不思議で楽しい植物の世界
癒しのかわいいフカフカ植物

かわいい動物の顔に見える葉痕

フカフカのかわいい植物

フカフカ かわいい植物 メニュー

フカフカ植物・うぶ毛の正体

植物の中でもフカフカしてかわいいものがいろいろあります。

とりわけ寒い季節から芽吹きの季節に見られる冬芽や新緑の中で動物のようなぬくもりを感じるさせるものには気分をほっこりさせられます。触れてみると想像以上にしなやかでやさしい感触が素敵です。

このページではそんな魅力的な植物を中心にご紹介します。

フカフカしたハクモクレンの冬芽
フカフカしたハクモクレンの冬芽

ハクモクレンの毛皮のコートのようなものは芽鱗(がりん)と呼ばれるもので、ぬくぬくと長期間冬眠するためのシュラフみたい!?

オニグルミアカメガシワ等の冬芽はコートを持たないタイプ(裸芽)ですが、自前のびっしりとした温かそうな毛で覆われ人形焼のような姿がユニークです。

アカメガシワの冬芽
アザラシの後ろ足を人形焼にしたような
アカメガシワの冬芽

冬芽は春の芽吹きの頃まで待機しているになるのこと。

植物によっていろいろなタイプがあり、タケノコのようにたくさんの上着を重ね着していたり、皮コートや毛皮を纏ったものなど、冬の寒さや乾燥から身を守るための工夫がなされています。


冬芽の外套などに見られるフカフカしたうぶ毛の正体は トライコーム (trichome)といって、強烈な紫外線や乾燥、寒さや害虫等から身を守る役割をしているという事です。

どうやらカワイイだけの無駄毛ではないようです。(笑)


トライコームは植物の表皮細胞が伸びたもので毛状突起と訳され、虫を誘因・忌避する香りがあったり棘状だったりと、機能に合わせて多彩なバリエーションがあり、植物の巧みな戦略が仕組まれています。

究極のフカフカ植物といったら綿(わた)ですが、これも種皮が長く伸びたトライコームなんだとか。


また、綿コットン繊維中空構造保温性を与える役割を果たしています。

コットンボールの中にある綿の繊維は種子を保護するためにたっぷりの油脂を含んでいるので水分を吸収しません。

驚くべきことにネコヤナギの花穂の毛シロクマの毛も同じような構造になっており、白く輝く断熱機能を持っているようです。興味のある方はネコヤナギの優れた防寒機能へ。


トライコームについては
一般社団法人日本植物生理学会の
みんなのひろば植物Q&A草本植物の産毛? の役割に詳しくわかりやすく解説されていますので興味のある方はご覧になってください。

究極のフカフカ植物 わた

コットンボールと呼ばれる綿の実がはじけた姿はポップコーンみたい!ユニークで、実に魅力的。綿の実は究極のフカフカ植物です。

綿の花
綿花いろいろ
フカフカした綿の実

触り心地は抜群!当然のことながら馴染みのある綿そのものです!(笑)

うさぎの尻尾みたいで、ふんわりとした毛の中に尾骨のような堅い感触があります。

うさぎの尻尾イメージ
写真の出典:「いつかうさぎと
画像のトリミング・改変をさせていただいております。

この豪華なたっぷりの綿毛の中にが大切に梱包されています。種子の発芽温度は20~25℃と高温なので綿毛は防寒具としての役割も担っているんでしょう。


フカフカとした綿(わた)種皮が長く伸びたもので、しっかりと種子にくっついています。を取り出す時は因幡の白兎みたいで、少々かわいそう。うしろめたさを感じながら毛をむしる有様です。

綿の種子
綿毛を取り除いた綿の種子
びっちりと毛皮をまとった綿の種子

一輪の花に入っていた綿と種子
一輪の花に入っていた綿と種子

種子は食用の綿実油としても利用されています。綿は繊維としても食品としても私達の生活に多大に貢献してきたのだと実感中。今更ながらによくこんなにも素敵な植物があったものだと感心してしまいます。


取り出した種子での綿栽培をしてみました。どんなふうにフカフカの綿ができるのか興味のある方はコチラ

種子から育てるコットンボール >


藍で染めた綿の布の上のふかふかのコットンボール
今年育てたタデアイで染めた
藍染めの綿布と綿の実

家庭でタデアイを育てて簡単に藍染めを楽しみたい方はコチラ。

趣味の藍染め >

桜の紅葉染めをした綿の布の上のふかふかのコットンボール
今年拾った桜の紅葉で染めた
桜の紅葉染めの綿布と綿の実

猫や仔犬の尻尾 ネコヤナギ

フカフカに輝くきれいなネコヤナギ

冬芽の赤い帽子を脱いで、銀白色のフカフカの頭を覗かせるネコヤナギの花のつぼみ。愛らしいどんぐり形にはじけたフカフカの絹毛が美しく輝き、春の訪れを告げます。

冬芽の赤い帽子を脱いでフカフカに輝くきれいな姿を現すネコヤナギ

カワヤナギエノコロヤナギ(狗尾柳)の別名を持つ通り、水はけと日当たりの良い川辺などに自生します。

川辺に群生するネコヤナギ

大仁田山周辺 季節の植物 ネコヤナギ ▶


また、エノコロ犬の子という意味です。コロコロとしていてフカフカとしたぬくもりのある毛並は仔犬や猫の尾に見立てたられたのも当然と思えるご機嫌な触り心地です。

動物のようなネコヤナギの蕾拡大写真
ネコの尻尾

ふっくらとした皇帝ペンギンのヒナみたいにも見えます。かわいい

ふかふかした皇帝ペンギンのヒナ
写真の出典:TUB GIT ペンギン無料壁紙

ネコヤナギの花穂の断面
ネコヤナギの花穂の断面

ネコヤナギ花弁も無く、雌雄異株でそれぞれのを咲かせ、オレンジ色や黄色っぽいポツポツで覆われます。花びらなどは無いまま開花するので輝くフカフカ状態を楽しむためには開花前が適期です。

雄花絹毛の間から白い花糸が伸びオレンジ色の葯(やく)が姿を現し、黄色い花粉が出てきます。

花粉が出て来たネコヤナギの雄花
ネコヤナギの雄花

雌花雄花に比べると地味めです。雄花同様、白い絹毛の中から黄色いメシベの柱頭が姿を現します。

ネコヤナギの雌花
開花するネコヤナギの雌花
ネコヤナギの雌花

ネコヤナギの膨らんだ花穂がリスの尻尾みたいです。

フカフカとしたエゾリスのしっぽ
写真:峠を越えて 無料壁紙より
画面の都合上トリミングさせていただいております。

ネコヤナギの迷い道

ネコイメージ

ネコヤナギバッコヤナギとの雑種と推定されているフリソデヤナギ (別名 アカメヤナギ)もネコヤナギと良く似ていますが違いはネコヤナギには冬芽の赤い帽子や枝にうぶ毛が生えているんだとか。

冬芽と枝に産毛の生えるネコヤナギ

色がかわいらしいピンクネコヤナギにもうぶ毛が生えています。▼

産毛の生えるかわいいネコヤナギの葉痕とふかふかの冬芽と枝についたネコヤナギの花が帽子を脱ぐところ
ピンクネコヤナギの花
開花前のネコヤナギの花
ピンクネコヤナギ

園芸種もあるのでややこしく、気にし出すとネコの迷い道に入りこんでしまいそうです。(笑)

キレイなフリソデヤナギ
開花し始めたキレイなフリソデヤナギ
フリソデヤナギ (振袖柳)

でも、雑種のネコもかわいいようにどちらもフカフカでかわいいので、同定にイライラすることなく純粋にかわいさを楽しんでみたいですね。


ネコヤナギの花芽で筆を作ってみた

11月上旬に育てていたネコヤナギのかわいい花芽が目立ってきました。

11月初旬のネコヤナギの冬芽

12月下旬にネコヤナギの赤く膨らんだ花芽を見て、中の状態を知りたくなって毛皮のコートを脱いでもらいました。越冬用なのかフカフカして何ともかわいいです。

中は既に銀色に輝く絹毛が待機していて、上質ののようです。

ネコヤナギの花芽とその内部

そこで、簡易的なを作ってみることにしました。根元の4分の1程の所でカッターで切れ目を入れて芽鱗をはがして根元に楊枝を突き刺すだけなので超簡単。

ネコヤナギ花芽で作った筆

出来の良し悪しは別としてちゃんととして使うことができました。

ミニチュアサイズで一寸法師が使うみたいで面白いです。

ネコヤナギの筆で書いた文字と筆

乾燥するとふっくらして、あの早春に見られる白く輝くフカフカのネコヤナギそのものの姿となりました。

未熟なネコヤナギの花のつぼみ

※ピンク色をしているので、ピンクネコヤナギかもしれません。


昨年の春に採取した乾燥保存していたので、今回採取した真冬の蕾と大きさを比較してみるとずいぶんと小ぶりです。この質感のまま成長して大きくなるのでしょう。

早春のフカフカとしたネコヤナギの蕾と真冬のフカフカとしたネコヤナギの蕾の大きさの比較
早春の蕾 (左) 冬の蕾の中 (右)

冬の外套を外した中身の絹毛は触り心地もよく、とても愛らしいです。

しかし、実験用に栽培しながらも早々にをとるのはかわいそうなので、観察はこのあたりまで。


春になって、自然にフカフカの姿がはじけ出すのを楽しみに待っているつもりだったのですが、まだ1月上旬だというのに、帽子を脱ぎ始めた小さなフカフカのネコヤナギが出てきました。

庭で育てている菜の花も咲き始め、フリージアも例年より早く蕾をつけています。これから冬本番の寒さが来るというのに、植物も異常気象に翻弄されて大変ですね。


ネコヤナギの葉痕

ネコヤナギ葉痕もまた楽しい表情を見せてくれます。

ユニークなネコヤナギの葉痕
鼻息が聞こえてきそうなネコヤナギの葉痕
ユニーク表情のネコヤナギの葉痕
りりしい表情のネコヤナギの葉痕

ネコヤナギの優れた防寒機能

早春に花を咲かせるネコヤナギの花芽の構造防寒対策バッチリです。

雨や雪、風除けのアウターシェルをまとい、その中に優れた断熱効果を持つフカフカのインナーダウンを着ているような構造だと思われます。しかも、このインナーダウンは水に浮かべると浮くので防水機能もありそうです。


かわいい2頭のシロクマの赤ちゃん
photo by U.S. Fish and Wildlife Service

ひょっとしたら、シロクマの毛が実は透明で中空構造によって、断熱効果が高まると考えられているのと同様に、ネコヤナギの毛空洞なのでは?光が乱反射して白い色に見えているのでは?と考え、調べてみたら果たしてその通り!

しっかり顕微鏡写真まで撮られている方のブログに出会えました。


興味のある方はコチラのすばらしいタイトルページへ!

MASA ラボ ---鸚鵡(オウム)の会議は白昼夢

ネコヤナギとシロクマ
マカロニがつなぐ温かい関係 (6)


この癒しのかわいいフカフカ植物のページで紹介している越冬のためのフカフカ植物はおそらく、同じような構造になっているのではないかと推察しました。

そこで、とりあえずコットンボールの繊維ネコヤネギのふかふか毛ホオノキの天使の羽根シロダモのうさぎの耳ムクロジの産毛顕微鏡で覗いて見ることにしました。


顕微鏡観察に関しては素人ながらも中空のように見えます。光を反射し虹色に煌めき、とても美しいです。他の植物の毛も機会があれば観察してみたいです。


動物も植物もかわいいだけでなく、本当に優れた環境への適応能力を身につけているんですね。

うさぎの耳 シロダモ

きれいな光沢のシロダモの若葉

シロダモ(クスノキ科シロダモ属)は山野に生える常緑高木でこの若葉はウサギノミミスズメノコソデスズメノキモノというかわいらしい愛称がついています。


葉全体が絹目光沢の柔らかいうぶ毛に覆われ、その名の通りうさぎの耳のようなフカフカした極上の触感。反射によって金色や銀色や黄赤褐色に見える質感は、ビロードのようでとても美しいです。

うさぎの耳と似たシロダモの若葉
しっとり やわらか
触らずにはいられない ウサギノミミ
うさぎの耳拡大写真
うさぎの耳写真

シロダモの若葉裏表全面をびっしりと覆っているうぶ毛はトライコームといって紫外線を避け、乾燥を防ぐ役割をしているそうです。

また、若葉が垂れ下がっているのは直射日光による葉の温度上昇や乾燥から守るためなんだとか。

フカフカしてきれいでかわいいシロダモの若葉の裏側
裏側も表も銀色のうぶ毛で覆われている

うさぎの耳は期間限定

シロダモの芽吹き
暗い林の中でも目立つシロダモの若葉
うさぎの耳のようにフカフカとしたシロダモの若葉

しなやかで実に優雅なこのフカフカの毛は芽吹きの期間限定で葉の成長と共に落ちてしまいます。

慎重葉なのか芽吹きは他の新緑に比べてやや遅く、藤の花咲く頃が出会える目安かと思います。

ベージュ系、銀色系、緑系、金色系といろいろなうさぎの耳があって、楽しいです。

うさぎの耳になるまでの展開過程

ウサギの耳になるシロダモの若葉の展開過程
芽鱗に包まれているシロダモの若葉(ウサギの耳)
ウサギの耳になるシロダモの若葉
少し開き始めたるウサギの耳(シロダモの若葉)
開き始めるウサギの耳(シロダモの若葉)
開き始めるウサギの耳拡大写真(シロダモの若葉)
ウサギの耳になるシロダモの若葉

