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天使の羽根を隠し持つ
ホオノキ
癒しのかわいいフカフカ植物

ホオノキの冬芽と芽吹き

やわらかな銀色の光沢を帯びたホオノキの美しい芽吹き

やわらかな銀色の光沢を帯びた芽吹きがとてもキレイな「ホオノキ」。

パステルトーンのやさしくカラフルな彩りの新葉羽化するかのように展開する様子は魅力的。

天使の羽根のように美しいホオノキの冬芽の中の新葉 拡大

そんなホオノキ芽吹き前の冬芽の中に美しい銀白色天使の羽根が隠されているのを発見しました!

ホオノキの冬芽の中の天使の羽根のような若葉

ホオノキ冬芽は秘かに天使の羽根を隠し持っていたのです。

冬芽(とうが・ふゆめ)とは、冬を越すのことで、植物によって越冬形態が異なります。晩夏から秋に形成されます。

観察を続けると、冬芽の内部では天使の羽根のように光り輝く新葉托葉とセットで幾重にも重なって待機しています。天使の羽根のように見えたのは芽吹きを待つ赤ちゃんでした。

天使の羽根のように美しいホオノキの混芽の中の新葉 拡大

豪華に輝く服をたくさん重ね着して、ひっそりと待機している姿は十二単衣を着ての中に佇むかぐや姫のよう !?

癒やしのフカフカ植物ホオノキ」の魅力を探ってみました。


温かそうな毛皮のコートを身に纏ったマグノリア冬芽かわいいフカフカの植物についてはコチラ

▶ 癒しのかわいいフカフカ植物

ホオノキ メニュー

ホオノキとは

ホオノキはモクレン科 モクレン属の落葉高木で、すっきりとしたシンプルな大きな葉が特徴です。の大きさは30〜40cmにもなります。

葉を茂らすホオノキ

その大きな葉ソーラーパネルのように空に向かって広げてグングンと高く育つため、成長がとても速いです。

大きなは食材を包んだり、食器として、古くから利用されてきました。

また、朴葉味噌朴葉焼きの素材として、よく知られています。

初夏に咲くホオノキの花とたくさんの大きな若葉

初夏、枝先に大きくて芳香のある白いを上向きに咲かせます。

ホオノキ朴の木

モクレン科 モクレン属

学名:Magnolia obovata
   Magnolia hypoleuca

英名:Japanese Bigleaf Magnolia
   Japanese whitebark magnolia

ホオノキの冬芽

日本最大の冬芽と言われ、大きくて存在感のあるホオノキ冬芽。縦の長さは3〜5cm位です。

冬芽には細長いタイプと、やや幅広タイプの2種類があります。

ホオノキの冬芽 葉芽と混芽(花芽と葉芽が一緒に入っている冬芽)

どちらも芽鱗という革質のコートで越冬対策をしています。

ホオノキの場合、冬芽を包む芽鱗は2枚の托葉葉柄が合着したものがキャップ状になっています。


ホオノキの冬芽の種類

細長いタイプは葉芽、幅広タイプは葉芽花芽の入った混芽です。

ホオノキ冬芽は、細長いタイプの葉芽が圧倒的に多いです。


美しい芽吹きの葉を内包する冬芽の中は一体どうなっているのか、興味を持っていたところ、観察する機会に恵まれましたので見てみました。


ホオノキの冬芽が何かに似ているなと思ったら大きくてしっかりと閉じているオオハシのクチバシでした。

オオハシ
オオハシ photo by sxc

ここで観察しているホオノキ冬芽ホオノキを伐採した直後に持ち主様のご厚意によりいただいたものです。

ホオノキの葉芽

細長いタイプの冬芽葉芽)です。

ホオノキは大きなで長くて大きな葉柄を持つので、ハート形?の葉痕や、ハチマキのようにをくるりと取り囲むライン状の托葉痕も確認しやすいです。


キャップ状になっている革質芽鱗を外すと、なんと!

