調に育っていますが、摘果状態の方が大きいです。

7月初旬大きくなってきた細身タイプののポポーの実
7月初旬 一個だけ大きく育つ細身タイプののポポーの実

同じ時期の我が家のポポーと比べると明らかに形が違ってきました。

参照:ポポーの実 成長3 >


猛暑の続く7月中旬、順調に大きく育って、今まで目立たなかったも存在感が出てきました。

7月中旬 大きく育つ細身タイプののポポーの実
7月中旬 たくさんの実をつける細身タイプののポポー

8月の終わり頃、形に目立った変化が見られないままは順調に大きくなっています。に傷やシミなどが見えます。

8月下旬 大きく育つ細身タイプののポポーの実
8月下旬 順調に大きく育つ細身タイプののポポーの実

10月下旬、黄葉し始めましたがはまだたくさんついています。偶然、自然落下して道路の中央に転がり、車にひかれる寸前の傷ついたが落ちていましたので、中を観察させていただくことにしました。

黄葉し始めた違う種類のポポー

大きさは約9cm、60g位。我が家のポポーは平均150g位だったので、比較すると小ぶりです。

違う種類のポポーの完熟した実

あちらこちら傷がついていますが、ポポー独特の完熟したときの甘くて素敵な香りが漂っています。

切ってみると、きれいなクリーム色。熟した柿のようにトロトロで、掴むとつぶれてしまいそう。

違う種類のポポーの完熟した実の断面

傷ついた部分と皮を厚めに剥いて食べてみたところ、ちょうど食べごろだったらしく、あまり、クセもなく完熟バナナみたいな食感で香りが絶妙で美味しかったです。種子は全部で4つ入っていました。

クリームのような完熟した実の断面

ポポーをおいしく食べるには品種もさることながら、食べ頃が大切だと実感しました。

ポポーの種子

ポポーの種子です。

種子が多く詰まった所では平べったく、少なめの所では厚みがある傾向があります。

ポポーの種子

種皮を外してみました。

中にある胚乳は将来子葉となるため折り畳まれているような独特な形状をしています。

種皮を取り除いたポポーの種子
種皮を取り除いたポポーの種子 横から見たところ

カキ種子と同じように貯蔵組織である胚乳の中にがあるようです。

ポポーの種子の説明図

参照画像:Asimina triloba features

参照:ポポーの種子の中 >


ポポーなどのバンレイシ科の植物は子葉種子の中に残したまま外れて成長することが多いので子葉の展開した姿を見ることは稀です。

※薄い2枚の子葉の一部らしいです。


ポポーの種子発芽後の様子

参照:ポポーの発芽 休眠打破 その後 >

ポポーの種子の中

ポポー種皮を取り除いて種子の中を見てみました。

胚乳の脇についている、のついた唇のような形をしている木質部分マイクロピラープラグ。とても堅く発芽孔の蓋の役割をしていて発芽時に最初に割れて開きます。

ポポーの種子の中 胚乳と発芽孔の蓋

胚乳はうねりのある独特な形状をしていて、反芻胚乳と呼ばれます。

また、左右の両側面に白い毛皮のようなものがついていまが、これは濡れると褐色になります。

この毛皮部分は種皮が2つに割れる場所に位置し、種皮が割れた時に、雑菌や乾燥等から胚乳を保護しているものだと推測しています。

ポポーの胚乳とその周り

さらに、その中央に胚乳をぐるりと取り囲んでいる導管と思われるのようなものがあります。

胚乳 (子葉) は発芽時に水分を吸収して膨張し、種皮が2つに割れます。その際、この導管緩衝材の役割をして種皮のヒビ止めをすることでのダメージをなくしているらしい。


いろいろな角度から見た種子内部の様子。イモムシみたいです。

ポポーの胚乳とその周り 側面

側面の白い毛皮はラーテルのよう。

ラーテル
ラーテル 画像の出典:Wikimedia Commons
ポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 側面拡大
ポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 正面拡大

この唇のような形をした発芽孔の蓋の部分マイクロピラープラグ種皮についたまま抜け殻に残る事が多いようです。


こちらは休眠打破にチャレンジする敗者復活戦の種子の中身です。

※正確に言うならば、一昨年に知人から譲り受けたポポーの種子でしたが、発芽しなかったので種皮を剥いたところ意外にも良い状態。発芽できなかった要因は保存時に種子を乾燥させてしまい、不具合が生じていたのでは?と推測しています。