冬芽の中もフカフカ・ツヤツヤ

シロダモの冬芽

遠目には煤けた汚れのようにも見えますが、冬芽も若い枝もうっすらと褐色の絹毛で覆われていて、光りの角度によっては高級感漂う金属光沢が見られるものもあります。


少し早めに芽の入っている鱗を剥いてみると、既にフカフカのうさぎの手のような、かわいらしい芽が待機していました。手触りは高級な筆として知られるセーブルのようでこれまた魅力的でうっとり!ツヤツヤとした銀色光沢があります。

フカフカしてきれいでかわいいシロダモの新芽の内部拡大図
シロダモの葉と芽の内部拡大写真
シロダモの冬芽の中
シロダモの冬芽の中

この時採取した芽はドライフラワー状態となっていて銀色から銅色へと変化し、素晴らしい質感と絹目光沢を残したまま、現在も充分楽しませてくれています。

乾燥させたシロダモの冬芽

かわいらしいうさぎ
写真の出典:「いつかうさぎと
画像のトリミング・改変をさせていただいております。

シロダモはクスノキ科特有の芳香があります。葉の裏が白いのが特徴で名前の由来にもなっています。

シロダモの葉の裏側
白いシロダモの葉の裏側

シロダモ雌雄異株で10月下旬から11月上旬頃にを咲かせます。

雌木には1年かけて育った1.2〜1.5cmの赤い実がつき、同時期に見ることができます。

赤い実と花を咲かせるシロダモの雌木
シロダモの雌花

クスノキ科特有の芳香があり、ろうそくの原料となるそうです。

シロダモの実

2月、雌木には冬芽と一緒に小さながついています。

シロダモ雌株の冬芽と一緒についている小さな実
シロダモ雌株の冬芽と一緒についている小さな実 拡大

雄木にはくす玉のような雄花がたくさんまとまって咲きます。

シロダモの雄花
シロダモの雄花
くす玉のようなシロダモの雄花 拡大

銀色の萌え コナラ

銀色に輝くコナラの若葉画像

コナラ芽吹きは毛皮のような銀色のフカフカしたうぶ毛に覆われ秀逸です!品の良い高貴に満ちた輝きが魅惑的で、触らずにはいられない超フカフカ仕様。規則正しく折りたたまれたが開く姿も魅力的。

赤味を帯びた金属光沢のある産毛を纏ったコナラの若葉

寒さが苦手なのか毛皮をまとって他の新緑より一歩遅れて芽吹きます。

金属光沢のある絹毛を纏ったコナラの若葉 拡大

新緑シーズンのコナラ林は銀色から淡い黄緑色に萌え、淡く優しい彩りを見せてくれます。

銀色に光るコナラの新緑
一面を覆い尽くす銀色に光るコナラの新緑
銀色に輝くコナラの林
春霞のように淡く輝くコナラの山
淡い黄緑色のコナラの新緑

コナラは雑木林の代表的な樹種のひとつでドングリのなる樹です。

コナラのドングリ

優雅に薫る ダンコウバイ

芽吹きの頃のダンコウバイの花

春を告げる芳しい黄色い鬱金花(うこんばな)の名で知られているダンコウバイ(壇香梅)ですが、が咲き終わる頃銀色の絹毛に覆われたが芽吹き始めます。

ダンコウバイの花 拡大

同じクスノキ科のアブラチャンや、クロモジも似たを咲かせます。

▶ 参照:️アブラチャン

▶ 参照:️クロモジ


長い銀色の絹毛は淡い緑の葉の裏側全面をフカフカに覆って、うさぎの手のような滑らかで優しい手触り。

ダンコウバイの芽吹き

パステルカラーのグリーンとピンクのコントラストに銀色の絹毛が優しい色合いでとてもキレイです。

ダンコウバイ花と美しい芽吹き 拡大


このフカフカのうぶ毛はアザラシ赤ちゃんのように成長と共に無くなります。芽吹き早春のため、このは密生したうぶ毛は表面のまわりに空気の層を保つことで低温や乾燥、雨などの影響をやわらげる防護服の役割をしていると思われます。

ダンコウバイの芽吹き 拡大


展開したての若葉も春色でやさしいパステルカラー。

芽吹いたばかりのダンコウバイ


新芽と同様ピンクゴールドに輝く花被片もフカフカでとてもキレイ。

花の柄もフカフカでキュートです。

しかも、この樹は壇香梅と呼ばれ、白檀(ビャクダン)ように香るという魅力的な植物で、枝を折ると何ともステキな香りがします。

フカフカしてキレイな受粉後のダンコウバイの雌花と花被片
受粉後のダンコウバイの雌花と花被片

ダンコウバイのきれいな新芽

この時採取したドライフラワー状態となっていての裏側にあったは銀色から銅色へと変化し、優雅で美しい絹目光沢と、スルリとしたしなやかな触感を残しています。

乾燥してもフカフカしているダンコウバイの葉
乾燥してもフカフカのダンコウバイの葉

ダンコウバイはクスノキ科クロモジ属の落葉低木で春の新緑、秋の黄葉も軽やかで綺麗です。

ダンコウバイの花が終わった後の新緑
展開したダンコウバイの新緑
ダンコウバイの新緑
きれいなダンコウバイの新緑
ダンコウバイの黄葉
美しいダンコウバイの黄葉
冬芽をつけたダンコウバイの黄葉
ダンコウバイの黄葉
かわいいダンコウバイの黄葉

毛皮のコート マグノリア

コブシの冬芽
ハクモクレンの冬芽

春の訪れを告げるモクレンコブシなどのマグノリアの花たちの春待芽冬芽花芽葉芽)は暖かそうなフカフカコートを身にまとった冬芽の代表格。つぼみがふくらむごとに厚く重ね着していた毛皮のコートを脱いでいきます。

ハクモクレンの蕾と花
かわいらしい早春のハクモクレン

ひょっこりと顔を出したつぼみや、鳥を思わせる優しい形、しっとりとした花で質感がとても魅力的。

葉や枝の香りも爽やかな良い香りで剪定する時にも心地が良いです。

春を告げるモクレンの花
毛皮のコートを脱いで春を満喫

常緑のマグノリア
泰山木(タイサンボク)

初夏に花を咲かせるタイサンボクの下には素敵な花芽毛皮のコートが落ちています。手にとってみると、シロクマのような白金色に輝く芽鱗の感触が小動物みたいでカワイイ

タイサンボクの芽鱗

大輪の花を包んでいるだけあって、大きくてしっかりしていることころ魅力的。

美しいタイサンボクの芽鱗 拡大
美しい毛皮のタイサンボクの芽鱗

暑くなり始める頃に芽鱗を脱ぎ捨てるので、早春を待つマグノリアとは異なって夏待芽といった風情です。

開きかけのタイサンボクの花
開きかけのタイサンボクの花

蕾から開いて間もない頃の花びらは大きくて純白で清楚な雰囲気です。

タイサンボクの花
雄しべの見えるタイサンボクの花
タイサンボクの花

タイサンボク常緑モクレン属の樹木で、濃緑色の光沢のある葉のように肉厚です。対して、葉の裏は褐色のフカフカの短毛で覆われていてスウェードのよう。色や質感、その対比が面白いです。

には素敵な芳香があり、低く剪定された公園などで楽しめます。


花を咲かせるタイサンボク
花を咲かせるタイサンボク

花が終わり、実の赤ちゃんが姿を現しました。よく見るとこれから実になる部分や花柄までもがフカフカの短毛で覆われていています。

実をつけ始めたタイサンボク
実をつけ始めたタイサンボク
フカフカしたタイサンボクの若い実
タイサンボクはあちらこちらフカフカ

8月の下旬、ひょっこり顔を覗かせていたタイサンボクの実毛糸のようなフカフカの短毛で覆われたまま大きくなっていました。

何だかマリーアントワネットの髪型みたいです。

フカフカしたタイサンボクの実

タイサンボクの花の構造等はこちらのサイトで詳しい鮮明画像で紹介されていますので興味のある方は是非訪れてみてください。

芽から鱗が落ちるような素敵な感動が待っています。(笑)

参照:タイサンボク (泰山木) 雌性期〜雄性期の花の観察 ▶

天使の羽根を隠し持つ ホオノキ

ホオノキはとても大きくて芳香殺菌作用のあるので、昔から食器代わり食材梱包材朴葉味噌朴葉焼きの材料に使われてきたのでご存知の方も多い事と思います。

大きなホオノキの新緑の葉

そんな大きな葉ホオノキ芽吹きはやわらかな銀色の毛による光沢とカラフルなパステルトーンでとてもキレイです。優美な托葉と共に展開する過程も見応えがあります。

ホオノキの芽吹き

この美しい魅力的な新葉冬芽の中で天使羽根のような姿で厳しい冬の寒さや乾燥に耐えながら春を待ち続けていたのです。


ホオノキの冬芽の中

日本最大の冬芽と言われ、大きくて存在感のあるホオノキ冬芽

そして美しい芽吹きを内包する冬芽の中は一体どうなっているのか興味があって見てみました。

冬芽は細長いタイプとやや幅広タイプの2種類があって、細長いタイプの数が圧倒的に多いです。

縦の長さは3〜5cm位。

まず、細長いタイプの冬芽です。

キャップ状になっている革質の芽鱗を外すと、なんと!

天使の羽根のようなホオノキの葉の冬芽
芽鱗を外す前(左)・外した後(右)

大きくて白く銀色に輝くフカフカの天使の羽根のような姿の幼葉が姿を現しました。

幼葉葉柄部分は下の托葉にがっちりとくっついているのでキレイに剥がすのが難しい状態。

ホオノキは大きななので枝をくるりと取り囲む葉痕托葉痕もしっかり確認できます。

托葉天使の羽根はセットになっていて、1枚1枚、托葉を外しながら中身を確認してみると、中心部までマトリョーシカのように天使の羽根姿の幼葉が詰まっています。

天使の羽根ホオノキの葉の冬芽内側
天使の羽根の裏側

この羽根は内向きにきっちりと二つに折り畳まれているのでの半分の形になって収まっています。

天使の羽根状のホオの若葉が開く様子
ホオノキの若葉が開く様子

銀色の産毛はの裏側だけにあり、芽吹きの時に開きます。


大きめで幅広に膨らんでいる冬芽の中身はこの通り。

ホオノキの花の冬芽とその内部

芽鱗の中で違うタイプの冬芽が混在しています。葉芽花芽が混在している混芽と思われます。

ホオノキの花芽の内部

まず、右側の冬芽を取り外して様子を確認します。

ホオノキの花芽の内部

天使羽根つきの托葉らしきものを外してみると、小さなとんがり帽子みたいなものが出てきました。

とても小さくて軽いです。内部はのようですが枯れ色です。

花芽の断面とその後の成長過程断面

幾つかのものの断面を確認しましたが、小さなものは枯れ色でした。

大きなもので確認すると瑞々しく、であることが分かりました。


左部分の中身はこの通り。どうやら葉芽のようです。

ホオノキの花芽の内部展開
ホオノキの混芽内の葉芽とその内部

やはり、托葉天使の羽根はセットになっていて、1枚ずつ托葉を外しながら中身を確認してみると中心部まで天使の羽根が詰まっています。

ホオノキの冬芽の中

以上の確認により、幅広で大きめの冬芽混芽であることが判明。


芽吹きの頃の混芽内部の様子です。

ホオノキの混芽の中

混芽になるためのパーツセット一式と第2段の葉芽が内包されているようで単独の葉芽より複雑です。

このホオノキ冬芽ホオノキの伐採直後に持ち主様よりいただいたもの。

ご厚意により沢山いただけました。


せっかくキビシイ冬を越えてきたのに冬芽さん、ゴメンナサイ。申し訳なく複雑な思いで冬芽の中を確認しましたが、タラの芽の場合は罪悪感もなく食べちゃうんですよね。(笑)

因みに、ホオノキの冬芽からはガリのような良い香りがしました。


乾燥させたホオノキの冬芽

この冬芽を乾燥させドライフラワー状態のものを観察してみました。

乾燥より3年以上経過したもの)

乾燥させたホオノキの冬芽

冬芽を包む芽鱗は2枚の托葉が合着してキャップ状になっています。
芽鱗の長さは約5cm)

そもそもホオノキ新芽はキャップ状に合着した托葉に覆われていて、その托葉が越冬対策として芽鱗へと変化しているのだと思われます。

参照:ホオノキの芽鱗と托葉 ▶

乾燥させたホオノキの冬芽 芽鱗の合着部 拡大

▲片側の芽鱗合着部の下に葉柄だけが合着して、葉身の部分が脱落したような形跡があります。

芽鱗が開き始めたホオノキの冬芽(乾燥)

