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フカフカ植物・うぶ毛の正体

植物の中でもフカフカしてかわいいものがいろいろあります。

とりわけ寒い季節から芽吹きの季節に見られる冬芽や新緑の中で動物のようなぬくもりを感じるさせるものには気分をほっこりさせられます。

触れてみると想像以上にしなやかやさしい感触が素敵です。

このページではそんな魅力的植物を中心にご紹介します。

フカフカしたハクモクレンの冬芽
フカフカしたハクモクレンの冬芽

ハクモクレン毛皮コートのようなものは芽鱗がりん)と呼ばれるもので、ぬくぬくと長期間冬眠するためのシュラフみたい!?

オニグルミアカメガシワ等の冬芽コートを持たないタイプ(裸芽)ですが、自前のびっしりとした温かそうなで覆われ、人形焼のような姿がユニークです。

アカメガシワの冬芽
アザラシの後ろ足を人形焼にしたような
アカメガシワの冬芽

参照:楽しい冬芽と葉痕の世界 ▶


冬芽外套などに見られるフカフカしたうぶ毛の正体は トライコーム (trichome)といって、強烈な紫外線乾燥寒さ害虫等から身を守る役割をしているという事です。

どうやらカワイイだけの無駄毛ではないようです。(笑)


トライコーム植物表皮細胞が伸びたもので毛状突起と訳され、誘因忌避する香りがあったり棘状だったりと、機能に合わせて多彩なバリエーションがあり、植物の巧みな戦略が仕組まれています。

究極のフカフカ植物といったら綿わたですが、これも種皮が長く伸びたトライコームなんだとか。


また、綿コットン繊維中空構造保温性を与える役割を果たしています。

コットンボールの中にある綿の繊維は種子を保護するためにたっぷりの油脂を含んでいるので水分を吸収しません。

驚くべきことにネコヤナギ花穂シロクマの毛も同じような構造になっており、白く輝く断熱機能を持っているようです。興味のある方は ネコヤナギの優れた防寒機能へ。


トライコームについては
一般社団法人日本植物生理学会の
みんなのひろば植物Q&A草本植物の産毛? の役割に詳しくわかりやすく解説されていますので興味のある方はご覧になってください。

究極のフカフカ植物 わた

コットンボールと呼ばれる綿の実がはじけた姿はポップコーンみたい!ユニークで、実に魅力的。綿の実は究極のフカフカ植物です。

綿の花
綿花いろいろ
フカフカした綿の実

触り心地は抜群!当然のことながら馴染みのある綿そのものです!(笑)

うさぎ尻尾みたいで、ふんわりとしたの中に尾骨のような堅い感触があります。

うさぎの尻尾イメージ
写真の出典:「いつかうさぎと
画像のトリミング・改変をさせていただいております。

この豪華なたっぷりの綿毛の中にが大切に梱包されています。種子の発芽温度は20~25℃と高温なので綿毛は防寒具としての役割も担っているんでしょう。


フカフカとした綿(わた)種皮が長く伸びたもので、しっかりと種子にくっついています。を取り出す時は因幡の白兎みたいで、少々かわいそう。うしろめたさを感じながら毛をむしる有様です。

綿の種子
綿毛を取り除いた綿の種子
びっちりと毛皮をまとった綿の種子
一輪の花に入っていた綿と種子
一輪の花に入っていた綿と種子

種子は食用の綿実油としても利用されています。綿は繊維としても食品としても私達の生活に多大に貢献してきたのだと実感中。今更ながらによくこんなにも素敵な植物があったものだと感心してしまいます。

取り出した種子での綿栽培をしてみました。どんなふうにフカフカの綿ができるのか興味のある方はコチラ

種子から育てるコットンボール ▶


藍で染めた綿の布の上のふかふかのコットンボール
今年育てたタデアイで染めた
藍染めの綿布と綿の実

家庭でタデアイを育てて簡単に藍染めを楽しみたい方はコチラ。

趣味の藍染め ▶

桜の紅葉染めをした綿の布の上のふかふかのコットンボール
今年拾った桜の紅葉で染めた
桜の紅葉染めの綿布と綿の実

救難に活躍する繊維 パンヤ

クッションぬいぐるみの詰め物として知られているパンヤ綿)。

カポックとも呼ばれています。

紡錘状の蒴果の中からカポック綿(パンヤ)が現れているところ。
出典:WIKIMEDIA COMMONS

パンヤノキワタコットン)と同じアオイ科植物

紡錘状の蒴果の中にワタと同様につきのふかふかの繊維が詰まっているので、シルクコットンツリーとも呼ばれています。

紡錘状の蒴果の中からとうもろこし状にカポック綿(パンヤ)に包まれた種子が現れているところ。
出典:WIKIMEDIA COMMONS

綿毛状繊維中空になっているので軽くて断熱効果があります。

重さは綿の1/8。なのでふっくらとして柔らかくて弾力性があります。

その上疎水性もあり、自重の35倍もの量を浮かせることができるため、救命胴着救難用の浮き輪にも使用されていたそうです。

▶ 参照:ボーケン カポックについて

現在は廃油吸収剤として海洋や湖沼での廃油汚染除去などに活躍しています。これは表面張力の大きい水は吸収しないけれど、表面張力の小さい油はどんどん吸収するという性質を持っているからだそうで救難時に役立っているのですね。

カポックの木と果実の1つが裂けて、内部にカポック繊維が現れています。
出典:WIKIMEDIA COMMONS

パンヤノキは高さが15~60mにもなる巨大樹木だそうですが、その堂々たる板根には圧倒されます。

人が小さく見える巨大な板根のカポック(パンヤノキ)の巨木
出典:WIKIMEDIA COMMONS

蜜源として利用され、雄しべが5本という特徴からCeiba pentandraの種小名がついたそうです。

カポック(パンヤノキ)花
出典:WIKIMEDIA COMMONS

カポックとも呼ばれていますが、観葉植物のホンコンカポック (シェフレラ) とは別の植物です。紛らわしいですね。

カポック kapok・パンヤ panha どちらも
本来「繊維」の意味するそうです。

ガマと因幡の白兎

ガマ () は水の中に地下茎をのばして成長するガマ科の多年草で、日本全土の池や沼等の湿地帯に自生し、の高さは1~2mになります。


ガマの穂綿

ふかふかしたガマの穂の群生

秋から冬にかけてガマ穂綿を出した様子はのようにモコモコしていて面白いです。(写真はヒメガマ)