参照:ポポーの発芽 休眠打破 >

休眠期のポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)pawpaw ruminate endosperm micropylar plug

反芻胚乳マイクロピラープラグがきれいに見えるので掲載します。

休眠期のポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 横拡大 pawpaw ruminate endosperm micropylar plug

マイクロピラープラグがしっかりと口を閉じてます。

休眠期のポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 側面側
休眠期のポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 側面側 拡大 pawpaw ruminate endosperm micropylar plug
休眠期のポポーの胚乳と発芽孔の蓋(マイクロピラープラグ)部分 斜め正面拡大 pawpaw ruminate endosperm micropylar plug

休眠期の種子の扉を開ける鍵 >


反芻胚乳(はんすうはいにゅう)

この表面の輪郭が不規則で不均一な胚乳ruminate endosperm(反芻胚乳)と呼ばれ、バンレイシ科の植物やナツメグ種子などに見られる特徴なのだそうです。うねったような形が何度も噛みしめられたような形のため、反芻という名前がついたようです。ピンとこない言葉ですが、よく噛んだガムの形に見えなくもないです。

参考文献:

Seed and fruit histology - Plant Anatomy


Sugar apple (Annona squamosa L., Annonaceae) seed germination: morphological and anatomical changes

ポポーの種皮

種皮はさほど厚くないのですが腐食や乾燥しやすい環境からを護るためか胚乳から外れにくいです。

ポポーの種子から胚乳を取り除いて残った種皮 片側

種皮の内側は甲殻類みたいですね。

ポポーの種子から胚乳を取り除いて残った種皮部分 拡大
ポポーの種皮の内側

休眠期の種子の扉を開ける鍵

マイクロピラープラグ (micropylar plug) という種子の中にある堅い木質でできている発芽孔の蓋・栓の役割をするパーツが種子を休眠から目覚めさせる

温度と湿度と酸素等、発芽に適した条件が揃った時に開きます。

これはバンレイシ科の植物の種子に多く見られ、発芽後種皮に残るようです。

ポポーの種皮とマイクロピラープラグ (発芽孔の蓋・栓)
ポポーの種皮とマイクロピラープラグ (発芽孔の蓋・栓) 拡大

種皮からマイクロピラープラグを外したところ。

ポポーの種皮からマイクロピラープラグ (発芽孔の蓋・栓)をはずしたところ
ポポーのマイクロピラープラグ (発芽孔の蓋・栓) 拡大

マイクロピラープラグ胚乳に付着している様子は

ポポーの種子の中 >

ポポーの種子の抜け殻

発芽を終えて残った種子抜け殻を割ってみました。

発芽後のポポーの種子の抜け殻

種子抜け殻を開いてみると、渋皮の部分を残してすっかり空になっていました。ちゃんと栄養を渡して役目を終えたようです。

発芽後のポポーの種子の抜け殻を開いて見たところ

開くとわらじのような雰囲気です。


発芽後のポポーの種子の抜け殻の外観

じっくり見ると、人の足型のように個性があって面白いです。

発芽後のポポーの種子の抜け殻の中
発芽後のポポーの種子の抜け殻を開いて見たところ 拡大

ポポーの発芽 休眠打破

今年、休眠期が不足して発芽できなかった種子ジベレリン処理により休眠打破をさせて、発芽させることができました。時期は10月の終わり頃です。

ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子
ジベレリン処理による休眠打破で発芽させたポポーの種子 拡大

ポポーの発芽 休眠打破 その後

その後ジベレリン処理後種子から非常に元気よく本葉を出そうとしている瞬間のようすです。

ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子から本葉が出ようとしているところ ペットボトル栽培

12月上旬とは思えないほどの力強さが感じられます。

ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子から本葉が出ようとしているところを横から見たようす
ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子から本葉が出ようとしているところを上から見たようす