芽鱗が開きかけた時に乾燥させたホオノキ冬芽です。

芽鱗の合着部 拡大

▲中にあった天使の羽根葉身部は葉柄のように合着していないため、外れています。中も冬芽を包む外側の芽鱗と同じ構造です。

乾燥させたホオノキの冬芽

▲裏側の合着部分も同様です。

芽鱗につく幼葉は退化状態の小さなで不要なため脱落したのだと思われます。


芽鱗の中を見てみます。片側の芽鱗を外すと小さめでやや汚れた天使の羽根が姿を現しました。

乾燥させたホオノキの芽鱗を外した時に現れた小さめの幼葉

▲もろくて、葉身部が托葉からすぐ脱落してしまいました。

乾燥させたホオノキの芽鱗を外した時に現れた小さめの幼葉の表と裏 拡大

▲表側はやや傷んでいますが、裏側はキレイです。


さらに、内側の芽鱗のような托葉を外してみます。

乾燥させたホオノキの冬芽の中

芽鱗托葉は乾燥して木質化していますが合着部にカッターでそっと触れると簡単に開き、幼芽らしき色のものが見えます。

乾燥させたホオノキの冬芽の芽鱗を外しているところ

▲慎重に内側の芽鱗を外すと、今度は先程より大きくて綺麗な天使の羽根が姿を見せました。

乾燥させたホオノキの冬芽の芽鱗を外したところ

芽鱗はパリパリ割れて剥がしにくいですが天使の羽根はキレイな状態で残っていました。

乾燥させたホオノキの冬芽の中の天使の羽根
乾燥させたホオノキの冬芽の中の天使の羽根 拡大

芽鱗がめくれかかっているもう少し小さめの冬芽の中も見てみました。芽鱗の長さは約3.7cm)

芽鱗がめくれかかっているホオノキの乾燥した冬芽
芽鱗がめくれかかっているホオノキの乾燥した冬芽 を下から覗いて見たところ 中に幼葉があるように見える

幼葉がついているようです。

乾燥したホオノキのキャップ状の芽鱗を剥がしたところ

芽鱗を外すと、思いがけず大きめできれいな天使の羽根が出現。
(葉身は約2.8cm)

乾燥したホオノキのキャップ状の芽鱗の中にある天使の羽のような幼葉

▲続けて芽鱗状の托葉を外すと、同じような天使の羽根が出現。

乾燥したホオノキの芽鱗の中にあった全ての天使の羽のような幼葉

▲さらに続けてみると、9枚の天使の羽根が入っていました。

一番中心部のものは3mmでこれ以上は中を確認できませんでした。

中になるにつれて托葉は薄くて破れやすい膜質となっていて、芽鱗のような厚さと堅さは外側の2層ぐらいまででした。


乾燥させたホオノキの冬芽(混芽)
冬芽(混芽)のドライフラワー

厳しい冬を乗り越えるためのコートはとても優秀らしく、ちょっとしたタイムカプセルを作ることができるようです。また何年後かに開けて中を確認してみたいと思います。

乾燥させたホオノキの枝に残る托葉痕
ホオノキの枝に残る葉痕と托葉痕

▲ハート形の葉痕の横からぐるりと枝を一周するラインは托葉痕

ハチマキと呼ばれるそうです。

ホオノキの天使の羽根

3年前に押し葉にした天使の羽根
現在もまだ綺麗なままです。

ホオノキの冬芽が何かに似ているなと思ったら大きくてしっかりと閉じているオオハシのクチバシでした。

オオハシ
オオハシ photo by sxc

ホオノキの美しい芽吹きと托葉

銀色に光る新葉サンゴ色彩りがのように美しいホオノキ芽吹き

ホオノキの花芽の芽吹き

サンゴ色ののように見える膜質のものは托葉芽生えのときに紫外線などから若葉を保護する役割をしています。

ホオノキの美しい芽吹きと托葉

冬芽の中では芽鱗のようだった托葉が蝶の羽化のように美しく変身するのには驚きです。

ホオノキの美しい芽吹きと托葉 拡大

若葉を一枚ずつラッピングするかのようにして托葉芽吹きの頃の若葉を守っています。

ホオノキの新葉とセットになっている托葉

托葉の内側にセットでついていて、の生長と共に質感や大きさを変え、か弱い新葉を護ります。

ホオノキの新葉とセットになっている托葉の合着部

冬に芽鱗として寒さや乾燥から幼葉を守り、芽吹きの頃には大きな赤い膜質の覆いとなって紫外線や虫、風、温度ストレスなどから若葉を守る重責を担っているようです。

ダイナミックに美しく葉を展開するホオノキ

托葉の展開を終えると潔く落ちてしまいます。

ホオノキの葉の展開後に葉柄に残る托葉の痕跡
ホオノキの葉の展開後に葉柄に残る托葉の痕跡 拡大
葉の展開後に葉柄に残る托葉の痕跡
ホオノキの芽吹き

冬芽芽鱗を脱ぎ捨て、羽化したて天使の羽根を広げ、旅立ちの準備をしているかのようなホオノキ芽吹き、期間限定ですが機会があったらご覧になってください。

たくさんの美しい鳥が飛んでいるようなホオノキの美しい芽吹き

ホオノキの芽鱗と托葉

5月下旬のの展開後の新芽の様子を見ると構造は冬芽と同じように見えます。

初夏の葉の展開後のホオノキの新芽
ホオノキの花芽の脱落後の横に出ている新芽
ホオノキの新芽
ホオノキの新芽の外側の托葉につく葉がとても小さい
長く伸びるホオノキの新芽
5月下旬の葉の展開後の新芽の様子

夏の終わり頃になるとホオノキは翌年の春に向けて冬芽形成の準備をします。

8月中旬 盛夏の頃の芽
8月中旬 盛夏の頃の芽
9月中旬 葉が落ち始めた頃の芽
9月中旬 葉が落ち始めた頃の芽

新芽のキャップとなっている托葉は合着したまま開かずに、季節の移り変わりに合わせ、防寒と乾燥に耐えられるように芽鱗としての役割を担うように質を変化させているようです。


11月下旬、落葉後の冬芽の様子です。

本格的な寒さを前にして乾燥した托葉芽鱗のようになってきました。

11月下旬のホオノキの冬芽
11月下旬 葉が落ち終えたた頃の芽
11月下旬 落葉後の冬芽

幾重にも重なる内部の托葉も同様に質を変化させて幼葉を守る構造になっていくのだと思われます。

托葉新葉の状態に合わせて、越冬時には革質の状態の芽鱗となり、芽吹きの頃には柔らかな膜質状態に変化して新葉を保護しているものと見受けられます。

以上の考察からアウターシェル芽鱗インナー托葉という表記にしてありますが専門家でないのでご了承ください。


ソーラーパネルのようなホオノキの葉

ホオノキは樹高が30mになることもあり、も長さ20〜40cmにもなる大きな木です。

ホオノキ

ホオノキは明るい緑で大きくてしなやかな質感が魅力的。

新緑の頃のホオノキ

ホオノキは他の植物に対して阻害的な何らかの作用を及ぼす他感作用(アレロパシー)を示すことが知られています。そのためか、他の植物に邪魔されずに天高くそびえ、日光を独り占めするかのようにソーラーパネルの如くを広げます。

ソーラーパネルのように大きな葉を広げるホオノキ

どのにもできるだけ多くの日の光をキャッチできるように樹高を高く高く延ばしてを展開します。

そんな強い紫外線環境下にあるからこそ芽吹きの頃の過剰包装にも見受けられる淡いピンク色の托葉は必要不可欠なアイテムなんでしょう。

てっぺんばかりがオレンジ色の芽吹きをしているホオノキ

5月下旬に見かけた新たなの展開は強烈な日差しのせいか、木の最上部辺りの新葉がオレンジ色を帯びて綺麗でした。

ホオノキのオレンジ色の芽吹き
ホオノキのきれいなオレンジ色の新葉

これもソーラーパネルを健全に維持するための対策なんでしょう。

ホオノキのオレンジ色の新葉の裏側 拡大

の裏には産毛が見られません。


下から見上げた新緑の頃のホオノキ

新緑の頃に下から見上げると、光を通して万華鏡を覗いた時のように輝いて見えます。

万華鏡を覗いたように美しい下から見上げた新緑の頃のホオノキ

ホオノキの花

5月上旬、白くて清楚なホオノキの花が咲き始めました。

ホオノキの白い花の蕾

純白の綿帽子姿の花嫁みたいです。

白色が眩しい開き始めたホオノキの花
開き始めたホオノキの花 拡大

雄しべの鮮やかな紅色花糸と白い葯がおめでたい感じで綺麗です。

開き始めたホオノキの花のしべ部分 拡大

遠目で見るとイチゴが白いの中央にのっているショートケーキみたいな色合いで素敵。

開きかけのホオノキの花
きれいに 咲いたホオノキの花
下から見たホオノキの花
白い花に赤い雌しべが目立つホオノキの花

ホオノキの花は甘くて、とてもいい香りがするそうですが残念ながら、高い所にあるのでわかりません。

風が吹き抜けた瞬間にかすかですが良い香りがしました。

新緑に白い花が目立つホオノキの花

うちわみたいな大きなホオノキの葉は風が吹くと、打ち寄せる波のようにダイナミックに揺れます。

山の中なのに海にいるような不思議な気分がします。

ホオノキの花の双子?
これは珍しい 双子?のように見える花

ホオノキの実

が終わると、異様な姿に。袋果が多数集まる集合果となります。

花が終わり実のなるホオノキ
5月下旬花が終わり実のなるホオノキ
ホオノキの花が終わり実となる
ホオノキの花から実への変遷

7月上旬、ホオノキの未熟果が落ちていたので拾ってみました。

ホオノキの未熟果

あの冬芽からが咲き、このような姿になったんですね。


ホオノキの材

材は堅くて水にも強いため、まな板や包丁の柄、下駄の歯の部分などにも使われたという事ですから人との関わりが深い木だったようです。

仔羊の耳 ラムズイヤー

ラムズイヤーは文字通り、仔羊の耳のような形と手触りの植物。

ピンク色の花を咲かせるラムズイヤー

以外の茎もも全体が白くて密度の高い軟らかな毛で覆われていて、ふっくらとボリュームがあります。見て触って癒されるシソ科イヌゴマ属の植物です。

蕾もふかふかのラムズイヤー
ラムズイヤーのふかふかとした蕾
ラムズイヤーの花
ラムズイヤーの花 拡大
ラムズイヤーの花 拡大

ラムズイヤーはトルコ、アジア南部からイランにかけ分布する半耐寒性多年草。フカフカ動物に似て寒さには比較的強いのですが、高温多湿は苦手です。

花を咲かせるラムズイヤー

花穂に含まれる水分が少ないので触るとやや乾いた感じがします。

シルバーリーフがきれいなラムズイヤー

乾燥しても色や質感があまり変化しないのでドライフラワーやリースにするとオシャレなシルバーリーフが楽しめます。

草を食べる仔羊画像

ラムズイヤーに似た植物

ラムズイヤー似たシルバーリーフリクニス・コロナリアは5月~6月頃に、高い草丈に鮮やかな紅紫色や白い花をつけます。

鮮やかな紅紫色の花を咲かせるリクニス・コロナリア

全体が白い毛で覆われ、ビロードのような質感のためフランネルソウとも呼ばれています。葉の手触りは良いのですが、ラムズイヤーと比べるとボリュームに欠けます。

また、酔仙翁 (スイセンノウ)という名前でも知られています。

リクニス・コロナリアの美しいシルバーリーフ

日当たりの良い乾燥地を好み、丈夫でこぼれ種子でもよく育ちますが、ラムズイヤー同様、梅雨の長雨や夏の高温多湿が苦手です。

ぬいぐるみのようなアップルミント

まるで羊毛のようなフカフカの白い毛を纏うアップルミントはぬいぐるみのような手触り。別名ウーリーミント(Woolly Mint)と呼ばれているのも納得のかわいらしさ。その上ミントとほのかに香るりんごの甘い香りにも癒されます。

アップルミント
白い産毛が特徴のアップルミント

アップルミントはこの白いうぶ毛のおかげか耐寒性があり、病害虫にも強い丈夫なハーブです。勢いのある成長期に切った枝を水につけておくだけで発根するので、簡単に増やすことができます。

愛らしいうさぎの尻尾

うさぎのしっぽ
photo by 風巻 トリミングさせていただいております
ラグラス バニーテール
photo by pattyjansen

うさぎの尻尾(rabbit tail grass)の名を持つラグラス バニーテールはイネ科の一年草。9月中旬~10月下旬に種蒔きをすると、4~6月に花が楽しめます。

エノコログサ(猫じゃらし)の穂をフカフカでしなやかにさせたような優しい触感と淡い色合いが魅力的でドライフラワーにもできる、見ても触って良い嬉しい植物です。

かわいいうさぎの尻尾
かわいいうさぎの尻尾拡大写真
かわいいうさぎの尻尾

犬ころの尻尾 エノコログサ

秋に黄金色に輝くエノコログサ

フカフカ植物にはウサギヒツジネコなどの名前がつくものがいろいろあります。因みにエノコログサエノコロ犬の子という意味なのでイヌコロ草っていうことになるようです。子犬の尾に似ることが名前の由来だとか。秋になってキツネ色になると確かにちょっと荒めの毛並がワンコの尻尾のようにも見えます。