蒲団のわたみたいにふかふかしたガマの穂の群生
ふかふかしたガマの穂の群生と似た羊の食事風景
風になびくふかふかしたガマの穂綿
ふかふかしたガマの穂 拡大

ボリュームがあって温かそうです。

ふかふかのガマの穂綿 拡大

このフカフカは、種子を飛ばすための冠毛です。

冠毛のついたガマの種子 拡大

1本の花穂から出る穂綿には、何と10〜35万個もの種子があるそうで、わずかな刺激により、爆発するように驚異的に膨らんで飛散します。

また、ガマのフカフカとした穂綿は着火時の火口(ほくち)として使用されていたそうです。

はじけ出したコガマの穂綿
はじけ出したコガマの穂綿 拡大
はじけ出したコガマの穂綿

因幡の白兎に登場するガマ

因幡の白兎日本神話古事記)に出てくる有名な物語です。

白兎淤岐島 (おきのしま) から因幡に渡るためにワニザメを海に並べて、その背の上を飛び乗って、海を渡る作戦をたてます。予想以上に順調にコトが進んだためは舞い上がって成功を目前にして、思わずワニザメに本音を漏らしてしまいます。

騙されていた事を知ったワニザメは怒って白兎の毛皮を剝ぎとってしまいます。


赤裸にされ傷ついたの所へ神様達が通りかかります。

神様達は八十神 (やそがみ) といって、大国主命 (おおくにぬしのみこと) の兄弟です。因幡の評判の美人、八上比売 (やかみひめ) に求婚に行く途中です。

八十神は、海で塩水を浴びて、風に当たっていなさい、とに意地悪なアドバイスをします。

言われた通りにしたは赤剥けた皮膚に塩が染みて風でひび割れ、激痛に耐えかねて泣いていました。


そこに、兄達の荷物持ちをさせられ大きな袋を背負った大国主命が兄達に遅れてやって来ました。

に事情を聞いた大国主命は、真水で体を洗い、止血・鎮痛効果のあるガマの花粉を敷き詰め、その上で転がって、体全体ににまぶすと良いと教えてくれました。

蒲黄が採取できる頃のガマ
花粉を出している頃のヒメガマ

それに素直に従い、すっかり元の体に回復したは予言します。

八上比売は意地悪な八十神を拒絶し、優しい貴方と結婚をを望まれるでしょう。」予言通りとなり、は今では兎神となっています。


海を渡る知恵を思いついたり、結婚を予言したりと、このは鋭い閃きの持ち主だったのでしょう。(笑)


古事記では稻羽之素菟 (稲羽の素兎) と表記されていて、実際は白兎ではなく、毛皮をむしりとられたの事を素菟 (しろうさぎ)と表現しているようです。

昔から親しまれてきた物語なので、時代を経て現在知られる因幡の白兎へと定着したのでしょう。ガマの出てくる描写はこんなカンジです。

かわいそうに思った大穴牟遅神に「今すぐ、河口に行って真水で体を洗い、そこに生えている蒲の穂をとって、蒲黄敷散らしてその上に寝転がれば、必ず元通りに癒えるだろう。」と教えた。その通りにすると回復して元通りの体になった。

大穴牟遅神:後の大国主命
(おおなむちのかみ・おおなむぢのかみ)


ガマの花粉(蒲黄)の上で寝転がって回復していく兎のイメージ図

イメージ的にはフカフカとしたガマの白くて柔らかい穂綿に包まれている白兎かわいいですが、実際には大量の種子がついているので、現実的には傷だらけの体には優しい素材ではなさそうです。