天使の羽根のようなホオノキの葉の冬芽
芽鱗を外す前(左)・外した後(右)

大きくて白く銀色に輝くフカフカの天使の羽根のような幼葉が姿を現しました。凛として気品があります。

ホオノキの冬芽内部にあった天使の羽根のような幼葉
冬芽内部にある絹毛に覆われた幼葉

幼葉葉柄部分は下の托葉にがっちりとくっついています。

ホオノキの冬芽内部にある天使の羽根の裏側

きれいに剥がすのは難しいです。

ホオノキの冬芽内部にあった天使の羽根のような幼葉の葉柄部分が托葉と合着している

ホオノキ芽鱗は元々は托葉だったものが越冬用に変化したもののようです。

▶ 参照:ホオノキの芽鱗と托葉

托葉天使の羽根はセットになっていて、1枚1枚、托葉を外しながら中身を確認してみると、中心部までマトリョーシカのように天使の羽根姿の幼葉が詰まっています。

葉芽の中にはその年に出すが格納されているそうです。

マトリョーシカ冬芽の様子はコチラで!

▶ 参照:マトリョーシカみたいな冬芽

ホオノキの冬芽内部にある天使の羽根の裏側
冬芽内部にある天使の羽根の裏側

この羽根は内向きにきっちりと二つに折り畳まれているのでの半分の形になって収まっています。

ホオノキの冬芽の中に入っていた複数の天使の羽根状の若葉

銀色の産毛はの裏側だけにあり、折り畳まれた芽吹きの時に徐々に開きます。

二つに折り畳まれている天使の羽根状のホオノキの若葉 開く様子

が大きくなるにつれ、の密度が粗くなっていきます。

ホオノキの混芽

大きめで幅広に膨らんでいる冬芽混芽)の中身はこの通り。

ホオノキの花の冬芽とその内部

芽鱗の中で違うタイプの冬芽葉芽花芽が混在する混芽です。

ホオノキの冬芽(混芽)内部

芽鱗托葉)を外すと、をとり囲むライン状の托葉痕ができました。

ホオノキの冬芽(混芽)内部 花芽を外したところ

まず、右側の冬芽を取り外して様子を確認します。

ホオノキの花芽の内部

天使羽根つきの芽鱗托葉)を外してみると、小さなとんがり帽子みたいなものが出てきました。

とても小さくて軽いです。内部はのようですが枯れ色です。

花芽の断面とその後の成長過程断面

幾つかのものの断面を確認したところ、小さなものは枯れ色でしたが、大きなもので確認すると瑞々しく、の形態をしていました。

ということでこの冬芽花芽ということが判明しました。


左側部分の芽鱗托葉)を外した中身はこの通り。

ホオノキの冬芽(混芽)内部 花芽と芽鱗を外した葉芽の部分

合着した托葉を開いて、中を展開してみると、葉芽でした。

ホオノキの冬芽(混芽)内部 花芽と芽鱗と外側の托葉を外した葉芽の部分

托葉天使の羽根のセットが交互に格納されています。

ホオノキの冬芽(混芽)の中にある葉芽の中を開いたところ
ホオノキの混芽内の葉芽とその内部

セットになった托葉天使の羽根を1組ずつ外しながら中身を確認してみると、中心部まで天使の羽根が詰まっています。

ホオノキの冬芽(混芽)の中にある葉芽の中の中心部

以上の確認により、幅広で大きめの冬芽混芽であることが判明。

芽吹きの頃の混芽

芽吹きの頃の混芽内部の様子です。かなり大きく膨らんで淡く色づいています。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の様子

革質芽鱗のようだった托葉も膜質に美しく変貌しています。

外側の托葉を外したところ。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の様子 外側の托葉を外したところ

托葉に合着していた葉芽を外して、3つのパーツに分けたところです。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の様子 外側の托葉と葉芽を外したところ

このパーツの中の様子は、

芽吹きの頃の混芽内の葉芽

芽吹きの頃の混芽内の葉芽の様子。

被膜状の托葉に包まれています。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の葉芽の様子

葉芽の外側の托葉を開いてみると、小さな天使の羽根が入っています。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の葉芽の外側の托葉を開いてみた様子
芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の葉芽の中の様子