柴犬の尻尾

かわいい子犬を描いた先駆者 円山応挙

子犬といえば、江戸時代中期~後期に活躍した近世の日本の画家の巨匠ともいえる絵師、円山応挙(まるやまおうきょ)子犬が好きだったようでかわいい子犬の名作を多数描いています。写生を得意とした応挙の描く子犬は抜群に可愛らしく、いきいきとしていて時代を越えて見る者を魅了してやみません。

かわいさの神髄を理解し、見事に描いた尊敬すべき先駆者ですね。鋭い観察眼と子犬への深〜い愛情・眼差しが際立ち、普遍的なかわいらしさが絵の中に凝縮されています。

応挙 狗子図
狗子図(くしず)
1778年 福井・敦賀市立博物館蔵

画像出典:円山応挙と長沢芦雪の描いた犬が可愛い
※狗=犬


平成18((2006)年に切手趣味週間で発行された朝顔狗子図杉戸(あさがおくしず すぎど 部分)」(東京国立博物館所蔵)の切手も円山応挙の作品です。

応挙 切手
応挙 朝顔狗子図杉戸図部分
朝顔狗子図杉戸

杉の戸に描かれたオリジナル画像は上記画像をクリックすると見ることができます。


現在は東京国立博物館所蔵となっておりますが、もともとは日本最古の眼科専門の医療施設として知られる愛知県にある明眼院(みょうげんいん)応挙が眼病治療の御礼に描いたものであるといわれています。

その後、治療に訪れた患者さんが、こんなにかわいらしい子犬の絵を眺めることができたとすると、何とも心優しいお礼ですね。


興味のある方は
東京国立博物館1089ブログ応挙の子犬に胸キュン!に楽しく詳しく解説されていますのでご覧になってください。


かつては犬ころの尻尾に見立てて、エノコロと呼ばれ、お馴染みだった身近な植物エノコログサ

しかし、現在は猫じゃらしの通り名のせいかのイメージが強いです。

ネコジャラシ

おそらくエノコロという表現をしなくなったことと、外国のいろいろな種類のが巷にあふれ、雑多なの尻尾のせいでの印象が薄れたのと、を飼う人口が増えたからではないかと、揺れる穂を見ながらつい考えてしまいました。


どこにでも生えている雑草ですが、時としてハッとする程輝いて見えることがあります。

雨上がりの水滴が美しく輝くエノコログサ
雨露を宿すエノコログサ
夕陽に美しく輝くエノコログサ
夏の夕陽に輝くエノコログサ

黄金色に輝くフカフカのエノコログサ
黄金色に輝くエノコログサ
黄金色に輝くエノコログサ

エノコログサを大きく黒紫色っぽくワイルドにした感じのチカラシバは剛毛でフカフカ感がありませんが、遠目で群生を見るとイイカジです。

チカラシバの群生のある秋の景色
光に透けるチカラシバ

尾の花の名を持つ ススキ

ススキの穂

ススキなどのに似ているなので尾花という別名があります。

ススキの花蕾拡大写真
ススキの花拡大写真
ススキの花開花後拡大写真

穂の出たては金色のシルクのようで花が開くとフカフカしていて、秋風に揺れる姿も風情があって眺めるには良い尾花ですが、葉はガラス質を含み、鋭い突起が並んでいるので、不用意に触ると怪我をしますので、ご注意を。


ポニーの尻尾

能の舞台の名脇役 ススキ

夢幻能(むげんのう)の代表作とも言われる井筒という能の作品の中で、亡き在原業平に扮した妻が男装の麗人となって最愛の夫の業平の面影を求め、自身を井戸の水に映す場面があります。

この時に井戸端で舞を舞いながら歌を詠むのですが井戸の脇に置かれたススキが幽玄の世界へと誘う絶妙な舞台効果を醸し出しています。

月夜に幻想的に輝くススキの穂

そして、この能の核心部分「井筒にかけしまろがたけ、生(お)いにけらしな」と詠んだ後に老(お)いてしまった事に気づかされる超現実的な場面になり、世阿弥の哲学や巧みさにうならされてしまいます。

井筒においてススキは夢と現実、時空を越えた不思議な感覚を感じさせるアイテムとなっています。

興味のある方は薪能(たきぎのう)で鑑賞されると、より風情と趣が楽しめるのでおすすめです。

※井筒=井戸周りの枠のこと


うさぎの国のもちつき6p
デジタル絵本 うさぎの国のもちつき 6p より

平原のフカフカ パンパスグラス

ふかふかとした穂のパンパスグラス

ススキの穂をさらにグレードアップしたようなパンパスグラスはフッサフサの馬の尻尾のようでボリューム満点、ダイナミックで素敵です。

パンパスグラスのふかふかとした穂 拡大

秋の澄んだ青空に輝くふかふかの穂が目を惹きます。

初秋のパンパスグラスのある景色

ススキと同様、穂の出たては金色のシルクのようで花が開くとフカフカするので長い期間楽しめます。

美しいパンパスグラスの穂
パンパスグラスの穂 拡大写真
パンパスグラスの穂
咲き始めた頃のパンパスグラスのある景色

和名に動物の名がないのが残念ですがシロガネヨシはというだけあって白銀のような金属光沢がゴージャスです。

咲き始めた頃に美しく輝くパンパスグラス
金色に輝くンパスグラス

ピンクがかった白銀色も素敵です。

ピンクゴールドに輝くパンパスグラス

原産地の南米大陸の草原(パンパス)のような広い平原で揺れる姿はひと際目をひき、ゆったりとした雄大な気分を味わわせてくれます。

パンパスグラスのある景色

いただいた穂を持ちながら歩くと、適度な重さと、わっさわっさと、揺れる振動が心地よい。自分に尻尾がついたような不思議な感覚でとても愉快になりました。

パンパスグラス
穂の出始めの美しいパンパスグラス

冬に白く輝くパンパスグラス

冬の暖かい陽だまりの中、しなやかに軽やかに羽毛のように揺れて輝く姿に心癒されます。

草原のフカフカ チガヤ

草原になびくチガヤの穂

初夏に姿を現す白い綿毛に包まれた動物の尻尾のようなチガヤの花穂。毛は繊細でふっくらとしていますが惜しい事に少々ボリュームに欠け、ススキの穂に似て中心部にややゴワつきがあります。しかし、初夏の爽やかな風で軽やかに揺れ動く白い尾の群れは見ていると趣があります。


初夏のチガヤ

見た目の割に触り心地の余韻が今ひとつのせいで動物の名前がもらえてないのでは、と勝手に推測中。(笑)

白くふわふわしたチガヤの穂

チガヤはとても身近に生育する雑草で屋根を葺いたり、着火時に利用したり、梱包材にするなど、さまざまに利用されてきました。

意外にもサトウキビと近縁種で、皮に包まれ、待機している頃の穂先は甘みがあって食べられるそうです。

完全に開き切らない頃の穂も輝きがあって白絹色の穂が風になびく姿もキレイです。

雌花と雄花が姿を出し始めたのチガヤの穂
白絹色の穂が風にそよぐチガヤ

草刈りの行き届いた地域では見事な草原を形成し、秋には紅葉します。

チガヤの紅葉

白い花穂茅花(ツバナ・チバナ)と呼ばれ、和歌の世界ではしばしば登場します。また、百人一首の

 浅茅生(あさぢふ)の
 小野の篠原しのぶれど
 あまりてなどか 人の恋しき

浅茅生は、まばらに生えている茅(チガヤ)の生えている光景を詠んでいるそうです。


清少納言枕草子の「草は」の中で「茅花もおかし」と綴っています。

をかし
平安時代の美的理念の一つで
趣がある、風情がある、
おもしろい、興味がある、美しい、愛らしい、かわいい、素晴らしい

清少納言も若々しい緑の中、白絹色の穂が風にそよぐ姿に目を細めていたのでしょうか。思いを巡らすと、いと をかしです。

開きたてのチガヤの穂
開きたてのチガヤの穂 拡大

ふっくらふかふかの多肉植物

乾燥地域で育つ多肉植物の葉や茎は水の貯蔵タンクの役割をしている為にふっくらと厚みがあります。


その中でも兎耳の名前を持つ月兎耳 (つきとじ)福兎耳 (ふくとじ)はその名の通り、ふっくらふかふかしていてうさぎの耳のようでとてもかわいらしい多肉植物です。

月兎耳カランコエ、英語名でKalanchoe tomentosaといい、学名のtomentosa (トメントーサ)はラテン語で「細かい綿毛がびっしりある」というを意味なんだそうです。

白いうぶ毛がびっしりの月兎耳
白いうぶ毛がびっしりの月兎耳拡大写真
白く柔らかいうぶ毛で覆われた月兎耳

また、フロスティー(霜の降りた)の名を持つエケベリアも負けず劣らず白いふかふかのうぶ毛に覆われ兎の耳のようで魅力的です。

白いうぶ毛がびっしりのエケベリア フロスティー
白いうぶ毛がびっしりのエケベリア フロスティー拡大写真
エケベリア フロスティー
可憐で美しいエケベリア フロスティーの花
エケベリア フロスティーの花

いずれもベンケイソウ科に属し、葉自体は緑色ですが白いうぶ毛で全面びっしり覆われているので白っぽく見えます。しっとり感はあまり無いものの、ふっくらしているので触り心地はやさしくてイイ感じです。

かわいらしいうさぎの耳
思わす触りたくなるうさぎの耳

上記写真出典元の「いつかうさぎと」ではうさぎ島のうさぎさんのかわいい写真を多数掲載。iPhoneの壁紙にも無料で使わせていただけるうさぎ好きには嬉しいブログです。


多肉植物はコンパクトに比較的簡単に育てる事ができますが、サボテンと同様、かわいがりすぎて水をやりすぎると枯れてしまうのでご用心。土が乾いてから水をやるのが栽培のポイントです。お日さまも大切ですが真夏の強い日差しと高温は避けてあげてください。

ゴボウの根はアザラシの赤ちゃん?

ゴボウの家庭菜園栽培に挑戦しようとしてキッチンペーパーを使用して発芽させたところ、発根したてののあまりのかわいさにびっくり!

フカフカしてアザラシの赤ちゃんみたいなゴボウの毛細根
白くてフカフカしているゴボウの毛細根

カビが生えてしまったのかと思いましたがよく見ると紛れもなくふっくらびっちりの超極細毛細根

土色で無骨なイメージのゴボウですが、発根したては白くてフカフカしていて、まるでアザラシの赤ちゃんみたいです。

雪の上の真っ白でかわいい寝顔のアザラシの赤ちゃん

大きく育つゴボウだけあって双葉は緑が濃くて力強いです。土に植えつけるとフカフカ動物が水浴びしたようにはぺったりとして、かわいらしさは無くなってしまいましたが、このがまさにルーツとなってあの太くて長いゴボウになるんですね。


木なりで発芽するゴボウの種子

こちらは8月下旬、枝についたの中で発芽をし始めていたせっかちなゴボウの発芽の様子。たくましさに感心。とりあえず収穫して観察。

木なりで発芽するゴボウの種子 拡大
ゴボウの自然発芽
ゴボウの発芽

の表面積をできるだけ大きくして養水分の吸収が効率良く行われるようにしているんでしょうね。


アザラシの赤ちゃんのみたいだったゴボウがその後どのように成長したかは趣味の家庭菜園コーナーゴボウのコンパクト栽培に記載していますので、興味のある方はご覧になってください。


雪の上に転がる幸せそうなアザラシの赤ちゃん
アザラシの赤ちゃんイメージ図

写真の出典:SwitchBox 無料壁紙より


座敷わらし風の座敷あざらし
おまけ 幸運を呼ぶ「座敷あざらし」

ゴボウの茎はギリシア神殿の柱?

ゴボウは2年目にならないとを咲かせないので越冬させたところ、大きく育ち、春になると真っ白な産毛に覆われたギリシア神殿の柱のような姿の新芽が姿を現しました。

ギリシア神殿の柱のようなゴボウの茎と新芽

ふかふかの毛に覆われた質感と形は優美で魅力的です。しかも、巨大。

一般的に土色の姿しか知られていないゴボウ本来の姿は美しい植物だったんですね。

ギリシア神殿の柱のようなゴボウの茎と新芽 拡大

この一面をびっしりと覆う白い産毛は寒さや乾燥、虫等から守る役割をするものだと思われます。


参考までに、ギリシア神殿等の古代建造物の柱をオシャレに装飾している植物のモデルはアカンサスの葉

アカンサス

コリント式の柱の装飾
アカンサスの葉
アカンサス
アカンサスの花
アカンサス

アカンサスキツネノマゴ科ゴボウとはは異なりますが、葉アザミと呼ばれるだけあってキク科アザミ属大きな葉を持つゴボウと雰囲気が似ているところがあります。


ゴボウの花と実

ゴボウの花
ゴボウの花 拡大
ゴボウの花
種子となったゴボウの花
ゴボウの種子
ゴボウの種子

柱のように大きく育ったゴボウの茎

元々1.5リットルのペットボトルコンパクト栽培していたゴボウですが晩秋にをこわさないように容器に入れたまま地植えすると、茎は驚く程太くなって、ペットボトル容器と同じくらい太く育っていました。

大きく育ったゴボウ
大きく育ったゴボウの茎

太い茎は全面が上品な白い産毛で覆われていて豪華な感じがします。

びっしりと白い産毛に意覆われるゴボウの茎

とても丈夫なは収穫後ニスを塗りとなり、活用されています。

少々太いですが、逆さ向きにするとバランス良くいいカンジ。(笑)

スイカのうぶ毛はおいしさの証

スイカトマトやなどの乾燥環境で育つ野菜にもフカフカの毛があってかわいいです。

スイカの穂先
フカフカしたスイカの穂先

この毛はスイカの成長にとって大切なもの。むやみに触れると毛が落ちて成長が止まってしまうそうですから美味しいスイカが食べたかったらかわいくても触るのはガマンです。

逆にスイカは熟すとヘタ周囲のうぶ毛はお役御免で無くなってしまうようなので収穫サインの目安にすると良さそうです。


趣味の家庭菜園コーナーで
プランターで大玉スイカに挑戦!を掲載していますので興味のある方はどうぞご覧になってください!