ガマ花粉蒲黄 (ほおう) と呼ばれる生薬となり、止血鎮痛利尿剤として用いられるそうです。

傷にはガマの花粉を用いるという知恵が神話の時代に既にあったというのは驚きですね。

傷が癒えてが生え揃うまでは蒲黄にまぶされ、黄兎になりそうです。

蒲黄
蒲黄

ガマの花

ガマは6~7月頃に開花し、花粉を放出します。

花粉の出ているガマの穂
花粉の出ているガマの穂 拡大
ガマの花粉
花粉を出しているガマの穂

花粉を出しているガマの雄花と雌花
花粉を出しているガマの雄花と雌花 拡大
花粉を出しているヒメガマの穂

上の花粉を出しているのが雄花穂(ゆうかすい)で、下のフェルト状の所が雌花穂(しかすい)です。

雄花が先に開花して、その後に雌花開花する事で自家受粉を避けていると思われます。

ヒメガマ雄花穂雌花穂が離れているのが特徴です。

風に揺れるガマの花穂

ガマ風媒花らしく、優雅に風に揺れ動きます。雄花は少しでも遠くへ花粉を飛ばせるように上に位置しているのでしょう。


ガマの実

雌花は結実すると、フランクフルトソーセージや串刺しの竹輪のようなユニークな姿で目をひきます。穂先の細い部分は雄花です。

ガマの穂
受粉を終えた頃のガマの穂
こんがりとして、おいしそうなガマの穂

ガマ雄花穂雌花穂がくっついているのが特徴で、ヒメガマより太めです。

ガマの雄花と雌花の拡大
ガマの穂 拡大

フランクフルトソーセージみたいにおいしそうなガマの穂

この何やら美味しそうな見た目を模して、蒲焼かばやき)や、蒲鉾かまぼこ)ができたようです。

おいしそうなヒメガマガマの穂

近くで見ても、カステラ洋菓子のような色と質感で美味しそうです。

アメリカンドッグやカステラみたいにおいしそうなヒメガマガマの穂 拡大
ヒメガマの穂

コガマの穂
コガマの穂

※当初の蒲焼は筒状に切ったうなぎを串に刺して焼いていたのだとか。また、蒲鉾のような形だった事が由来で、既に平安時代の文献に登場しているのだそうです。


ガマの葉

ガマの葉御簾草 (ミスクサ) という別名があるように、簾や筵の材料となっていたそうで、長くてしなやかで綺麗なは触り心地も素敵。6月半ばの出穂前が良いそうです。

初夏に風に揺れる美しいガマの葉

また、蒲団の名の由来はガマで編まれた座禅の時に使う丸い座蒲団ということです。

室町時代頃になると蒲の穂綿を布で包んだものを蒲団と呼び、現在の寝具としての蒲団は江戸時代以降、綿作りが盛んになってからだとか。

この素敵な天然素材を使わない手はないと、いろいろと利用されてきたのですね。

持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ

飛び立とうとするガガイモの種子

持ち主に幸せを呼ぶ とも言われた未確認生物ケサランパサランの正体はガガイモ種髪(しゅはつ)だった、という説も囁かれるキョウチクトウ科のツル性植物ガガイモ

ビンの中で種髪を広げるガガイモの種子 拡大

種髪種子についている毛の束のこと


フワフワとした重力を感じさせない白い毛玉の不思議な動きがケサランパサランという謎の生物として民間伝承されてきたようです。


また、ガガイモ古事記にも開いた莢実となって登場したり、種子薬用食用弓弦釣り糸に使われたりと、古くから身近にあって有効利用されてきた植物のようです。生のを傷つけた時に出る白い乳液ヘビ毒虫咬み傷イボとりに用いられたのだとか。

参照:『古事記』に、登場するガガイモ

未熟なガガイモの果皮をむいた時に白い乳液が出てきたようす

未熟果の果皮を剥がすとヘチマのようなスポンジ状の繊維から白い乳液がほとばしり出てきました。

未熟なガガイモの果皮をむいた時に白い乳液が出てきたようす 拡大

この乳液乳液同様、解毒効果がありそうです。


ガガイモの実

夏の終わり頃から秋にかけて、といろいろな大きさのガガイモが見られ、成長過程が楽しめます。

ガガイモの花と小さなガガイモの実がなり始めているようす
ガガイモの実 拡大
成長途中のガガイモの実
秋、ガガイモの実のなっているようす

秋に見かけたガガイモを晩秋に見に行くと草刈りを終えては捨てられていました。

そこで、ガガイモを拾って観察することにしました。完熟果でないのが残念です。

晩秋に捨てられていたガガイモの実

ガガイモの種子

真っ白な絹糸つきの種子がびっちりと隙間なく格納されています。

ガガイモの実の中のようす

中身を取り出すと、思っていたより状態は良さそうです。

ガガイモの実の中を取り出したところ

約1ヶ月後 、空き瓶に入れていたから種子がビンの中で舞い上がり始めました。

ビンの中で種髪を広げるガガイモの種子

種髪とはよく言ったもので、美しい銀髪が流れているようです。

ビンの中で美しい種髪を広げるガガイモの種子

持ち主に幸せを呼んでくれるかどうかは不明ですが、華麗に宇宙遊泳しているような姿を見ていると未確認生物を捕獲したようで楽しいです。

ビンの中で宇宙遊泳するような姿のガガイモの種子

この種子は初夏にちゃんと発芽し、緑のカーテンのように育ちました。


似たような種子を飛ばす植物で青い花が美しいルリトウワタも魅力的。

瑠璃色の王冠 夏に輝くルリトウワタ ▶︎


ガガイモの花

ガガイモは小さいですが、肉厚でに覆われていてヒトデみたいな印象です。6月の上旬から日当たりの良い空き地で咲き始めているのを見かけました。

ガガイモの花
ガガイモの花と蕾 拡大
ガガイモの花 拡大

秋にはたくさんのを咲かせ、辺りに甘い芳香を漂わせます。

ピンク色のガガイモの花

ガガイモについてのすばらしい観察記録がありましたので、興味のある方はガガイモの両性花と雄花をご覧になってください。


天然乾燥したガガイモの実

11月下旬の晴れた日に種子を飛ばし始めたガガイモに出会いました。あちらこちらに飛び立った種子が引っ掛かっていたので今後も楽しみです。

弾け始めたガガイモの実
実が弾けて輝く綿毛が美しいガガイモ

1月上旬になって、ようやく種子を飛ばし始めたガガイモを見かけました。種子を飛ばす良い機会を長い間待っていたかのようです。

弾け始めたガガイモの実から飛び立とうとする種子

近くにはたくさんのガガイモがあり、ちょうど種髪が姿を現した美しいもありました。

ガガイモの実から飛び立とうとする種子

のような種髪が輝く様子はとてもきれいです。

ガガイモの実から飛び立とうとする種子 拡大
種子が飛び立とうとするガガイモの実 拡大

アメノカガミブネ( 天之羅摩船 )

種子を飛ばし切ってすっかり中身が空になったガガイモ莢実

空になったガガイモの莢実がぶらさがっているところ

これが古事記に登場する少名毘古那 (スクナビコナ) が海を渡ってきた時に乗っていたというアメノカガミ船天之羅摩船)のモデルとなったもののようです。

空になったガガイモの莢実

アメノカガミブネ天之羅摩船) のカガミガガイモのこと。ガガイモを割ると種髪の塊がのように光るので鏡芋と呼ばれたという説があります。


横にして見るとなんとなくのように見えなくもないです。

舟のようなガガイモの莢実

空になったガガイモの莢実の中央に残っていた種髪が収まっていた部分を取り除いてみました。

空になったガガイモの莢実の中央に残っていた部分

莢実の内側は滑らかで光沢もあり、軽くて綺麗です。さほど大きくなく8〜10cm位です。

試してみると、水にもちゃんと浮いて、以前よりに見えるようになりました。(荒波には弱そうですが

水に浮かべたガガイモの莢実の舟

少名毘古那神大国主神の国づくりを助けた多くの知恵知識を持つ神様です。ガガイモに乗れるほどの体の小さな神様は御伽草子で有名な一寸法師等のモデルとなったのだそうです。

タイムカプセル!? フウセントウワタ

フウセントウワタ(風船唐綿)の果実は熟すと弾け、中から絹質綿毛のついたが飛び出して、風に乗ってほわほわと旅立ちます。

ほわほわの綿毛のついた種子が飛び出したフウセントウワタの果実

ケサランパサランという持ち主に幸せを呼ぶとも言われた未確認生物ガガイモ種髪(しゅはつ)だった、という話題がありましたがフウセントウワタもまた種子によく似た絹毛を持つガガイモ属の植物です。