葉芽の内部を展開してみると、托葉天使の羽根が幾重にも重なっていました。

芽吹きの頃のホオノキの混芽の中の葉芽の中を開いてみたところ
芽吹きの頃のホオノキの混芽内部の説明図

このパーツのあった場所は、

芽吹きの頃の混芽内の花芽

芽吹きの頃の被膜状の托葉を外した混芽内の花芽の様子。

芽吹きの頃のホオノキの花芽内部の雄しべと花被片

花芽を縦に切断してみると、花被雄しべ雌しべらしきものが入っていました。

芽吹きの頃のホオノキの混芽内の花芽内部の断面

雄しべの赤紫色の部分が花糸、白い部分がとなるようです。

雄しべの内側に雌しべがついていました。

芽吹きの頃のホオノキの花芽内部の雄しべと雌しべの断面

花芽内部の縦断面を見ると、花軸雌しべが密着していて、その周りを雄しべが取り囲んでいます。

芽吹きの頃のホオノキの花芽内部の雄しべと花被片の断面

カットすると瞬時に褐色に変色してしまいました。

芽吹きの頃のホオノキの花芽内部の説明図

混芽になるためのパーツセット一式と第2段の葉芽が内包されているようで単独の葉芽より複雑です。

このパーツのあった場所は、


冬芽さん、せっかくキビシイ冬を越えてきたのにゴメンナサイ。

申し訳なく複雑な思いで冬芽の中を確認しましたが、振り返ると、タラの芽の場合は罪悪感もなく食べていました。!?? ブロッコリーなんて最たるもの。思い出したら、きりがありません。(笑)

ホオノキの冬芽からはガリのような良い香りがしました。

乾燥させたホオノキの冬芽

ドライフラワー状態となった冬芽を観察してみました。

乾燥より3年以上経過したもの)

乾燥させたホオノキの冬芽

冬芽を包む芽鱗は2枚の托葉葉柄が合着したものでキャップ状。

この細長いタイプのの冬芽葉芽

芽鱗の長さは約5cm)

乾燥させたホオノキの冬芽 芽鱗の合着部 拡大

▲片側の芽鱗合着部の下に葉柄だけが合着して、葉身の部分が脱落したような形跡があります。

芽鱗が開き始めたホオノキの冬芽(乾燥)

芽鱗が開きかけた時に乾燥させたホオノキ冬芽です。

芽鱗の合着部 拡大

▲中にあった天使の羽根葉身部は葉柄のように合着していないため、外れています。中も冬芽を包む外側の芽鱗と同じ構造です。

乾燥させたホオノキの冬芽

▲裏側の合着部分も同様です。

芽鱗につく幼葉は退化状態の小さなで不要なため脱落したのだと思われます。


芽鱗の中を見てみます。片側の芽鱗を外すと、小さめでやや汚れた天使の羽根が姿を現しました。

乾燥させたホオノキの芽鱗を外した時に現れた小さめの幼葉

▲もろくて、葉身部が托葉からすぐ脱落してしまいました。

乾燥させたホオノキの芽鱗を外した時に現れた小さめの幼葉の表と裏 拡大

▲表側はやや傷んでいますが、裏側はキレイです。


さらに、内側の芽鱗のような托葉を外してみます。

乾燥させたホオノキの冬芽の中

芽鱗托葉は乾燥して木質化していますが合着部にカッターでそっと触れると簡単に開き、幼芽らしき色のものが見えます。

乾燥させたホオノキの冬芽の芽鱗を外しているところ

▲慎重に内側の芽鱗を外すと、今度は先程より大きくて綺麗な天使の羽根が姿を見せました。

乾燥させたホオノキの冬芽のキャップを外してみたところ 天使の羽根のように美しい幼葉が収まっている

芽鱗はパリパリ割れて剥がしにくいですが天使の羽根はキレイな状態で残っていました。

乾燥させたホオノキの冬芽の中で輝く天使の羽根

天使の羽根は若干淡い黄色から黄緑色がかっています。

天使の羽根のように美しいホオノキの冬芽の中の幼葉 拡大
銀色に輝く天使の羽根のように美しい幼葉が収まっているホオノキの冬芽
乾燥させたホオノキの冬芽(混芽)
ホオノキ混芽のドライフラワー

乾燥冬芽の中の様子は、


乾燥させたホオノキの枝に残る托葉痕

は乾燥により水分が抜けて、皺がよっています。

ホオノキの天使の羽根

3年前に押し葉にした天使の羽根
現在もまだ綺麗なままです。

マトリョーシカみたいな冬芽

乾燥から3年以上経つドライフラワー状態の冬芽の中を見てみました。芽鱗がめくれかかって、やや小さめの冬芽です。芽鱗の長さは約3.7cm)

芽鱗がめくれかかっているホオノキの乾燥した冬芽
芽鱗がめくれかかっているホオノキの乾燥した冬芽 を下から覗いて見たところ 中に幼葉があるように見える

幼葉がついているようです。

乾燥したホオノキのキャップ状の芽鱗を剥がしたところ

芽鱗を外すと、思いがけず大きめできれいな天使の羽根が出現。
(葉身は約2.8cm)