持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ

飛び立とうとするガガイモの種子

持ち主に幸せを呼ぶ とも言われた未確認生物ケサランパサランの正体はガガイモ種髪(しゅはつ)だった、という説も囁かれるキョウチクトウ科のツル性植物ガガイモ

ビンの中で種髪を広げるガガイモの種子 拡大

種髪種子についている毛の束のこと


フワフワとした重力を感じさせない白い毛玉の不思議な動きがケサランパサランという謎の生物として民間伝承されてきたようです。


また、ガガイモ古事記にも開いた莢実となって登場したり、種子薬用食用弓弦釣り糸に使われたりと、古くから身近にあって有効利用されてきた植物のようです。

参照:『古事記』に、登場するガガイモ

未熟なガガイモの果皮をむいた時に白い乳液が出てきたようす

未熟果の果皮を剥がすとヘチマのようなスポンジ状の繊維から白い乳液がほとばしり出てきました。

未熟なガガイモの果皮をむいた時に白い乳液が出てきたようす 拡大

この乳液も葉茎の乳液同様、ヘビや毒虫の咬み傷やイボとりに用いられそうな気がします。


ガガイモの実

夏の終わり頃から秋にかけて、といろいろな大きさのガガイモの実が見られ、成長過程が楽しめます。

ガガイモの花と小さなガガイモの実がなり始めているようす
ガガイモの実 拡大
成長途中のガガイモの実
秋、ガガイモの実のなっているようす

秋に見かけたガガイモの実を晩秋に見に行くと草刈りを終えては捨てられていました。

そこで、ガガイモの実を拾って観察することにしました。完熟果でないのが残念です。

晩秋に捨てられていたガガイモの実

ガガイモの種子

真っ白な絹糸つきの種子がびっちりと隙間なく格納されています。

ガガイモの実の中のようす

中身を取り出すと、思っていたより状態は良さそうです。

ガガイモの実の中を取り出したところ

約1ヶ月後 、空き瓶に入れていたから種子がビンの中で舞い上がり始めました。

ビンの中で種髪を広げるガガイモの種子

種髪とはよく言ったもので、美しい銀髪が流れているようです。

ビンの中で美しい種髪を広げるガガイモの種子

持ち主に幸せを呼んでくれるかどうかは不明ですが、華麗に宇宙遊泳しているような姿を見ていると未確認生物を捕獲したようで楽しいです。

ビンの中で宇宙遊泳するような姿のガガイモの種子

この種子は初夏にちゃんと発芽し、緑のカーテンのように育ちました。


似たような種子を飛ばす植物で青い花が美しいルリトウワタも魅力的。

瑠璃色の王冠 夏に輝くルリトウワタ ▶︎


ガガイモの花

ガガイモの花は小さいですが、肉厚で毛に覆われていてヒトデみたいな印象です。6月の上旬から日当たりの良い空き地で咲き始めているのを見かけました。

ガガイモの花
ガガイモの花と蕾 拡大
ガガイモの花 拡大

秋にはたくさんのを咲かせ、辺りに甘い芳香を漂わせます。

ピンク色のガガイモの花

ガガイモの花についてのすばらしい観察記録がありましたので、興味のある方はガガイモの両性花と雄花をご覧になってください。


天然乾燥したガガイモの実

11月下旬の晴れた日に種子を飛ばし始めたガガイモの実に出会いました。あちらこちらに飛び立った種子が引っ掛かっていたので今後も楽しみです。

弾け始めたガガイモの実
実が弾けて輝く綿毛が美しいガガイモ

1月上旬になって、ようやく種子を飛ばし始めたガガイモの実を見かけました。種子を飛ばす良い機会を長い間待っていたかのようです。

弾け始めたガガイモの実から飛び立とうとする種子

近くにはたくさんのガガイモの実があり、ちょうど種髪が姿を現した美しいもありました。

ガガイモの実から飛び立とうとする種子

のような種髪が輝く様子はとてもきれいです。

ガガイモの実から飛び立とうとする種子 拡大
種子が飛び立とうとするガガイモの実 拡大

アメノカガミブネ (天之羅摩船)

種子を飛ばし切ってすっかり中身が空になったガガイモの莢実

空になったガガイモの莢実がぶらさがっているところ

これが古事記に登場する少名毘古那 (スクナビコナ) が海を渡ってきた時に乗っていたというアメノカガミ船 (天之羅摩船)のモデルとなったもののようです。

空になったガガイモの莢実

アメノカガミブネ (天之羅摩船) のカガミガガイモのこと。ガガイモの実を割ると種髪の塊がのように光るので鏡芋と呼ばれたという説があります。


横にして見るとなんとなくのように見えなくもないです。

舟のようなガガイモの莢実

空になったガガイモの莢実の中央に残っていた種髪が収まっていた部分を取り除いてみました。

空になったガガイモの莢実の中央に残っていた部分

莢実の内側は滑らかで光沢もあり、軽くて綺麗です。さほど大きくなく8〜10cm位です。

試してみると、水にもちゃんと浮いて、以前よりに見えるようになりました。(荒波には弱そうですが)

水に浮かべたガガイモの莢実の舟

少名毘古那神大国主神の国づくりを助けた多くの知恵知識を持つ神様です。ガガイモの舟に乗れるほどの体の小さな神様は御伽草子で有名な一寸法師等のモデルとなったのだそうです。

タイムカプセル!? フウセントウワタ

フウセントウワタ(風船唐綿)の果実は熟すと弾け、中から絹質綿毛のついたが飛び出して、風に乗ってほわほわと旅立ちます。

ほわほわの綿毛のついた種子が飛び出したフウセントウワタの果実

ケサランパサランという持ち主に幸せを呼ぶとも言われた未確認生物ガガイモ種髪(しゅはつ)だった、という話題がありましたがフウセントウワタもまた種子によく似た絹毛を持つガガイモ属の植物です。

果実が開いたフウセントウワタ

持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ >


フウセントウワタの果実は膨らんだハリセンボンみたいな形をしていて別名フウセンダマノキ(風船玉の木)ともいうユニークな植物です。

1つの木に緑色から赤味を帯びたもの、褐色になったフウセントウワタの実がなっている様子
ハリセンボン
ハリセンボン

温暖な地域では冬でも種子を飛ばす様子を見ることができます。

冬にはじけたフウセントウワタの実

ガガイモ白い乳液はイボとりなどの薬用に用いられますが、フウセントウワタ乳液には毒性があるのでご注意ください。


花言葉楽しい生活隠された能力で、果実にもいっぱいの夢という別の花言葉があるのだそうです。

フウセントウワタの花
果実が開いたフウセントウワタ拡大
画像の出典:フウセントウワタ
(ガガイモ科|キョウチクトウ科)

フウセントウワタの詳しい成長過程に興味のある方はフウセントウワタ(ガガイモ科|キョウチクトウ科)をご覧になると学術的内容鮮明な画像で理解が深まります。


フウセントウワタドライフラワーの果実はタイムカプセルです。

軽いスナック菓子みたいで棘は痛くありません。

ドライフラワーになったフウセントウワタの果実

中にはシルクのように光り輝く長い毛が超高密度に収納されています。種子こそ離れてしまっていますが、絹毛は外の空気に触れるとフェザーのように広がり、舞い上がります。

ドライフラワーになったフウセントウワタの果実とその中身
ドライフラワーになったフウセントウワタの果実とその中身拡大

触り心地は毛足が長くて高級感漂うペルシャニャンちゃんそっくり!

白くてふかふかのかわいいペルシャネコ

こういった植物の保存機能は素晴らしく、大して分厚い皮でもないのに時を経ても品質を損なわないド新品のフカフカ状態を保っているものを多く見かけます。開封する時は期待に満ちて心躍ります。

瑠璃色の王冠
夏に輝くルリトウワタ

初夏から秋にかけて爽やかな空色を多数咲かせるルリトウワタ

柔らかい毛で覆われたルリトウワタの花

全体的に柔らかい白い毛に覆われていて、はビロードのような柔らかな手触りです。

柔らかい毛で覆われたルリトウワタの花

は淡い緑から紫のパステルカラーですが、園芸種名もブルースターという素敵な名前を持ち、和名も瑠璃の名前がついているだけあって青色系が印象的なです。

学名:Oxypetalum coeruleum より、

オキシペタラム(鋭い花弁)という名前でも知られています。

種小名 coerulem は英語の cerulean (セルリアン = 空色)を意味します。

また、Tweedia caerulea という新しい学名があるそうです。

柔らかい毛で覆われ、色々な色に変化するルリトウワタの花

原産はブラジル南部からウルグアイにかけての熱帯域がだそうで、夏の暑さの中でも元気なキョウチクトウ科の半耐寒性半つる性の多年草。

咲き始めの白っぽい花弁と瑠璃色の副花冠が美しいルリトウワタの花

の色は温度にも影響されますが、淡い紫色から淡い空色、濃い空色、ピンク色と、優しい色合いで刻々と変化します。

花弁が白っぽい紫色で副花冠が瑠璃色の咲き始めのルリトウワタの花
花弁が白紫色で副花冠が瑠璃色の咲き始めのルリトウワタの花
副花冠が宝石のように美しい咲き始めのルリトウワタの花
副花冠が宝石のように美しい咲き始めのルリトウワタの花 拡大

エレガントな王冠のような形をしているものは副花冠瑠璃色から空色への変化して繊細さを増してゆき、アールヌーボーのガラス細工みたいで綺麗です。

咲き始めの白っぽいルリトウワタの花と空色の花

瑠璃色の中央で白く輝く突起物は柱頭が合着したもので蕊柱(ずいちゅう)です。

空色の副花冠の美しいルリトウワタの花

可憐な瑠璃色王冠ルリトウワタをより魅力的なにしています。

瑠璃色の副花冠の美しいルリトウワタの花

白い蕊柱は2裂しています。

副花冠から白く飛び出す先端が二つに分かれるルリトウワタの蕊柱

王冠の中は蜜壷となってが光っています。

蜜の光る美しいルリトウワタの花
副花冠に蜜が光るルリトウワタの花

の終わる頃には花弁はピンク色、副花冠は濃い紫色になって、この後花冠を落とします。

花弁が淡い赤紫色で副花冠が濃い紫色に変化した終わりかけのルリトウワタの花

ルリトウワタの裏側も白い産毛に覆われてチャーミングです。

花弁の裏が白く淡い水色で縁取られた咲き始めのルリトウワタの花
青いうさぎの耳のようなルリトウワタの花

空色と白のコントラストが素敵。

青いうさぎの耳のようなルリトウワタの花

よく見るとウサギみたいです。


青いうさぎの耳のようなルリトウワタの花

美しいですが雨など水にあたるとにシミができてしまいます。

水滴がかからないように管理すると良いでしょう。

ルリトウワタの花

また、が傷つくと、ペタペタとした木工ボンドのような白い乳液が出てきます。

ルリトウワタの茎から滴る乳液

切り花にする時にこの液が接着剤のように切り口を塞いでしまい、水の吸い込みが悪くなるので、切り口を熱湯に浸すと花持ちが良くなるようです。

この液はアルカロイドが含まれ有毒でかぶれる事があるので注意が必要。

ルリトウワタの花

欧米では、ルリトウワタのブルーがラッキーカラーだとされ、男子誕生を祝うのに贈られる縁起の良いだそうです。

縁起の良い空色のルリトウワタの花
空色のルリトウワタの花

ルリトウワタの花の構造

5枚に見えるルリトウワタ花弁は基部が筒状に合着していて萼片は5枚。

ルリトウワタの蕾の内部

の手前の花弁をちぎってみました。

ルリトウワタの花の内部

萼片と手前の花弁を取り除くと、5枚の鱗片からなる副花冠が見えます。

ルリトウワタの花の内部

手前の副花冠の鱗片を取り除くと、柱頭が合着した蕊柱が見えます。

ルリトウワタの花の内部

蕊柱の下部を取り囲んで黒褐色のものが5個ついています。目立っていますが、1mmもありません。

ルリトウワタの花の内部 花粉塊とクリップ

注意して外してみると、クリップ状になっていて粘着性があります。

ハチミツ色の花粉塊がセットでついてきました。眼鏡の鼻パッドみたい。

ルリトウワタの花の内部 花粉塊とクリップ

授粉昆虫がを吸い終わって離れようとする時に、このクリップが口吻に挟まり、花粉塊ごと付着して、そのまま別の花のを吸おうとすると、花粉塊のたまっている柱頭室に送り届けられて、受粉する仕組みになっているようです。これはガガイモの仲間の植物に見られる特徴のよう。