果実が開いたフウセントウワタ

持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ ▶


フウセントウワタ果実は膨らんだハリセンボンみたいな形をしていて別名フウセンダマノキ風船玉の木ともいうユニークな植物です。

1つの木に緑色から赤味を帯びたもの、褐色になったフウセントウワタの実がなっている様子
ハリセンボン
ハリセンボン

温暖な地域では冬でも種子を飛ばす様子を見ることができます。

冬にはじけたフウセントウワタの実

ガガイモ白い乳液はイボとりなどの薬用に用いられますが、フウセントウワタ乳液には毒性があるのでご注意ください。


花言葉楽しい生活隠された能力で、果実にもいっぱいの夢という別の花言葉があるのだそうです。

フウセントウワタの花
果実が開いたフウセントウワタ拡大
画像の出典:フウセントウワタ
(ガガイモ科|キョウチクトウ科)

フウセントウワタの詳しい成長過程に興味のある方はフウセントウワタ(ガガイモ科|キョウチクトウ科)をご覧になると学術的内容鮮明な画像で理解が深まります。


フウセントウワタドライフラワーの果実はタイムカプセルです。

軽いスナック菓子みたいで棘は痛くありません。

ドライフラワーになったフウセントウワタの果実

中にはシルクのように光り輝く長い毛が超高密度に収納されています。種子こそ離れてしまっていますが、絹毛は外の空気に触れるとフェザーのように広がり、舞い上がります。

ドライフラワーになったフウセントウワタの果実とその中身
ドライフラワーになったフウセントウワタの果実とその中身拡大

触り心地は毛足が長くて高級感漂うペルシャニャンちゃんそっくり!

白くてふかふかのかわいいペルシャネコ

こういった植物保存機能は素晴らしく、大して分厚い皮でもないのに時を経ても品質を損なわないド新品のフカフカ状態を保っているものを多く見かけます。開封する時は期待に満ちて心躍ります。


空色の素敵なを咲かせ、ビロードのような質感のルリトウワタガガイモフウセントウワタと似た雰囲気のをつけます。

参照:ルリトウワタの実 ▶

ふかふか綿毛 オニノゲシとタンポポ

綿毛になるの代表格はタンポポですが、タンポポとは異なるふかふかとした趣のある真っ白な綿毛に変身するオニノゲシ

オニノゲシの綿毛

鬼野芥子と名がつきますが、ケシの仲間でなく、タンポポと同じキク科の植物で強面のギザギザしたアザミのようなをつけます。芥子に似ているのがこの名前の由来だそうです。ノゲシも同様に素敵な綿毛をつけ、かわいいです。

タンポポに似たオニノゲシの黄色い花
オニノゲシの黄色い花

オニノゲシの黄色い花 拡大

オニノゲシタンポポなどと同じで小さな舌状花がたくさん集まって、それが一つのに見えます。果実が熟す頃、花冠を支えていた綿毛となってそれぞれが種子をつけて飛び立ちます。