乾燥したホオノキのキャップ状の芽鱗の中にある天使の羽のような幼葉

▲続けて芽鱗状の托葉を外すと、同じような天使の羽根がありました。

マトリョーシカのように銀色に輝く天使の羽根のように美しい幼葉が収ま っているホオノキの冬芽

▲さらに続けて托葉を外すと、同じような天使の羽根が入っています。

芽鱗のような厚さと堅さの托葉は外側の2層ぐらいまでで、中になるにつれて托葉は薄くて破れやすい膜質となっています。(ピ ーナッツの皮と似た雰囲気。)

マトリョーシカのようにホオノキの冬芽に収まっている9枚の銀色の幼葉と芽鱗

マトリョーシカみたいに重なって天使の羽根が9枚入っているのを確認できました。

マトリョーシカのようにホオノキの冬芽に収まっている中心の6枚の銀色の幼葉

▲一番中心部のものは3mmぐらいの大きさで、中は確認できませんでした。これらのが重ならないように輪生状に展開するわけですね。


ホオノキ冬芽アウターシェルである芽鱗は優秀な代物で、数年経ても中の天使の羽根を保護できるほどで、ちょっとしたタイムカプセルになることがわかりました。

乾燥させたホオノキの冬芽のキャップの中に収まっている銀色に輝く幼葉 拡大

天使の羽根はこのように大事に護られ、美しい托葉と共に羽化するかのようにを展開しながら芽吹くことができるのですね。

また何年後かに開けて中を確認してみたいと思います。

乾燥冬芽についてはコチラでも!