※ガガイモ科はAPG体系ではキョウチクトウ科に含められることになりました。

専門的な詳しい内容はコチラ ▼

参照:観察レポート ガガイモ キタの部屋(k)


蕊柱は2裂。柱頭は雌しべ先端の嘴状の突出部でなく、蕊柱内です。

ルリトウワタの花の内部

蕊柱の下部には2心皮からなる子房があります。

ルリトウワタの花の内部 下から見たところ

ルリトウワタの実

ルリトウワタトウワタと似ていることから名前がついたそうで、細長い紡錘形の袋果が上向きにつきます。

ルリトウワタの実
ルリトウワタの実

の中はガガイモと似ていて、絹のような冠毛つきの種子が整然と並んでいます。

開き始めたルリトウワタの実
中に種子が整然と並んでいる開き始めたルリトウワタの実 

熟すと白くて長い冠毛のついた種子が軽やかに風に舞い、美しいです。

軽やかに舞い始めたルリトウワタ種子
絹糸のように美しい冠毛のルリトウワタの種子
絹糸のように美しい冠毛をつけて舞うルリトウワタの種子

参照:持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ ▶︎


救世主現る!? 優曇華(ウドンゲ)の花

ルリトウワタクサカゲロウがいてが産みつけられていました。

ルリトウワタとクサカゲロウ
金属質に虹色に煌く大きな複眼のクサカゲロウ

極細の糸の先に小さな楕円形で黄緑の粒のが並んでいます。

ルリトウワタに産みつけられたばかりのクサカゲロウの卵

ほんのわずかな接点で、ついているのが不思議なくらい頼り無げです。

クサカゲロウの卵
クサカゲロウの卵 優曇華(ウドンゲ)

古来、日本ではこれを優曇華の花とみなしてきたのだそうです。

孵化前のクサカゲロウの卵と蜜が溢れ出しそうなルリトウワタ

優曇華の花は三千年に一度だけ開くというインドの伝説ので、仏教ではこのが咲くと、如来や金輪明王・転輪聖王(理想的な帝王)が出現するとして吉兆としたそうです。

クサカゲロウの卵の殻

クサカゲロウが孵った後にたくさんの残った白い卵殻が咲いたように見えたのかもしれません。


クサカゲロウ

クサカゲロウの幼虫はアブラムシカイガラムシハダニなどを大量に食べてくれます。無農薬栽培者には救世主な益虫です。

レースのような繊細な若草色の翅のクサカゲロウ

レースのような繊細な若草色の翅に金属質に虹色に煌く大きな眼が意外と可愛らしいです。

金属質に虹色に煌く大きな複眼のクサカゲロウの顔
金属質に虹色に煌く大きな複眼のクサカゲロウ

ふかふか綿毛 オニノゲシとタンポポ

綿毛になるの代表格はタンポポですが、タンポポとは異なるふかふかとした趣のある真っ白な綿毛に変身するオニノゲシ

オニノゲシの綿毛

鬼野芥子と名がつきますが、ケシの仲間でなく、タンポポと同じキク科の植物で強面のギザギザしたアザミのような葉をつけます。葉が芥子に似ているのがこの名前の由来だそうです。ノゲシも同様に素敵な綿毛をつけ、かわいいです。

タンポポに似たオニノゲシの黄色い花
オニノゲシの黄色い花

オニノゲシの黄色い花 拡大

オニノゲシタンポポなどと同じで小さな舌状花がたくさん集まって、それが一つの花に見えます。果実が熟す頃、花冠を支えていた萼が綿毛となってそれぞれが種子をつけて飛び立ちます。

オニノゲシの黄色い花の集合体 拡大
たくさんの小花の集まりのオニノゲシ

明治時代に渡来した欧州原産の帰化植物で、道端や荒れ地などに生え、葉もトゲトゲして痛いので邪魔者の雑草として扱われているようです。

そんなオニノゲシですが、綿毛の時はふかふかしていてうさぎのようでかわいらしく見えます。

同じ綿毛でもオニノゲシタンポポでは趣が異なり、面白いです。

オニノゲシの綿毛 拡大
オニノゲシの綿毛

感触を確かめようとして、手で少し触れたところ、ほわほわとした綿毛が一斉に舞い上がりました。冠毛にちゃんと種子をぶら下げています。

冠毛:花冠を支えいてた萼が果実が熟す頃に綿毛になったもの。

オニノゲシの綿毛 拡大
オニノゲシの種子をつけた冠毛 拡大

もちろん、綿毛のタンポポも繊細で素敵。ほわほわのイメージとは裏腹に、意外にも規則正しくきっちりと種子が収まっています。

タンポポの種子をつけた冠毛 拡大
タンポポの綿毛が飛び立つところ 拡大
タンポポの種子をつけた冠毛 拡大

ほんわかとして見えても、新天地を目指して果敢に旅立ち、荒野でも逞しく生き抜く勇者たちです。

白いふかふかベッド ソラマメ

ソラマメの莢を開いた時には宝箱を開けたような感動があります。

白いふかふかベッドの中で眠るソラマメ

オーダーメイドピッタリサイズの極上のクッション!清潔で柔らかくて、適度な湿度が保たれ、申し分のない環境です。

白いふかふかベッドの中で眠るソラマメ 拡大

真っ白でフカフカのベッドの中で、可愛い赤ちゃんが気持ち良さそうに眠っているようで、メルヘンの世界そのもの。


この白いフカフカ部分は細胞壁の中のセルロースという繊維が主な成分だそうです。ふかふかしているのは空気をたくさん含んでいるからで、環境の変化に弱い若い豆寒さ乾燥から守っています。また、葉や根から送られてきた養分の一時的な貯蔵庫としての役割を持ち、の成長に合わせて栄養を送り込んでいるのだとか。なるほど!食べてみると、甘くて美味しいです。


莢とへその緒でくっついているソラマメ

莢と繋がっている黄緑色の唇みたいなものは珠柄といって莢から栄養をもらうへその緒のような役割をする部分です。

分厚い唇で微笑んでいるように見えるソラマメ

ここをめくってみると、お歯黒と呼ばれる芽や根が出てくる部分が姿を現します。どちらも表情豊かで愛嬌のある顔に見えて笑えます。

へその緒をめくった愛嬌のあるソラマメ

は大粒で何ともなまめかしい形と質感でこれまた魅力的。

莢から取り出したきれいなソラマメ

ソラマメタンパク質ビタミンミネラル食物繊維が豊富な優れた食材で、鮮度が命。高機能な莢から出た途端に甘みが減ってしまうので素早く調理します。


莢ごとオーブンレンジで10分程焼くと、甘みが逃げずにが蒸し焼き状態になるのでおすすめです。

また、白いワタの部分もトロリとしたクリーム状になっておいしく頂けますのでお試しください。


ソラマメの成長

ソラマメ種子が大きいせいか、全部埋めてしまうと酸欠状態になって発芽しないという変わり種。(笑)

無事発芽したソラマメの苗

なので、種子を蒔く時はお歯黒部分を斜め下に向けて、差し込んで種子のお尻が見えるくらい、少し浅めにします。その姿はカワイイです。


晩秋に発芽させ、冬の寒さを逞しく乗り越えて、春に紫系のが咲き始めました。

順調に育つソラマメの苗

ソラマメの花はパンダ柄をした熱帯魚みたいで大胆な感じです。

ソラマメの花
下から見たソラマメの花

空豆 (ソラマメ) は名前の由来通り、莢が空に向かって伸びます。

ですが、収穫の目安は莢が下向きになってが重くなった頃です。

実るソラマメ実

莢のスジ緑色の時はしっとり豆、莢のスジが、茶色の時はホクホク豆となります。

ガマと因幡の白兎

ガマ () は水の中に地下茎をのばして成長するガマ科の多年草で、日本全土の池や沼等の湿地帯に自生し、葉の高さは1~2mになります。

ガマの穂綿

ふかふかしたガマの穂の群生

秋から冬にかけてガマ穂綿を出した様子はのようにモコモコしていて面白いです。(写真はヒメガマ)

蒲団のわたみたいにふかふかしたガマの穂の群生
風になびくふかふかしたガマの穂綿
ふかふかしたガマの穂 拡大

ボリュームがあって温かそうです。

ふかふかのガマの穂綿 拡大

このフカフカの毛は種子を飛ばすための冠毛です。

冠毛のついたガマの種子 拡大

1本の花穂から出る穂綿には、何と10〜35万個もの種子があるそうで、わずかな刺激により、爆発するように驚異的に膨らんで飛散します。

また、ガマのフカフカとした穂綿は着火時の火口 (ほくち) として使用されていたそうです。

はじけ出したコガマの穂綿
はじけ出したコガマの穂綿 拡大
はじけ出したコガマの穂綿

因幡の白兎に登場するガマ

因幡の白兎日本神話 (古事記) に出てくる有名な物語です。

白兎淤岐島 (おきのしま) から因幡に渡るためにワニザメを海に並べて、その背の上を飛び乗って、海を渡る作戦をたてます。予想以上に順調にコトが進んだためは舞い上がって成功を目前にして、思わずワニザメに本音を漏らしてしまいます。

騙されていた事を知ったワニザメは怒って白兎の毛皮を剝ぎとってしまいます。


赤裸にされ傷ついたの所へ神様達が通りかかります。

神様達は八十神 (やそがみ) といって、大国主命 (おおくにぬしのみこと) の兄弟です。因幡の評判の美人、八上比売 (やかみひめ) に求婚に行く途中です。

八十神は、海で塩水を浴びて、風に当たっていなさい、とに意地悪なアドバイスをします。

言われた通りにしたは赤剥けた皮膚に塩が染みて風でひび割れ、激痛に耐えかねて泣いていました。


そこに、兄達の荷物持ちをさせられ大きな袋を背負った大国主命が兄達に遅れてやって来ました。

に事情を聞いた大国主命は、真水で体を洗い、止血・鎮痛効果のあるガマの花粉を敷き詰め、その上で転がって、体全体ににまぶすと良いと教えてくれました。

蒲黄が採取できる頃のガマ
花粉を出している頃のヒメガマ

それに素直に従い、すっかり元の体に回復したは予言します。

八上比売は意地悪な八十神を拒絶し、優しい貴方と結婚をを望まれるでしょう。」予言通りとなり、は今では兎神となっています。


海を渡る知恵を思いついたり、結婚を予言したりと、このは鋭い閃きの持ち主だったのでしょう。(笑)


古事記では稻羽之素菟 (稲羽の素兎) と表記されていて、実際は白兎ではなく、毛皮をむしりとられたの事を素菟 (しろうさぎ) と表現しているようです。

昔から親しまれてきた物語なので、時代を経て現在知られる因幡の白兎へと定着したのでしょう。ガマの出てくる描写はこんなカンジです。

かわいそうに思った大穴牟遅神に「今すぐ、河口に行って真水で体を洗い、そこに生えている蒲の穂をとって、蒲黄敷散らしてその上に寝転がれば、必ず元通りに癒えるだろう。」と教えた。その通りにすると回復して元通りの体になった。

大穴牟遅神:後の大国主命
(おおなむちのかみ・おおなむぢのかみ)


ガマの花粉(蒲黄)の上で寝転がって回復していく兎のイメージ図

イメージ的にはフカフカとしたガマの白くて柔らかい穂綿に包まれている白兎かわいいですが、実際には大量の種子がついているので、現実的には傷だらけの体には優しい素材ではなさそうです。


ガマの花粉蒲黄 (ほおう) と呼ばれる生薬となり、止血鎮痛利尿剤として用いられるそうです。

傷にはガマの花粉を用いるという知恵が神話の時代に既にあったというのは驚きですね。

傷が癒えて毛が生え揃うまでは蒲黄にまぶされ、黄兎になりそうです。

蒲黄
蒲黄

ガマの花

ガマは6~7月頃に開花し、花粉を放出します。

花粉の出ているガマの穂
花粉の出ているガマの穂 拡大
ガマの花粉
花粉を出しているガマの穂

花粉を出しているガマの雄花と雌花
花粉を出しているガマの雄花と雌花 拡大
花粉を出しているヒメガマの穂

上の花粉を出しているのが雄花穂 (ゆうかすい) で、下のフェルト状の所が雌花穂 (しかすい) です。

雄花が先に開花して、その後に雌花開花する事で自家受粉を避けていると思われます。

ヒメガマ雄花穂雌花穂が離れているのが特徴です。

風に揺れるガマの花穂

ガマ風媒花らしく、優雅に風に揺れ動きます。雄花は少しでも遠くへ花粉を飛ばせるように上に位置しているのでしょう。


ガマの実

雌花は結実すると、フランクフルトソーセージや串刺しの竹輪のようなユニークな姿で目をひきます。穂先の細い部分は雄花です。

ガマの穂
受粉を終えた頃のガマの穂
こんがりとして、おいしそうなガマの穂

ガマ雄花穂雌花穂がくっついているのが特徴で、ヒメガマより太めです。

ガマの雄花と雌花の拡大
ガマの穂 拡大

フランクフルトソーセージみたいにおいしそうなガマの穂

この何やら美味しそうな見た目を模して、蒲焼 (かばやき) やら、蒲鉾 (かまぼこ) ができたようです。

おいしそうなヒメガマガマの穂

近くで見ても、カステラ洋菓子のような色と質感で美味しそうです。

アメリカンドッグやカステラみたいにおいしそうなヒメガマガマの穂 拡大
ヒメガマの穂

コガマの穂
コガマの穂

※当初の蒲焼は筒状に切ったうなぎを串に刺して焼いていたのだとか。また、蒲鉾のような形だった事が由来で、既に平安時代の文献に登場しているのだそうです。


ガマの葉

ガマの葉御簾草 (ミスクサ) という別名があるように、簾や筵の材料となっていたそうで、長くてしなやかで綺麗なは触り心地も素敵。6月半ばの出穂前の葉が良いそうです。