オニノゲシの黄色い花の集合体 拡大
たくさんの小花の集まりのオニノゲシ

明治時代に渡来した欧州原産の帰化植物で、道端や荒れ地などに生え、もトゲトゲして痛いので邪魔者の雑草として扱われているようです。

そんなオニノゲシですが、綿毛の時はふかふかしていてうさぎのようでかわいらしく見えます。

同じ綿毛でもオニノゲシタンポポでは趣が異なり、面白いです。

オニノゲシの綿毛 拡大
オニノゲシの綿毛

感触を確かめようとして、手で少し触れたところ、ほわほわとした綿毛が一斉に舞い上がりました。冠毛にちゃんと種子をぶら下げています。

冠毛:花冠を支えいてた萼が果実が熟す頃に綿毛になったもの。

オニノゲシの綿毛 拡大
オニノゲシの種子をつけた冠毛 拡大

もちろん、綿毛のタンポポも繊細で素敵。ほわほわのイメージとは裏腹に、意外にも規則正しくきっちりと種子が収まっています。

タンポポの種子をつけた冠毛 拡大
タンポポの綿毛が飛び立つところ 拡大
タンポポの種子をつけた冠毛 拡大

ほんわかとして見えても、新天地を目指して果敢に旅立ち、荒野でも逞しく生き抜く勇者たちです。

風の舞姫 センニンソウ

センニンソウ (仙人草) はキンポウゲ科のツル植物で陽当たりの良い山野や道端などで見られます。

羽毛状の綿毛を広げ始めた風車のようなセンニンソウの痩果

の終わった後の白い羽飾りをつけた風車のようなが綺麗です。

羽毛状の綿毛を広げ始めた風車のようなセンニンソウの痩果
羽毛状の綿毛をつけたピンク色のセンニンソウの痩果 拡大

は黄緑色からピンク色、赤褐色へと変化し、細長い絹毛はほわほわの羽毛のようになります。

羽毛をつけて舞っているようなセンニンソウの痩果

センニンソウは赤褐色のに白くて優美な羽飾りをつけ、の如く樹上で乱舞した後、風にのって舞姫のように華麗に飛び立ちます。

羽毛をつけて優雅に舞っているようなセンニンソウの痩果

痩果の先端につく綿毛仙人に見たてたのが名前の由来だと囁かれているように浮世離れした風貌の踊り子いろいろなものに見えてきて楽しいです。

羽根飾りをつけて踊っているようなセンニンソウの痩果

8〜9月頃、白い芳香のある多数のが樹上に覆い被さるように咲き乱れる様子は滝のようで見事です。

滝のように白く咲き乱れるセンニンソウの花

この高みで霞のように見えるもまた仙人を彷彿させます。

白く咲き乱れるセンニンソウの花

十字型に開く白い花弁のようなものは萼片です。

センニンソウの花 拡大
センニンソウの花しべ部分 拡大
センニンソウの白い花

が終わると、風車のようなへと変化し、秋の気配が漂い始めます。

センニンソウの花から実になる過程

ウマクワズ馬食わず)という異名を持つセンニンソウは馬や牛が絶対に口にしない有毒植物だそうです。


センニンソウについては

大仁田山周辺 季節の植物"内にても紹介しています。

▶ センニンソウ


羽根の風車 ボタンヅル

ボタンヅルの白い花

同じセンニンソウ属ボタンヅルはよく似た植物です。センニンソウがなめらかで丸みを帯びていますがボタンヅル牡丹のようにのふちにギザギザがあります。

白い花を咲かせるボタンヅル
白いボタンヅルの花と蕾

センニンソウと同じく羽毛状花柱のあるをつけます。

若い実をつけ始めたボタンヅル
ボタンヅルの若い実 拡大
羽根のようなボタンヅルの冠毛

緑色から次第に色づきます。

綿毛をつけたボタンヅルの痩果

ボタンヅル綿毛センニンソウと比べると短めで募金活動で使われる羽根のようで、ほんわかとした風車みたいなとなります。

羽根をつけたようなボタンヅルの痩果
ふかふかの羽根をつけたようなボタンヅルの実
開き始めた綿毛をつけたボタンヅルの痩果
羽毛をつけたようなボタンヅルの痩果 拡大

ボタンヅルのふわっとしたたくさんのは冬の寒さの中、目立ちます。

沢山の羽毛をつけたような実をつけたボタンヅル
羽毛をつけたようなきれいな実をつけたボタンヅル 拡大

クレマチスはセンニンソウ属

因みにキンポウゲ科センニンソウ属のことをクレマチスClematis)といいます。なので、おなじみの園芸種のクレマチスも同じように豪華な羽毛つきの痩果をつけます。

綿毛になったクレマチス
photo by Hans

園芸種だけあってはきれいです。

クレマチスの花

センニンソウボタンヅルと比べて大きいなので、しべ部分の様子がよくわかります。

紫色のクレマチスの花 しべ部分 拡大

雌しべは、たくさんの雄しべに取り囲まれています。

クレマチスの花 しべ部分 拡大
雌蕊を雄蕊が取り囲むクレマチスの花 しべ部分 拡大
ピンク色のクレマチスの花 しべ部分 拡大

が終わった頃の様子。

花が終わった頃のクレマチス

が終わった後の渦巻き状の金髪のようなの姿も独特で面白いです。

花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス
花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス 拡大
花後の渦巻き状の実をつけるクレマチス
花後の渦巻き状の実をつけるクレマチス 拡大

6月中旬頃から目立った変化がありませんでしたが秋にようやくブローを始めた髪のようにふんわりとしてきました。

花が終わった後の渦巻き状の実をつけるクレマチス 拡大
渦巻き状の羽毛ようなの毛が広がるつくクレマチスの痩果

その後、のようにふっくらとしてかわいい姿となりました。

金髪のような綿毛の実になったクレマチス 拡大
羽毛状の毛がついたクレマチスの痩果

愛らしいうさぎの尻尾
ラグラスバニーテール

ラグラスバニーテール

うさぎの尻尾rabbit tail grass)の名を持つラグラス バニーテールはイネ科の一年草。9月中旬~10月下旬に種蒔きをすると、4~6月に花が楽しめます。

うさぎのしっぽ
photo by 風巻(現在 閉鎖)
ラグラス バニーテール
photo by pattyjansen
ドライフラワー状態となったラグラスバニーテール

エノコログサ猫じゃらし)のをフカフカでしなやかにさせたような優しい触感と淡い色合いが魅力的でドライフラワーにもできる、見ても触って良い嬉しい植物です。

うさぎの尻尾のようなラグラスバニーテール
かわいいうさぎの尻尾
かわいいうさぎの尻尾拡大写真
かわいいうさぎの尻尾

犬ころの尻尾 エノコログサ

秋に黄金色に輝くエノコログサ

フカフカ植物にはウサギヒツジネコなどの名前がつくものがいろいろあります。因みにエノコログサエノコロ犬の子という意味なのでイヌコロ草っていうことになるようです。子犬に似ることが名前の由来だとか。秋になってキツネ色になると確かにちょっと荒めの毛並がワンコの尻尾のようにも見えます。

柴犬の尻尾

かわいい子犬を描いた先駆者 円山応挙

子犬といえば、江戸時代中期~後期に活躍した近世の日本の画家の巨匠ともいえる絵師、円山応挙(まるやまおうきょ)子犬が好きだったようでかわいい子犬の名作を多数描いています。写生を得意とした応挙の描く子犬は抜群に可愛らしく、いきいきとしていて時代を越えて見る者を魅了してやみません。

応挙 狗子図絵葉書

かわいさの神髄を理解し、見事に描いた尊敬すべき先駆者ですね。鋭い観察眼と子犬への深〜い愛情・眼差しが際立ち、普遍的なかわいらしさが絵の中に凝縮されています。

応挙 狗子図
狗子図(くしず)
1778年 福井・敦賀市立博物館蔵

画像出典:敦賀市立博物館 絵はがき(狗子図)
※狗=犬


平成18((2006)年に切手趣味週間で発行された朝顔狗子図杉戸(あさがおくしず すぎど 部分)」(東京国立博物館所蔵)の切手も円山応挙の作品です。

応挙 切手
応挙 朝顔狗子図杉戸図部分
朝顔狗子図杉戸

杉の戸に描かれたオリジナル画像は上記画像をクリックすると見ることができます。


現在は東京国立博物館所蔵となっておりますが、もともとは日本最古の眼科専門の医療施設として知られる愛知県にある明眼院(みょうげんいん)応挙が眼病治療の御礼に描いたものであるといわれています。

その後、治療に訪れた患者さんが、こんなにかわいらしい子犬の絵を眺めることができたとすると、何とも心優しいお礼ですね。


興味のある方は
東京国立博物館1089ブログ応挙の子犬に胸キュン!に楽しく詳しく解説されていますのでご覧になってください。


かつては犬ころの尻尾に見立てて、エノコロと呼ばれ、お馴染みだった身近な植物エノコログサ

しかし、現在は猫じゃらしの通り名のせいかのイメージが強いです。

ネコジャラシ

おそらくエノコロという表現をしなくなったことと、外国のいろいろな種類のが巷にあふれ、雑多な尻尾のせいでの印象が薄れたのと、を飼う人口が増えたからではないかと、揺れるを見ながらつい考えてしまいました。