直根もまっすぐにペットボトルの底まで到達しています。

ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子から本葉が出ようとしている頃の根のようす

以降、を傷つけないようにしてを追加して2段鉢にしたところ順調に育っています。


休眠打破 発芽 補足説明

他の種子も次々と発芽しています。

上記写真では少々解りにくいと思われるので、違う種子発芽の様子を用いての補足説明です。


ジベレリンを含ませた紙で種皮を剥いた種子の中身を包んで発芽させています。が出ようとしているのは胚乳 (子葉) 部分だと思われます。

ジベレリン処理により休眠打破させて発芽したポポーの種子から本葉が出ようとしているようす 説明

(1月1日)


その後、胚乳 (子葉) というか、種子だった部分が土から出てきて持ち上がってきました。そこでジベレリンを含ませた紙を外してみました。

種皮を取り除いたポポーの種子から本葉が出ようとしているようす
種皮が取り除かれたポポーの種子から本葉が出ようとしているようす

(1月11日)


その後、種子だった部分をぶら下げたままがのびて上へと持ち上がってきました。

種皮が取り除かれたポポーの種子から本葉が出ようとしていて、土からもち上がってきているようす

種子だった部分のヒダの折り畳まれていた間隔が広がって全体的に長くなったように見えます。

種皮が取り除かれたポポーの種子から本葉が出ようとしていて、土からもち上がってきているようす 種子と葉の部分拡大

子葉の根元が本体から外れているのがわかります。

種皮が取り除かれたポポーの種子から本葉が出ようとしていて、土からもち上がってきているようす 種子のヒダ部分拡大
種皮が取り除かれたポポーの種子から本葉が出ようとしていて、土からもち上がってきているようす 後ろ側から種子と葉の部分拡大

(1月23日)


この種子だった部分を外して、様子を見てみることにしました。

渋皮つきの表面はもろく崩れて断片になってしまいました。

局所的にポポー胚乳と思われる部分が残されていました。その表面と中身はこんな様子です。

本葉が出始めた頃のポポーの胚乳部分片側の表面と中身の断片
ポポーの胚乳部分の表面 (左) と中身 (右)
本葉が出始めた頃のポポーの胚乳部分片側の中身の断片 拡大

そして、その中には子葉らしきものが入っていました。

本葉が出始めた頃のポポーの種子部分に入っていた重なっている子葉

重なっているを剥がしてみると、こんな感じです。

本葉が出始めた頃のポポーの種子部分に入っていた双葉を開いてみたところ

まれに薄いレタスのような弱々しい子葉を見ることがありますが、この黄色い部分が黄緑色になっていたものだったようです。


スッキリと身軽になった本葉

栄養をもらっていた種子部分が外れてすっきりとしたポポーの本葉

ポポーの発芽実験 1

ジベレリン処理した休眠無し種子ロックウール卵パックを利用して発芽させることができました。

発芽率が高く、効率も良いです。

効率の良いポポーの発芽実験の様子

ロックウールを使うことで発根後の植えつけ時にを痛める心配が激減しました。

効率の良いポポーの発芽実験の様子 拡大

また、卵パックは適度な大きさで、保温・保湿効果が絶妙です。

卵パックを利用した効率の良いポポーの発芽実験の様子

この時発芽したポポーのようす。

ポポーの発芽実験2>


種子発芽とは発根から始まる一連の過程のことを指し、幼根の先端が顔を出した時から始まるので発根が先でも発芽なんだそうです。

休眠から醒めた種子は最初に吸水・膨張して貯蔵物質を急速に分解してエネルギーや低分子に変換し始めます。

子葉から養分を供給された胚軸は、全体が伸びるとともに両端の分裂組織が細胞分裂を始め、幼芽幼根が成長して、ふつうは先に幼根、ついで幼芽種皮から突き出し、種子発芽します。

このようになった芽生え (実生) と呼ばれます。

参照・引用:2-3. 種子休眠と種子発芽


発芽後は早々に深さのある容器に植えつけました。どれも順調に元気に育っています。

ポポーの発芽実験 2

ポポーの発芽実験をしていて、発根の様子を見かけたので紹介します。

ポポーの発根の様子

発芽時の力強い発根ポポーの大切さを実感しました。


ポポー胚乳幼芽?部分から肺軸と思しき部分を外したところ。

ポポーの胚乳から根と肺軸を外したところの断面

胚軸が伸びて基部から発根しているようです。

ポポーの胚乳から外された根と肺軸部分
ポポーの胚乳から外された根と肺軸部分 拡大

の先端部分。

ポポーの胚乳から外された根の先端部分

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