初夏に風に揺れる美しいガマの葉

また、蒲団の名の由来はガマの葉で編まれた座禅の時に使う丸い座蒲団ということです。この素敵な天然素材を使わない手はないと、いろいろと利用されてきたのですね。


室町時代頃になると蒲の穂綿を布で包んだものを蒲団と呼び、現在の寝具としての蒲団は江戸時代以降、綿作りが盛んになってからだとか。

風の舞姫 センニンソウ

センニンソウ (仙人草) はキンポウゲ科のツル植物で陽当たりの良い山野や道端などで見られます。

羽毛状の綿毛を広げ始めた風車のようなセンニンソウの痩果

の終わった後の白い羽飾りをつけた風車のようなが綺麗です。

羽毛状の綿毛を広げ始めた風車のようなセンニンソウの痩果
羽毛状の綿毛をつけたピンク色のセンニンソウの痩果 拡大

は黄緑色からピンク色、赤褐色へと変化し、細長い絹毛はほわほわの羽毛のようになります。

羽毛をつけて舞っているようなセンニンソウの痩果

センニンソウの実は赤褐色のに白くて優美な羽飾りをつけ、の如く樹上で乱舞した後風にのって舞姫のように華麗に飛び立ちます。

羽毛をつけて優雅に舞っているようなセンニンソウの痩果

痩果の先端につく綿毛を仙人の髭に見たてたのが名前の由来だと囁かれているように浮世離れした風貌の踊り子いろいろなものに見えてきて楽しいです。

羽根飾りをつけて踊っているようなセンニンソウの痩果

8〜9月頃、白い芳香のある多数のが樹上に覆い被さるように咲き乱れる様子は滝のようで見事です。

滝のように白く咲き乱れるセンニンソウの花

この高みで霞のように見えるもまた仙人の名を彷彿させます。

白く咲き乱れるセンニンソウの花

十字型に開く白い花弁のようなものは萼片です。

センニンソウの花 拡大
センニンソウの花しべ部分 拡大
センニンソウの白い花

が終わると、風車のようなへと変化し、秋の気配が漂い始めます。

センニンソウの花から実になる過程

ウマクワズ (馬食わず) という異名を持つセンニンソウは馬や牛が絶対に口にしない有毒植物だそうです。


センニンソウについては

大仁田山周辺 季節の植物"内にても紹介しています。

▶ センニンソウ


ボタンヅル

ボタンヅルの白い花

同じセンニンソウ属ボタンヅルはよく似た植物です。センニンソウがなめらかで丸みを帯びていますがボタンヅル牡丹のようにのふちにギザギザがあります。

白い花を咲かせるボタンヅル
白いボタンヅルの花と蕾

センニンソウと同じく羽毛状花柱のあるをつけます。

若い実をつけ始めたボタンヅル
ボタンヅルの若い実 拡大

緑色から次第に色づきます。

綿毛をつけたボタンヅルの痩果

ボタンヅル綿毛センニンソウと比べると短めで募金活動で使われる羽根のように広がります。

羽根をつけたようなボタンヅルの痩果
ふかふかの羽根をつけたようなボタンヅルの実
開き始めた綿毛をつけたボタンヅルの痩果
羽毛をつけたようなボタンヅルの痩果 拡大

ボタンヅルのふわっとしたたくさんのは冬の寒さの中、目立ちます。

沢山の羽毛をつけたような実をつけたボタンヅル
羽毛をつけたようなきれいな実をつけたボタンヅル 拡大

クレマチスはセンニンソウ属

因みにキンポウゲ科センニンソウ属のことをクレマチス (Clematis) といいます。なので、おなじみの園芸種のクレマチスも同じように豪華な羽毛つきのをつけます。

綿毛になったクレマチス
photo by Hans

園芸種だけあってはきれいです。

クレマチスの花

センニンソウボタンヅルと比べて大きいなので、しべ部分の様子がよくわかります。

クレマチスの花 中央部分 拡大
クレマチスの花 しべ部分 拡大
紫色のクレマチスの花 しべ部分 拡大

が終わった頃の様子。

花が終わった頃のクレマチス

が終わった後の渦巻き状の金髪のようなの姿も独特で面白いです。

花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス
花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス 拡大

6月中旬頃から目立った変化がありませんでしたが10月下旬にようやくブローを始めた髪のようにふんわりとしてきました。

花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス 拡大

その後、鳥の巣のようにふっくらとしてかわいい姿となりました。

金髪のような綿毛の実になったクレマチス 拡大

羊の皮を被ったオニグルミ

に見ることのできるオニグルミ葉痕冬芽動物の顔のように見えるので人気があります。

羊のようなかわいいオニグルミの葉痕

葉痕(ようこん)とは、枝に残る葉がついていた痕のことです。目鼻などの表情に見えるものはその中の維管束の痕です。


無骨な枝にカワイイ羊の皮を被ったようなオニグルミ葉痕探しは冬季の散策を楽しくさせてくれます。

葉痕の周りに出ている羊の帽子や手のように見える春待芽に触れてみると、しっとりフカフカとしていて、高級なスエードのようにしなやか。

羊のようなオニグルミの葉痕
楽しいポースをとるオニグルミの葉痕
かわいくて愛嬌たっぷりのオニグルミの葉痕
愛嬌たっぷり!かわいい葉痕

トーテムポール十一面観音の如く数多くの顔が所狭しと並んでいたり、愛嬌のあるポーズをとっていたりと、ユニークな世界を見ることができるので面白いです。

オニグルミ冬芽については

大仁田山周辺 季節の植物内にても紹介しています。

▶ オニグルミ


春になって芽吹きの季節を迎えると、羊さんの頭はリオのカーニバルの踊り子さん達のように豪華な装いになっていました。物凄い存在感です。大きく育つ羽状複葉の芽だけにボリューム満点です。

豪華で重そうな被り物を頭に盛ったようなオニグルミの芽吹き
豪華な被り物が重そうです

このボコボコとしたアクセサリー雄花の蕾で、オニグルミは葉の展開と同時に開花します。


オニグルミ雌雄同株で新枝の先端に直立するのが雌花序で、雄花序前年枝葉腋から垂れ下がります。

なので、前年の葉の落ちた痕である羊さんの額あたりに雄花序が現れ、異様にゴテゴテとにぎやかになっていたわけです。

葉腋とは、葉の付け根のこと。

葉の展開と同時に開花するオニグルミ。新枝の先端に直立するのが雌花序で、雄花序は前年枝の葉腋から垂れ下がっている。
垂れ下がるオニグルミの雄花

春は冬と違い、急速に葉の様子が変わるので、見逃してしまいがちですが、日々の変化が楽しい季節です。

サンバの被り物を頭に盛ったようなオニグルミの芽吹き
サンバの被り物を頭に盛ったようなオニグルミの芽吹き 葉痕部分拡大
オニグルミ春の芽吹き

こちらのかわいこちゃんからは雌花が出てきそうです。


4月下旬にはオニグルミ雌花が姿を現し始めました。

オニグルミの美しい芽吹きと赤い色の柱頭が目立つの雌花

オニグルミ雌花はとても毛深く、柱頭はかき氷のイチゴのシロップのようで色鮮やかです。

オニグルミの雌花

この赤い色は飛んで来た花粉が紫外線でやられないよう赤い色素で紫外線を吸収しているのだとか。

▶ 参照:杉並の自然学 オニグルミ

オニグルミの雌花拡大
赤い色がかわいい オニグルミの雌花

オニグルミ風媒花。爽やかな風の力を借りて、長い長〜いたくさんの雄しべから花粉を飛ばして、それをチャーミングな雌しべがキャッチしてをつけるという戦略です。

新緑と共に雌花と雄花を咲かせるオニグルミ
雌花と雄花を咲かせるオニグルミ
雌花と雄花を咲かせるオニグルミ
雌花と雄花をつけたオニグルミ

オニグルミ 雄花拡大。
長い雄花序 雄花部分の拡大

実をつけた初夏のオニグルミ
オニグルミの実 拡大
実をつけた初夏のオニグルミ

夏も終わろうとする頃はを蝕まれた悲惨な状態のオニグルミが殆ど。が、種子だけはとりわけ堅い殻で護られています。これは虫害から逃れ、川の流れリスを利用して散布してもらい次世代へ繋げる作戦のようです。

晩夏のオニグルミ
晩夏のオニグルミ

晩秋にニューフェイスデビューの落ちたてと見えて、顔の部分がまだ緑色です。

晩秋のオニグルミ できたての葉痕
晩秋のオニグルミ できたての葉痕
デビューしたてのオニグルミの葉痕
頑張って冬を乗り越えるぞ!

通常、オニグルミの果実は9月から10月に熟して黒くなって落果しますが冬の枝先にが残っていました。

真冬に枝先に房なりに残るオニグルミの実

オニグルミの種子散布

オニグルミの種子桃太郎のように、どんぶらこと川の流れを利用して種子拡散をします。なので、川沿いに自生するオニグルミをよく見かけます。

冬のオニグルミ 川付近
川沿いで見られるオニグルミの冬芽
オニグルミの幼木

その他にもリスにより樹上から運び去られて落下したり、越冬用に地中に貯蔵されたオニグルミの種子を埋めたリスが食べ忘れてしまうことで発芽することもあります。

完熟しているオニグルミの実

栄養豊富で高カロリーなは運んでくれるリスネズミたちへのご褒美のようなもの。だから、ドングリクルミは食べられることも想定済みで多くのをつけるのでしょう。

雪の中からクルミを取り出して食べるエゾリス
かわいいエゾリス
写真:峠を越えて 無料壁紙より
画面の都合上トリミングさせていただいております

リスが齧るように堅果の合わせ目を彫刻刀で削って開けてみることに。

オニグルミの堅果

堅くて握りが悪いのでリスって凄いなぁと思いながらリスのように回転させながら削って割ってみました。

オニグルミの堅果を割ったところ

リスがせっせと齧った名残りとして山道でよく見かけるオニグルミの殻のような割れ口です。

種子を取り出した後のオニグルミの殻

市販されているテウチグルミと比べて子葉となる中身の仁はやや小さめですが、おいしいナッツです。

その後、太枝切りバサミを使ったら瞬時に割れました!道具作りの人間も凄い。


さて、葉痕ができる前のはどのようになっているのでしょうか?が出揃った頃に観察してみました。

新緑の頃も相変わらずお茶目な感じでかわいいです。自ら作った快適な緑陰でくつろいでいるみたい。

新緑の頃のオニグルミの葉痕
新緑の頃のオニグルミの葉痕

羊さん予備軍の葉があちらこちらに出ています。

初夏の頃のオニグルミの葉痕
初夏のオニグルミの葉痕

まわりにたくさん出ている羽状複葉の太くて長い柄が秋に落ち、新たな羊さん達が現れるのですね。


葉柄が落ちそうなオニグルミ

葉柄が落ちかかり、まさに葉痕が姿を現そうとしているオニグルミ

今まさに姿を現そうとしているのオニグルミの葉痕

本格的な冬がやって来ます。


おまけ その他ユニークな葉痕

意外ですが、キャベツ菜の花などにもシロクマハリネズミのようなかわいい葉痕が見られます。

キャベツの葉痕

詳しくは、趣味の家庭菜園コーナー多世代型キャベツプランター栽培の中に記載していますので、興味のある方はご覧になってください。


サンショウの葉痕
▲宗教家のようなサンショウの葉痕
ムシカリとガクアジサイの葉痕
▲ムシカリ(左)とガクアジサイ(右)の葉痕
イチョウの葉痕
▲おとぼけ顔のイチョウの葉痕
毛深いガマズミの冬芽
▲毛深い重装備のガマズミの冬芽
ピースマークのようなタマリロの葉痕
▲ピースマークのようなタマリロの葉痕
アカメガシワの冬芽と葉痕
▲人形焼みたいなアカメガシワの冬芽と葉痕
ヤマウルシの葉痕
▲豪華な帽子を被ったヤマウルシの葉痕

※ヤマウルシなど人によってはかぶれる恐れのある植物もありますので、植物観察の時にはむやみに触らないようにご注意ください。


ニワトコの葉痕
▲ニワトコの葉痕 葉芽(左) 混合芽(右)

クサギの冬芽と葉痕
▲にっこり笑顔のクサギ

アジア綿の葉痕
▲アジア綿の葉痕 (越冬栽培)

フカフカのっぽ カシワバアジサイ

カシワバアジサイは北アメリカ原産のアジサイです。

冬芽はフェルトのようにふかふかとして全身フル装備の防寒具を着用しているように見えます。

特に、長い帽子を被っているようなのっぽの頂芽の姿はユニークです。

フカフカとしたフェルトの防寒具を着ているいるようなカシワバアジサイの冬芽

ふかふか仕様は寒い時期の枝先限定のようです。触り心地も良いです。

秋に紅葉したカシワバアジサイの葉は真冬まで残ることもあります。

真冬に紅葉を残すカシワバアジサイの冬芽と葉痕

カシワバアジサイの冬芽と葉痕 拡大
カシワバアジサイの葉痕
カシワバアジサイの葉痕 拡大
カシワバアジサイの葉痕

春には新芽が上等な褐色のコートを脱いで大きなを展開します。

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新緑の葉

温かそうで、かわいらしい新芽

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新芽 拡大

ふんわりと弾力のあるウールのようなパステルカラー新芽は柔軟剤仕上げをした赤ちゃんの肌着みたいで魅力的。

白くてフカフカしていてかわいいカシワバアジサイの新芽 拡大

葉の裏はやわらかな白いふかふかの産毛で覆われています。

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新緑の葉 拡大
フカフカたカシワバアジサイの新緑の葉とかわいい葉痕

越冬したゴボウも似た雰囲気の優美な新芽を出していました。

寒い地域が原産の植物の冬芽の裏の産毛 (毛茸 もうじ) は防寒乾燥防止の機能があると思われます。

▶ ゴボウの茎はギリシア神殿の柱?