どこにでも生えている雑草ですが、時としてハッとする程輝いて見えることがあります。

雨上がりの水滴が美しく輝くエノコログサ
雨露を宿すエノコログサ
夕陽に美しく輝くエノコログサ
夏の夕陽に輝くエノコログサ

黄金色に輝くフカフカのエノコログサ
黄金色に輝くエノコログサ
黄金色に輝くエノコログサ

エノコログサを大きく黒紫色っぽくワイルドにした感じのチカラシバは剛毛でフカフカ感がありませんが、遠目で群生を見るとイイカジです。

チカラシバの群生のある秋の景色
光に透けるチカラシバ

尾の花の名を持つ ススキ

ススキの穂

ススキなどのに似ているなので尾花という別名があります。

ススキの花蕾拡大写真
ススキの花拡大写真
ススキの花開花後拡大写真

の出たては金色のシルクのようでが開くとフカフカしていて、秋風に揺れる姿も風情があって眺めるには良い尾花ですが、はガラス質を含み、鋭い突起が並んでいるので、不用意に触ると怪我をしますので、ご注意を。


ポニーの尻尾

能の舞台の名脇役 ススキ

夢幻能(むげんのう)の代表作とも言われる井筒というの作品の中で、亡き在原業平に扮した妻が男装の麗人となって最愛の夫の業平の面影を求め、自身を井戸の水に映す場面があります。

この時に井戸端で舞を舞いながら歌を詠むのですが井戸の脇に置かれたススキ幽玄の世界へと誘う絶妙な舞台効果を醸し出しています。

月夜に幻想的に輝くススキの穂

そして、このの核心部分「井筒にかけしまろがたけ、()いにけらしな」と詠んだ後に()いてしまった事に気づかされる超現実的な場面になり、世阿弥の哲学や巧みさにうならされてしまいます。

井筒においてススキは夢と現実、時空を越えた不思議な感覚を感じさせるアイテムとなっています。

興味のある方は薪能(たきぎのう)で鑑賞されると、より風情と趣が楽しめるのでおすすめです。

※井筒=井戸周りの枠のこと


うさぎの国のもちつき6p
デジタル絵本 うさぎの国のもちつき 6p より

平原のフカフカ パンパスグラス

ふかふかとした穂のパンパスグラス

ススキをさらにグレードアップしたようなパンパスグラスはフッサフサの尻尾のようでボリューム満点、ダイナミックで素敵です。

パンパスグラスのふかふかとした穂 拡大

秋の澄んだ青空に輝くふかふかのが目を惹きます。

初秋のパンパスグラスのある景色

ススキと同様、の出たては金色のシルクのようでが開くとフカフカするので長い期間楽しめます。

美しいパンパスグラスの穂
パンパスグラスの穂 拡大写真
パンパスグラスの穂
咲き始めた頃のパンパスグラスのある景色

和名に動物の名がないのが残念ですがシロガネヨシはというだけあって白銀のような金属光沢がゴージャスです。

咲き始めた頃に美しく輝くパンパスグラス
金色に輝くンパスグラス

ピンクがかった白銀色も素敵です。

ピンクゴールドに輝くパンパスグラス

原産地の南米大陸の草原(パンパス)のような広い平原で揺れる姿はひと際目をひき、ゆったりとした雄大な気分を味わわせてくれます。

パンパスグラスのある景色

いただいたを持ちながら歩くと、適度な重さと、わっさわっさと、揺れる振動が心地よい。自分に尻尾がついたような不思議な感覚でとても愉快になりました。

パンパスグラス
穂の出始めの美しいパンパスグラス

冬に白く輝くパンパスグラス

冬の暖かい陽だまりの中、しなやかに軽やかに羽毛のように揺れて輝く姿に心癒されます。

草原のフカフカ チガヤ

草原になびくチガヤの穂

初夏に姿を現す白い綿毛に包まれた動物の尻尾のようなチガヤ花穂

は繊細でふっくらとしていますが惜しい事に少々ボリュームに欠け、ススキの穂に似て中心部にややゴワつきがあります。しかし、初夏の爽やかな風で軽やかに揺れ動く白いの群れは見ていると趣があります。

初夏のチガヤ

見た目の割に触り心地の余韻が今ひとつのせいで動物の名前がもらえてないのでは、と勝手に推測中。(笑)

穎果の銀白色の毛が開いて風に飛び立ち始めたチガヤの穂

チガヤはとても身近に生育する雑草で屋根を葺いたり、着火時に利用したり、梱包材にするなど、さまざまに利用されてきました。

意外にもサトウキビと近縁種で、皮に包まれ、待機している頃の穂先は甘みがあって食べられるそうです。

雌花と雄花が姿を出し始めたのチガヤの穂

完全に開き切らない頃のも輝きがあって白絹色の穂が風になびく姿もキレイです。

白絹色の穂が風にそよぐチガヤ

草刈りの行き届いた地域では見事な草原を形成し、秋には紅葉します。

チガヤの紅葉

白い花穂茅花ツバナチバナ)と呼ばれ、和歌の世界ではしばしば登場します。また、百人一首

 浅茅生(あさぢふ)の
 小野の篠原しのぶれど
 あまりてなどか 人の恋しき

浅茅生は、まばらに生えているチガヤ)の生えている光景を詠んでいるそうです。


清少納言枕草子の「草は」の中で「茅花もおかし」と綴っています。

をかし
平安時代の美的理念の一つで
趣がある、風情がある、
おもしろい、興味がある、美しい、愛らしい、かわいい、素晴らしい

清少納言も若々しい緑の中、白絹色の穂が風にそよぐ姿に目を細めていたのでしょうか。思いを巡らすと、いとをかしです。

チガヤの白い穂がなびく草原
穎果の銀白色の毛が開いて風に飛び立ち始めたふかふかとしたチガヤの穂
銀白色の毛が開いて風に飛び立ち始めたチガヤの穎果
開きたてのチガヤの穂 拡大