▶ 参照:乾燥させたホオノキの冬芽

ホオノキの美しい芽吹きと托葉

銀色に光る新葉サンゴ色の彩りが美しいホオノキ芽吹きは4月中旬頃に見られます。

ホオノキの花芽の芽吹き

サンゴ色のように見える膜質のものは托葉芽生えのときに紫外線などから若葉を保護する役割をしています。のような美しさです。

ホオノキの美しい芽吹きと托葉

冬芽の中では芽鱗のようだった托葉羽化のように美しく変身するのには驚きです。

ホオノキの美しい芽吹きと托葉 拡大

若葉を一枚ずつラッピングするかのようにして托葉芽吹きの頃の若葉を守っています。

ホオノキの新葉とセットになっている托葉

托葉の内側にセットでついていて、の生長と共に質感や大きさを変え、か弱い新葉を護ります。

ホオノキの新葉とセットになっている托葉の合着部

冬に芽鱗として寒さや乾燥から幼葉を守り、芽吹きの頃には大きな赤い膜質の覆いとなって紫外線や虫、風、温度ストレスなどから若葉を守る重責を担っているようです。

ダイナミックに美しく葉を展開するホオノキ

托葉の展開を終えると潔く落ちてしまいます。

若葉の葉柄基部に残る托葉痕

ホオノキ若葉葉柄基部の内側に托葉痕が確認できます。

ホオノキの葉の展開後に葉柄に残る托葉の痕跡
ホオノキの葉の展開後に葉柄に残る托葉の痕跡 拡大

ホオノキ輪生状の互生で、その中央から新梢が伸び始めています。


空に飛び立つようなホオノキの芽吹き

冬芽芽鱗を脱ぎ捨て、羽化したての天使の羽根を広げ、旅立ちの準備をしているかのようなホオノキ芽吹き、期間限定ですが機会があったらご覧になってください。

たくさんの美しい鳥が飛んでいるようなホオノキの美しい芽吹き

ホオノキの芽鱗と托葉

ホオノキ冬芽芽吹きについて調べると芽鱗托葉という名称が同義語のように出てきます。ホオノキの成長を通して、これらの違いを考察してみることにしました。


初夏の新芽

5月上旬の芽吹き後、枝先に放射状に集まったの展開が終わり、の縁が波打つ程大きくなり、も咲き始めます。

初夏に花をつけ、大きな葉を茂らすホオノキ

5月下旬にはの展開後に伸びる、第2段の新芽が姿を出しています。

新芽という言葉が適しているか分かりませんが、そう表現させていただきます。

初夏、大きな葉を茂らすホオノキに新たな新芽が伸びているところ

大きく育ったが光合成で産出したエネルギーを利用して、発射される2段ロケットみたいな新芽の様子を見ると、基本構造は冬芽と同じように見えます。

初夏の葉の展開後のホオノキの新芽 膜質の芽鱗(托葉)に包まれている

若葉色新芽は2枚の膜質の托葉葉柄が合着したキャップ状のものに包まれています。

冬芽は冬の寒さや乾燥など生育に不適な時期を凌ぐための休眠芽のことです。

芽鱗休眠芽の外側を覆う鱗状の小片での一部が変形したものである、と考えると休眠芽でない芽鱗を持たないことになります。

ホオノキの場合は托葉が変化して芽鱗の役割を果たしていると考えると、成長期の托葉に包まれている、という表記をすることにしました。

一番外側の新葉は不要のため、葉身部は退化したか、ごく小さいものになっているようで、葉軸のみが残っています。

ホオノキの新芽

の展開後、托葉が随時脱落しています。中央から新梢が伸び始めています。

ホオノキの花芽の脱落後の横から出ている新芽
初夏の葉の展開後の若葉色のホオノキの新梢
初夏の葉の展開後の基部から2本出ている細長いホオノキの新梢
長く伸びるホオノキの新梢
初夏の新芽の芽吹き 新葉の裏側は白い産毛に覆われている