カシワバアジサイの花

5〜7月、見慣れたアジサイの花とは趣を異にする円錐形の大型の装飾花の花穂はダイナミックです。

見事に咲き誇るカシワバアジサイの花
大きなカシワバアジサイの花
円錐形の大型のカシワバアジサイの花

近くで見ると清楚で繊細です。

カシワバアジサイの白い花 拡大
カシワバアジサイの綺麗な白い花 拡大
綺麗なカシワバアジサイの白い花 拡大

装飾花は外側から一枚一枚縁るように徐々にピンク色になってきます。十二単みたいでこれも綺麗です。

装飾花が外側から縁るように徐々にピンク色になっくるカシワバアジサイ
最盛期を過ぎてピンク色を帯びてきたカシワバアジサイ

秋になって寒くなると、が美しく紅葉します。

カシワバアジサイの紅葉

カシワバアジサイの名前の由来

名前の由来となった切れ込みのあるアメリカガシワアメリカナラと呼ばれるピンオークのこと。

ピンオーク(アメリカガシワ/アカガシワ)の葉

日本のカシワと比べると切れ込みが深いです。日本のカシワについては

▶ 葉守の神宿る カシワ


ピンオークもまた、秋に美しく紅葉し、かわいいドングリをつけます。

紅葉するピンオーク
紅葉するピンオークの葉
ピンオークの紅葉 拡大
ピンオークの紅葉
ピンオークのドングリ
ピンオークのどんぐり

葉守の神宿る カシワ

柏餅で知られるカシワ芽吹きの頃のは厚めでフカフカしていて色も淡い赤みを帯びて綺麗です。

ふかふかとしたカシワの新芽
ふかふかとしたカシワの新芽 拡大
カシワの芽吹き
カシワの芽吹き

カシワは古くから樹木を守護するという葉守りの神が宿る木といわれてきたそうです。

真冬に枯葉を枝に残す柏

カシワはブナ科の落葉高木ですが、翌春に新葉が出る頃まで古い枯れ色の枝に残したまま越冬します。

真冬に枝に残る柏の葉

真冬の強い北風にさらされても簡単にはを落としません。

北風に揺れる冬柏の葉

それ故、次の代へと () を譲るという縁起を担いで、柏餅を用いたようです。

柏餅や粽 端午の節句イメージ

また、カシワの葉は大きいので食器代わりにも使われていたのだとか。

カシワの葉

カシワ新緑紅葉も見栄えが良くてきれいです。

カシワの紅葉
カシワの紅葉 拡大

カシワの実クヌギと似た雰囲気のドングリです。

葉の間から姿を見せるカシワの実

9月下旬に見かけた時はまだ緑色。

枝先の先端に実をつけたカシワの木

新枝の先端付近にチョコンとついています。

実がついたカシワの木

の直径は1.5〜2cmくらい。

横から見たカシワの実

ずんぐりとした丸いで愛らしい。

横から見たカシワの実 拡大

カシワの実は正面から見ると太陽のオブジェみたい。

正面から見たカシワの実 拡大

どんぐりの帽子のような殻斗の鱗片がライオンのたてがみのようにも見えてユニークです。

カシワの実 拡大

条件が良ければ、複数のどんぐりが仲良く並んで実ります。

同属のコナラミズナラとは交雑種もできやすいのだそうです。


カシワは5~6月に葉の展開と同時に開花します。

花期を終えた頃のカシワの新緑

カシワは雌雄同株で、雄花序は新枝の下部から垂れ下がります。

カシワの新緑と雄花 開花後

これは開花を終えた頃の雄花序。

カシワの雄花 開花後

同時期に新枝の葉腋から出ているのが雌花序。

カシワの雌花 開花後

花軸は枝先に複数本立ち、それぞれ複数個の雌花をつけますが、結実はそれほど多くはないようです。

カシワの雌花 開花後

ふかふかのくす玉 ミツマタ

ミツマタジンチョウゲ科の植物で、ジンチョウゲの花をふかふかにしたくす玉のような愛らしいを咲かせます。

ふかふかとしたくす玉のようなミツマタの花

枝分れの状態が三つ又になっているのが名前の由来です。初秋から樹木の先にをつけ、フカフカした銀色の防寒具を身にまとって厳しい冬を耐え忍びます。

冬の寒さを凌ぐミツマタの花の蕾
冬の寒さを凌いで春を迎えたミツマタの花の蕾
蜂の巣や猫の手のようなミツマタの蕾

3月から4月にかけて、枝先にをたくさん咲かせます。

たくさんのミツマタの花が咲き始めた頃

開花と共に黄色くなってきます。

たくさんのミツマタの黄色い花が咲き始めた頃 下から見たところ

黄色花弁のように見えるのはでふかふかとした絹毛で覆われていてカワイイです。

咲き始めの黄色いふかふかとしたくす玉のようなミツマタの花と蕾
咲き始めのふかふかとしたくすミツマタの花

なめらかでソフトタッチな質感はの腕のようで魅力的。ヒマラヤ地方が原産地とされるだけあって防寒乾燥対策はバッチリのようです。

下から見た咲き始めのふかふかとしたくすミツマタの花

やさしい黄色は美味しそうな卵焼き色で気分がほっこり。

ミツマタの花 花粉部分拡大

の咲き始めのは鮮やかな黄色ですが、くす玉のように展開する頃には花期を終えて白色に変化したものが増えてきます。

もふもふのミツマタの花
モフモフしたミツマタの花
黄色から白入りに変化するミツマタの花 花粉部分拡大

アカバナミツマタもおめでたい感じがして素敵です。

赤いミツマタの花

花期を終え、白いふかふかのくす玉になった頃もかわいらしいです。

白くてふかふかのくす玉のようなミツマタの花がたくさんなっているところ
白くてふかふかのくす玉のようなミツマタの花
新緑が出始めて白くてふかふかのミツマタの花 拡大

6月上旬にが姿を現しました。

ミツマタの実

萼筒に包まれたは徐々にふかふかの産着を脱ぎ捨てているようです。

ミツマタの実

秋にはが混在しています。

秋に姿を現したミツマタの花芽

秋が深まる頃のは既にふかふかでかわいらしいです。防虫効果もあるのかもしれません。

葉と花芽をつけている秋のミツマタ
葉と花芽をつけている秋のミツマタ 花芽拡大
葉と花芽をつけている秋のミツマタ

初冬の頃にミツマタの葉は黄葉し、やがて落葉してが目立つようになります。

花芽をつけたミツマタの黄葉
花芽をつけたミツマタの黄葉 拡大
ミツマタの黄葉

ミツマタ樹皮の繊維は丈夫で柔軟で細くて光沢があり、印刷にも適しているので日本紙幣の原料に用いられ、世界一の品質を誇っています。

確かに日頃使っているお札は丈夫で触り心地の良い格調高い紙ですね。

ぷう徳太子の壱萬円札
デジタル絵本 壱萬円札の由来 より

参考までにジンチョウゲは常緑樹で萼筒に毛がありません。素晴らしい芳香のある魅惑的なです。

ジンチョウゲの花
ジンチョウゲの花 拡大
白いジンチョウゲの花
白いジンチョウゲの花 拡大

ふかふかの紫水晶 アメジストセージ

咲き誇るアメジストセージの花

アメジストセージは宝石の紫水晶アメジスト)のような美しい色合いをしていてベルベットのようなを持つで、ベルベットセージとも呼ばれるシソ科の多年生植物です。

下から見上げたアメジストセージの花

澄んだ青い空のもと、秋風に大きな穂状のが揺れる姿が綺麗です。

紫水晶のように美しい色合いのアメジストセージの花

花冠はビロードのように柔らかで上品な手触りが魅力的。

ふかふかの紫色のはロシア美人が被っている豪華な毛皮の帽子みたいでオシャレです。

ふかふかしているアメジストセージの花

温かそうな雰囲気ですが、寒さにはそれほど強くありません。

原産地はメキシコ・中央アメリカ辺りでメキシカンブッシュセージという別名でも知られています。

日当たりと水はけの良い土壌環境を好む暑さ強い植物で多湿を嫌います。生育環境が合えば、大株に成長して藪のように茂ります。

アメジストセージの葉
アメジストセージの葉

学名:サルビア・レウカンサ
  (Salvia leucantha)

レウカンサ とは 白い花 を意味するそうです

白いを咲かせることに由来する名を持っていますが、紫、ピンクなどのもあります。

かわいらしいピンク色のサルビア・レウカンサはこちら。

参照:ピンクの妖精 フェアリーピンク ▶


アメジストの結晶 原石
紫水晶(アメジスト)の原石

ピンクの妖精 フェアリーピンク

可憐に咲くフェアリーピンクの花

ピンクアメジストセージとも呼ばれるフェアリーピンクはピンク色のを咲かせるサルビア・レウカンサ

白とピンクのパステルトーンのが醸し出す優しい雰囲気は妖精の名前がついたのも頷けるかわいらしさ。高貴な紫水晶色のアメジストセージとは異なった魅力があります。

参照:ふかふかの紫水晶 アメジストセージ ▶

変異種 商標名:
サルビア・レウカンサ フェアピンク
(Salvia leucantha FerPink

日本での流通名:
フェアリーピンクフェアピンク

かわいらしいフェアリーピンクの花

ふっかふかの白い毛で覆われた淡いミントグリーンのからピンク色のを出す優しい姿がカワイイです。

フェアリーピンク花拡大

通常、秋にを咲かせますが、室内で越冬させたところ、6月中旬から可愛らしいを咲かせ始めました。

パステルトーンのかわいらしいサルビア・レウカンサの花

暑い時期にはは一旦休止して株が大きく育ち、初秋の頃にはたくさんの花穂からが咲き始めて長い期間愛らしい姿を楽しませてくれます。

咲き始めのかわいらしいフェアリーピンクの花

基本的には1日の中で明るい時間がある程度短くならないとが咲かない短日植物なので、街灯や明かりが漏れる部屋の近くで栽培するとが咲きにくくなります。

フェアリーピンク花穂

が散っても残ると似ていて、切り花やドライフラワーとして使うのも良さそうです。

フェアリーピンク花穂部分 拡大

花柄摘みでさえも、フカフカとした素敵な触り心地に癒やされます。

フカフカのコケ迷宮

コケは漠然とした緑色のモヤモヤの植物に見えるのですが、よく見ると実に様々な種類と輝きがあります。

きれいな苔の新緑
きれいな苔の拡大写真

フカフカした弾力のある触り心地の上等なものやウサギの毛並のような可愛いものもあります。

かわいくてキレイな苔
ふっくら丸くてかわいいコケ
同じコケでも乾燥具合で色が異なる。かわいくてキレイな苔拡大写真
同じコケでも乾燥具合で色が異なる
雨あがりにひと際美しく輝くコケ
雨あがりにひと際美しく輝くコケ
雨あがりにひと際美しく輝くコケ

苔のきれいな光沢
モスグリーンがゴージャスな光沢を放つ

繊細な形と色のコケ
光に透けて繊細なコケ

フカフカ弾力のあるコケ
フカフカ弾力のあるコケの拡大写真
フカフカ弾力のあるコケ (下:拡大)

繊細な形と色のコケ
繊細な形と色の苔の拡大写真
ふっくら繊細な形と色のコケ (下:拡大)

コケの微細で多彩な森に足を踏み入れてしまったら、その奥深さに迷い込んでしまいそうです。遭難しないように気をつけないといけません。

進化する植物図鑑:コケ植物はコケを知るのに良いナビゲーターです。

花咲くきれいな苔じゅうたんときのこ

盆栽的な見方をすれば小さなものを大きく見せてくれる相対的な効果があるので、コケを箱庭や盆景などのミニチュア制作・ジオラマ作りに利用すると楽しいですね。

島のように見えるキレイな苔
島のように見えるキレイな苔拡大

島のように見えるキレイな苔拡大
コケの無人島 (下:拡大)

ガマちゃんのいる苔むす箱庭
ガマちゃんのいる苔むす箱庭 拡大写真
かわいくて楽しい箱庭より

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癒しのかわいいフカフカ植物