猫や仔犬の尻尾 ネコヤナギ

フカフカに輝くきれいなネコヤナギ

冬芽赤い帽子を脱いで、銀白色フカフカ姿を覗かせる開花前のネコヤナギ花穂。愛らしいどんぐり形にはじけたフカフカ絹毛が美しく輝き、春の訪れを告げます。

冬芽の赤い帽子を脱いでフカフカに輝くきれいな姿を現すネコヤナギ

カワヤナギエノコロヤナギ(狗尾柳)の別名を持つ通り、水はけと日当たりの良い川辺などに自生します。

川辺に群生するネコヤナギ

大仁田山周辺 季節の植物 ネコヤナギ ▶


また、エノコロ犬の子という意味です。コロコロとしていてフカフカとしたぬくもりのある毛並仔犬に見立てたられたのも当然と思えるご機嫌な触り心地です。

動物のようなネコヤナギの蕾拡大写真
ネコの尻尾

ネコヤナギの膨らんだ花穂リス尻尾にも似ています。

フカフカとしたエゾリスのしっぽ
写真:峠を越えて 無料壁紙 より(現在は閉鎖)

ふっくらとした皇帝ペンギンヒナみたいにも見えます。かわいい

ふかふかした皇帝ペンギンのヒナ
写真の出典:TUB GIT ペンギン無料壁紙(現在 閉鎖)

産毛の生えるかわいいネコヤナギの葉痕とふかふかの冬芽と枝についたネコヤナギの花が帽子を脱ぐところ

初夏になると、ネコヤナギ柳絮と呼ばれるふかふかの綿菓子のような姿となって種子を飛ばします。

ネコヤナギの柳絮
綿毛が裂開して出てきたネコヤナギの実
柳絮となったネコヤナギの種子

ネコヤナギの魅力についてはコチラで詳しく紹介しています。

参照:▶ ネコヤナギ(猫柳)


ネコヤナギの迷い道

ふかふかの花穂ネコヤナギの他のヤナギでも見られます。

ネコイメージ

ヤマネコヤナギ山猫柳)と呼ばれるバッコヤナギ

バッコヤナギの雄花序
バッコヤナギ

ネコヤナギバッコヤナギの雑種と推定されているフリソデヤナギ
(別名 アカメヤナギ

キレイなフリソデヤナギ
開花し始めたキレイなフリソデヤナギ
フリソデヤナギ(振袖柳)

ピンクネコヤナギの花

ネコヤナギの園芸種といわれているピンク色がかわいらしくて魅力的なピンクネコヤナギ

開花前のネコヤナギの花
ピンクネコヤナギ

その他、カワヤナギタチヤナギコリヤナギイヌコリヤナギや交雑種。園芸種もあるのでややこしく、気にし出すと、まるでネコの迷い道に入りこんでしまいます。(笑)

でも、雑種のネコもかわいいようにフカフカでかわいいものは、同定にイライラすることなく純粋にかわいらしさを楽しんでみたいですね。


ネコヤナギの優れた防寒機能

早春にを咲かせるネコヤナギ花芽構造防寒対策バッチリです。

雨や雪、風除けのアウターシェルをまとい、その中に優れた断熱効果を持つフカフカインナーダウンを着ているような構造だと思われます。

しかも、このインナーダウンは水に浮かべると浮くので防水機能もありそうです。


かわいい2頭のシロクマの赤ちゃん
photo by U.S. Fish and Wildlife Service(現在 閉鎖)

シロクマが実は透明で中空構造によって、断熱効果が高まると考えられているのと同様に、ネコヤナギ空洞なのでは? 光が乱反射して白い色に見えているのでは?

ひょっとしたら、と考え、調べてみたら果たしてその通り!

しっかり顕微鏡写真まで撮られている方のブログに出会えました。

興味のある方はコチラのすばらしいタイトルページへ!

MASA ラボ ---鸚鵡(オウム)の会議は白昼夢

ネコヤナギとシロクマ
マカロニがつなぐ温かい関係 (6)


この癒しのかわいいフカフカ植物のページで紹介している越冬のためのフカフカ植物はおそらく、同じような構造になっているのではないかと推察しました。

そこで、とりあえずコットンボール繊維ネコヤネギふかふか毛ホオノキ天使羽根シロダモうさぎムクロジ産毛顕微鏡で覗いて見ることにしました。

顕微鏡観察に関しては素人ながらも中空のように見えます。光を反射し虹色に煌めき、とても美しいです。他の植物の毛も機会があれば観察してみたいです。


動物植物かわいいだけでなく、本当に環境への優れた適応能力を身につけているんですね。

ふかふかのくす玉 ミツマタ

ミツマタジンチョウゲ科の植物で、ジンチョウゲふかふかにしたくす玉のような愛らしいを咲かせます。

ふかふかとしたくす玉のようなミツマタの花

枝分れの状態が三つ又になっているのが名前の由来です。初秋から樹木の先にをつけ、フカフカした銀色の防寒具を身にまとって厳しい冬を耐え忍びます。

冬の寒さを凌ぐミツマタの花の蕾
冬の寒さを凌いで春を迎えたミツマタの花の蕾
蜂の巣や猫の手のようなミツマタの蕾

3月から4月にかけて、枝先にをたくさん咲かせます。

たくさんのミツマタの花が咲き始めた頃

開花と共に黄色くなってきます。

たくさんのミツマタの黄色い花が咲き始めた頃 下から見たところ

黄色花弁のように見えるのはふかふかとした絹毛で覆われていてカワイイです。

咲き始めの黄色いふかふかとしたくす玉のようなミツマタの花と蕾
咲き始めのふかふかとしたくすミツマタの花

なめらかでソフトタッチな質感はの腕のようで魅力的。ヒマラヤ地方が原産地とされるだけあって防寒乾燥対策はバッチリのようです。

下から見た咲き始めのふかふかとしたくすミツマタの花

やさしい黄色は美味しそうな卵焼き色で気分がほっこり。

ミツマタの花 花粉部分拡大

の咲き始めのは鮮やかな黄色ですが、くす玉のように展開する頃には花期を終えて白色に変化したものが増えてきます。

もふもふのミツマタの花
モフモフしたミツマタの花
黄色から白入りに変化するミツマタの花 花粉部分拡大
猫の手のようなミツマタの花

アカバナミツマタもおめでたい感じがして素敵です。

赤いミツマタの花

花期を終え、白いふかふかのくす玉になった頃もかわいらしいです。

白くてふかふかのくす玉のようなミツマタの花がたくさんなっているところ
白くてふかふかのくす玉のようなミツマタの花
新緑が出始めて白くてふかふかのミツマタの花 拡大