新葉天使の羽根とはいかないですが、白い産毛に覆われ、ソフトタッチで、相変わらず、膜質の托葉にガードさてています。

初夏の葉の展開後の先端枝に出る細長いホオノキの新梢

▲ 2段ロケットとなる新梢は既に展葉したに影を作らないように、できるだけ長くを伸ばしてからを展開するために、グングンと上へと伸びていくようです。

ホオノキの新芽の外側の托葉につく葉がとても小さい

▲ さすがに、大きなになるだけあって、グイグイ伸びています。

この頃の托葉若葉色で、の成長に合わせて大きくなっています。

小さく見えるホオノキの新芽の外側の托葉につく葉

新芽芽鱗にあたる一番外側の托葉についたは成長せず、相対的にとても小さく見えます。

葉軸部分は托葉の成長に伴い、一緒に長く伸びています。

新芽から大きな葉が展開しているホオノキ
新芽から長い葉柄に托葉付きの大きな葉が展開しているホオノキ

紫外線の強さ等、の生育環境によって托葉の色は変化して適用しているようです。

初夏に新芽から大きな葉がダイナミックに展開しているホオノキ

▲ 大きな若葉がダイナミックに展開しているところです。


夏から秋にかけての新芽

夏の終わり頃になると、ホオノキは翌年の春に向けて冬芽形成の準備をします。

8月中旬 盛夏の頃の芽
8月中旬 盛夏の頃の芽

初夏の頃のような勢いはなくなり、形成されていた新芽は大きな外見的変化が見られせん。

勢いよく育った形跡か、葉柄の間隔が広がっています。

9月中旬 葉が落ち始めた頃の芽
9月中旬 葉が落ち始めた頃の芽

新芽のキャップとなっている托葉は合着したまま開きません。

季節の移り変わりに合わせ、防寒乾燥に耐えられるように芽鱗としての役割を担うように質を変化させているようです。


秋から冬にかけての新芽

11月下旬、落葉後の冬芽の様子。

本格的な寒さを前にして、乾燥した托葉芽鱗へと質を変化させているようです。

11月下旬のホオノキの冬芽
11月下旬 葉が落ち終えたた頃の芽
11月下旬 落葉後の冬芽

おそらく、内部の托葉も同様に質を変化させて幼葉を護る構造になって適応していくのだと思われます。


托葉は越冬時には革質の状態の芽鱗となり、芽吹きの頃には柔らかな膜質状態に変化して、随時新葉を保護しているようです。

以上の考察から、アウターシェル芽鱗インナーシェル托葉という表記にしてありますが、専門家ではないのでご了承ください。

ソーラーパネルのような
ホオノキの葉

ホオノキは樹高が30mになることもある高木です。大きなは枝先に集まって放射状に互生します。

下から見上げた新緑の頃のホオノキ

新緑の頃に下から見上げると、光を通して万華鏡を覗いた時のように輝いて見えます。

万華鏡を覗いたように美しい下から見上げた新緑の頃のホオノキ

芽吹きを終えた頃は萌黄色で、しなやかな質感が魅力的。やがてツヤのある濃い緑色になり、フチが波打つほどに大きなになります。

展葉したてのホオノキ

ホオノキは他の植物に対して阻害的な何らかの作用を及ぼす他感作用アレロパシー)を示すことが知られています。

大きなホオノキの新緑の葉

そのためか、他の植物に邪魔されずに天高くそびえ、日光を独り占めするかのようにソーラーパネルの如くを広げます。

ソーラーパネルのように大きな葉を広げるホオノキ

どのにもできるだけ多くの陽の光がキャッチできるように樹高を高く高く伸ばして、なるべくが重ならないように展葉します。

空高く伸びたホオノキが白い花をつけ、大きな緑色の葉を波打たせている

うちわみたいな大きなホオノキの葉は風が吹くと、打ち寄せる波のようにダイナミックに揺れます。

大きな葉が波打つ実をつけたホオノキ

風との織りなす音が爽やかで、山の中なのに海にいるような不思議な気分がします。

てっぺんばかりがオレンジ色の芽吹きをしているホオノキ

5月下旬に見かけた新たなの展開は強烈な陽射しのせいか、木の最上部辺りの新葉がオレンジ色を帯びて綺麗でした。

ホオノキのオレンジ色の芽吹き

そんな強い紫外線環境下で生長することを選択したからこそ、芽吹きの頃の弱い新芽を守る紫外線防御対策として、過剰包装にも見受けられる淡いピンク色の托葉必須アイテムになったのだと考えられます。

木のてっぺんの新葉がピンク色からオレンジ色となったホオノキ
木のてっぺんの新葉がオレンジ色となったホオノキ

新葉がオレンジ色に変化しているのもソーラーパネルを健全に維持するための対策だと思われます。

オレンジ色となったホオノキの新葉の裏側 拡大

の色はオレンジ色からピンク色を帯びたものまで変化があります。

淡いピンク色となったホオノキのオレンジ色の新葉の裏側 拡大

の裏は革質で、産毛が無いように見えます。


秋が深まると、は黄色から褐色になり、冷え込みが厳しくなると落葉します。

落葉して降り積もったホオノキの葉

地面に覆い尽くされた大きな乾燥したは踏みしめると派手にガサゴソと大きな音がして、冬の訪れを感じさせます。

ホオノキの落ち葉

また、ホオノキがその附近にあったことを気づかせてくれます。


ホオノキは30〜40cmにもなる大きなで、芳香殺菌作用まであるので、昔から食器代わり食材梱包材として使われてきました。

朴葉焼きのイメージイラスト

また、燃えにくくて良い香りもあるということで、朴葉味噌朴葉焼きに利用されてきたそうです。


材は堅くて水にも強いため、まな板や包丁の柄、下駄の歯の部分などにも使われたという事ですから人との関わりが深い木だったようです。

ホオノキの花

ホオノキも大きく、初夏に直径15~20cmの存在感のある白い花を枝先に咲かせます。

可憐に咲くホオノキの花と美しい大きな若葉

は桜のように一斉に咲いて散るのではなく、初夏の間にずれずれに咲くので、いろいろな状態のが混在します。

参照:▶︎ ホオノキの花の開花過程 

初夏に大きくて綺麗な緑色の葉を波打たせ、白くて大きな花を咲かせているホオノキ

遠目で見ると、雌しべが赤くなった白いホオノキイチゴがのったショートケーキみたいな色合いで、なんだか素敵です。

高い木の上でイチゴのショートケーキのように花を咲かていせるホオノキ

しかし、高いところにをつけるので、間近で見ることは難しいです。

高い木の上でイチゴのショートケーキのように咲くホオノキの花

花被片は内側の6~9枚は花弁状で、外側の淡緑色で一部紅色を帯びている3枚は萼状となっています。

大きな葉に護られ、夢見るように開く純白のホオノキの花

眠りからさめて、夢見るように咲くホオノキの花

の中央の円錐状の上部に雌しべ、下部に雄しべが密生しています。

雄しべの花糸は鮮紅色を帯び、葯は黄白色です。

雄性期になり始めたホオノキの花のしべ部分

近寄りがたい場所に大きな純白のを晴れた日にしか咲かせないというホオノキの花は、どこか崇高な感じがします。

ホオノキのしべ部分

そんなホオノキの花は一億年程前、広葉樹が地球に出現した頃の初期の姿を留める原始的なのだとか。

その特徴として、雌しべ雄しべの一つ一つが、松かさのようにらせん状に並んでの形を残していることや、を作らずに、香りでを誘うこと等が挙げられています。

ホオノキの花の双子?
これは珍しい 双子?のように見える花
雄しべの落ちてしまった受粉後の赤いホオノキの雌しべ

東南アジアの仏像の頭を想像させるような形の雌しべ受粉を終えたのか、雄しべは脱落しています。

受粉についてはコチラ

参照:▶︎ ホオノキの花の受粉 

ホオノキの花 綿帽子

純白の綿帽子姿の花嫁みたいに、美しいお顔を覗かせるホオノキの花

白色が眩しい開き始めたホオノキの花

紅白の雄しべの色合いがおめでたい雰囲気を醸し出しています。

開き始めたホオノキの花 拡大

一旦開いた雌しべと花弁を閉じたが再び花弁を開き、これから雄しべを開いて花粉を出し始める段階だと思われます。

開き始めたホオノキの花のしべ部分 拡大

の秘密をそうっと見せてもらったような感じでした。

ホオノキの花の受粉

ホオノキの花は時差式で性別が変わる雌性先熟タイプの両性花です。

新緑に白い花が目立つホオノキの花

を出さないホオノキの花は香りでを誘うタイプの虫媒花。

マルハナバチ、ハナアブ、甲虫等の花粉を食べるが訪花します。

ホオノキの花の花粉を食べる甲虫

開花1日目は小さめに花弁を開き、雌しべの柱頭を反り返らせて受粉が可能となる雌性期。この期間は数時間から半日程度だそうです。

その日の夕暮れに花被片は一度閉じて、の内部を護ります。

次の日には雌しべは柱頭を固く閉じて雌性期を終えます。

開き始めのホオノキの花

そして、交代するようなタイミングで雄性期となります。

花被片は天候が良ければ再び開き、成熟した多数の雄しべ花粉を出し始めて昆虫に授粉を委ねます。

赤い花糸と白い葯がきれいなホオノキの花

この期間も短く2日程度です。

雄しべが脱落し始めたホオノキの花

葯が粉を出し終え、雄性期が終わると、再びを閉じるそうです。

開花後に閉じたと思われるホオノキの花

その翌日以降、大きく花被片を開き、雄しべはバラバラと落ちてしまいます。開花期は通常3〜4日程度ですが、天候に左右され、悪天候時は1週間近くにもなるそうです。

花弁が大きく開き、雄しべが脱落し始めたホオノキの花

このように、雌雄が時期をずらして成熟するのは、自家受粉を避ける目的だと言われています。

同一木のによる受粉もしますが、発芽・生存率が低くなるそうです。

ホオノキの花の開花過程

膨らんでいる芽鱗のついたホオノキの蕾

▲木の枝先に紫褐色芽鱗のコートに身を包んだホオノキの花

紫褐色の芽鱗がついたホオノキの蕾 花軸の脇に新芽が出ている

▲まだまだ堅そうな

芽鱗が外れかかっているホオノキの蕾

▲大きく膨らんで、ようやくコートを脱ぎ始めます。

褐色の芽鱗を脱ぎ捨てているピンク色を帯びたホオノキの蕾

▲コートの中にはピンク色を帯びているふっくらとした

ホオノキの蕾

の外側を覆う萼状花被片は個体差があるようで、こちらはうっすらと淡緑色で、わずかにピンク色を帯びています。

淡いピンク色の萼状の花被片が1枚開き始めたホオノキの蕾

▲萼状花被片が開くと、中には純白の花弁が隙間なく重なってのような形になっています。こちらの萼状花被片はピンク色が強めです。

淡いピンク色の萼状の花被片が3枚開き始めたホオノキの蕾

▲花弁がきれいに重なって玉のような純白の蕾。

ホオノキの花が開きかけて雌しべの柱頭が開いているところ

雌しべを護るように花弁は大きく開かず、中にある雌しべの柱頭が開いて受粉態勢となります。

閉じた白い花弁と淡いピンク色の萼状の花被片が開き始めたホオノキの花

▲開花1日目の雌性期を過ぎると、花弁は一旦閉じるそうです。ゆるく閉じたように見えるは再び開いて雄性期となると思われます。

咲きたてのホオノキの花

雄性期を迎えたホオノキの花が再び開き始めたところで、雌しべは閉じて軸に密着しています。

赤い雄しべがきれいなホオノキの花

雌しべの色も赤みの帯び方に個体差があります。

赤い雄しべから花粉が出ているきれいなホオノキの花
ホオノキの赤い雄しべから花粉が出ているところ

雄しべが開き始めてから花粉が出始めているようです。鮮紅色の花糸が綺麗です。

きれいに 咲いたホオノキの花

雄しべが一部落ちているのは訪虫があったからかもしれません。

雄性期が終わりかけのホオノキの花

雄しべの部分がもさもさした感じになっています。

一旦閉じている蕾のように見える白いホオノキの花

▲開花2日目の雄性期を過ぎると、花弁は再び閉じるそうです。花弁がゆるく閉じて、えくぼがある状の雄性期を終える頃のなのかもしれません。

白い花に赤い雌しべが目立つホオノキの花

▲再び開花して花弁を大きく開いた雄しべが脱落し始めています。

きれいな雄しべが落ち始めたホオノキの花

▲純白だった花弁も受粉能力の低下と共に黄色っぽく変化。

ホオノキの花の落ち始めた雄しべの花粉のついた葯と赤い花糸部分

▲花粉も無くなり、雄しべも脱落してきて雄性期も終わったようです。

殆どの雄しべが脱落して赤い雌しべが目立つホオノキの花

▲花弁もくたびれて、よれよれ。

雄しべが脱落して花弁がドレスの裾のように広がるホオノキの花

▲役目を終え、お疲れの姿。

雄しべが脱落したホオノキの花

の寿命は天候にもよりますが、3〜4日位と短めです。

この後のについてはコチラ

参照:▶︎ ホオノキの実

ホオノキの花と蓮華

散蓮華(チリレンゲ)と似ているホオノキの花の花弁

ホオノキの花の花弁は中華料理等で見かける散蓮華チリレンゲ)と呼ばれる陶製のさじに似ています。

散蓮華(チリレンゲ)イメージ

散蓮華は散ったの花弁に似ていることが名前の由来なんだとか。

散りかけの白い蓮の花

白くて、大きなハス)の花弁を見れば一目瞭然。

清楚に咲く白いハスの花

ホオノキは、木に咲く蓮という名前のモクレン属だけあって、と雰囲気が似ています。

優雅で清楚な白い蓮の花

モクレン属の中でもホオノキの花こそが木蓮の名が相応しいような気がしてなりません。

白い蓮の花

上から見た蓮の花のしべ部分
上から見た蓮の花の雌しべ部分
横から見た蓮の花のしべ部分

ハスの花のしべ部分、特に雌しべの雰囲気は大きく異なりますが、ハスの花ホオノキの花も花弁が散る前に、役目を終えた雄しべを花弁に受け止めている姿がよく似て、散蓮華です。

脱落した雄しべが花弁にたまっているホオノキの花

散蓮華に盛られた花粉付きの雄しべ授粉甲虫の餌場にもなりそう。

花粉の有効期間は3日間、花弁上は脱落した雄しべ敗者復活戦舞台が開設されているようでもあります。


ハスの実

余談になりますが、ハスの名前の由来はハチス(蜂巣)で、の中央にある花托(かたく)が蜂の巣に似ているからだと言われています。

受粉後の実になり始めたハスの実
蜂の巣のような形になり始めている蓮の未熟な実

蜂の子が入っているみたいになっています。

蜂の巣のような形の蓮の未熟な実
蜂の巣に似ている蓮の実
熟した頃のシャワーみたいな蓮の実
シャワーみたいな蓮の実

シャワーやジョウロの注ぎ口みたいな面白い形です。

ホオノキの実

雄しべと花弁が脱落して雌しべだけが残るホオノキの花

雄しべと花弁が脱落して、すっきりと筆の様な姿に。

受粉後と思われる少し膨らんでいるホオノキの実の赤ちゃん

受粉できたのか雌しべだった子房が膨らんでいます。

下から見た筆のようなホオノキの実の赤ちゃん

大きいので、奇妙さが際立ちます。

毛虫みたいな雰囲気のホオノキの実の赤ちゃん

閉じていた雌しべだった所が開いてブラシとか毛虫っぽい感じになっています。

木のてっぺんのホオノキの実の赤ちゃん
花が終わり実のなるホオノキ
5月下旬花が終わり実のなるホオノキ

ツンツクとした奇妙な未熟果。

毛虫みたいなホオノキの実の赤ちゃん

やがて、袋果が多数集まる集合果となります。

落果して枯れ色となったホオノキの実の赤ちゃん

ホオノキの実の赤ちゃんが落果しているのを時折見かけます。


7月上旬、ホオノキの未熟果が落ちていたので拾ってみました。

ホオノキの未熟果

あの冬芽からが咲き、このような姿になったんですね。

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天使の羽根を隠し持つホオノキ