6月上旬にが姿を現しました。

ミツマタの実

萼筒に包まれたは徐々にふかふかの産着を脱ぎ捨てているようです。

ミツマタの実

秋にはが混在しています。

秋に姿を現したミツマタの花芽

秋が深まる頃のは既にふかふかかわいらしいです。防虫効果もあるのかもしれません。

葉と花芽をつけている秋のミツマタ
葉と花芽をつけている秋のミツマタ 花芽拡大
葉と花芽をつけている秋のミツマタ

初冬の頃にミツマタ黄葉し、やがて落葉してが目立つようになります。

花芽をつけたミツマタの黄葉
花芽をつけたミツマタの黄葉 拡大
ミツマタの黄葉

ミツマタ樹皮の繊維は丈夫で柔軟で細くて光沢があり、印刷にも適しているので日本紙幣の原料に用いられ、世界一の品質を誇っています。

確かに日頃使っているお札は丈夫で触り心地の良い格調高い紙ですね。

ぷう徳太子の壱萬円札
デジタル絵本 壱萬円札の由来 より

参考までにジンチョウゲは常緑樹で萼筒がありません。素晴らしい芳香のある魅惑的なです。

ジンチョウゲの花
ジンチョウゲの花 拡大
白いジンチョウゲの花
白いジンチョウゲの花 拡大

ふかふかの紫水晶 アメジストセージ

咲き誇るアメジストセージの花

アメジストセージは宝石の紫水晶アメジスト)のような美しい色合いをしていてベルベットのようなを持つで、ベルベットセージとも呼ばれるシソ科の多年生植物です。

下から見上げたアメジストセージの花

澄んだ青い空のもと、秋風に大きな穂状のが揺れる姿が綺麗です。

紫水晶のように美しい色合いのアメジストセージの花

花冠ビロードのように柔らかで上品な手触りが魅力的。

ふかふかの紫色のロシア美人が被っている豪華な毛皮帽子みたいでオシャレです。

ふかふかしているアメジストセージの花

温かそうな雰囲気ですが、寒さにはそれほど強くありません。

原産地はメキシコ・中央アメリカ辺りでメキシカンブッシュセージという別名でも知られています。

日当たりと水はけの良い土壌環境を好む暑さ強い植物で多湿を嫌います。生育環境が合えば、大株に成長して藪のように茂ります。

アメジストセージの葉
アメジストセージの葉

学名:サルビア・レウカンサ
  (Salvia leucantha)

レウカンサ とは 白い花 を意味するそうです

白いを咲かせることに由来する名を持っていますが、紫、ピンクなどのもあります。

かわいらしいピンク色のサルビア・レウカンサはこちら。

参照:ピンクの妖精 フェアリーピンク ▶


アメジストの結晶 原石
紫水晶(アメジスト)の原石

ピンクの妖精 フェアリーピンク

可憐に咲くフェアリーピンクの花

ピンクアメジストセージとも呼ばれるフェアリーピンクはピンク色のを咲かせるサルビア・レウカンサ

白とピンクのパステルトーンのが醸し出す優しい雰囲気は妖精の名前がついたのも頷けるかわいらしさ。高貴な紫水晶色のアメジストセージとは異なった魅力があります。

参照:ふかふかの紫水晶 アメジストセージ ▶

変異種 商標名:
サルビア・レウカンサ フェアピンク
(Salvia leucantha FerPink

日本での流通名:
フェアリーピンクフェアピンク

かわいらしいフェアリーピンクの花

ふっかふかの白いで覆われた淡いミントグリーンのからピンク色のを出す優しい姿がカワイイです。

フェアリーピンク花拡大

通常、秋にを咲かせますが、室内で越冬させたところ、6月中旬から可愛らしいを咲かせ始めました。

パステルトーンのかわいらしいサルビア・レウカンサの花

暑い時期にはは一旦休止して株が大きく育ち、初秋の頃にはたくさんの花穂からが咲き始めて長い期間愛らしい姿を楽しませてくれます。

咲き始めのかわいらしいフェアリーピンクの花

基本的には1日の中で明るい時間がある程度短くならないとが咲かない短日植物なので、街灯や明かりが漏れる部屋の近くで栽培するとが咲きにくくなります。

フェアリーピンク花穂

が散っても残ると似ていて、切り花やドライフラワーとして使うのも良さそうです。

フェアリーピンク花穂部分 拡大

花柄摘みでさえも、フカフカとした素敵な触り心地に癒やされます。

冬芽の中に天使の羽根!? ホオノキ

ホオノキの光り輝くパステルトーンのフカフカ新葉がとても魅力的。

ホオノキの芽吹き

偶然、知人がホオノキを伐採するということで、冬芽をいただける機会に恵まれました。

早速、キャップ状になっている冬芽芽鱗を外すと、なんと!

天使の羽根のようなホオノキの葉の冬芽
芽鱗を外す前(左)・外した後(右)

大きくて白く銀色に輝くフカフカの天使の羽根のような姿の幼葉が姿を現したのです。

冬芽の中にあった天使の羽のような幼葉

しかもこの冬芽タイムカプセルのように3年以上経っても天使の羽根を隠し持ち続けていたのです。

乾燥させたホオノキの冬芽のキャップの中にかぐや姫のように光り輝いて収まっている幼葉 拡大

この時の驚きと感動は玉手箱を開けた浦島太郎のよう。中身は光り輝くかぐや姫 !? (笑)

この嬉しい発見と、美しい芽吹きホオノキの魅力についてはコチラで詳しく紹介しています。

参照:▶ 天使の羽根を隠し持つホオノキ

うさぎの耳 シロダモ

きれいな光沢のシロダモの若葉

シロダモ(クスノキ科シロダモ属)は山野に生える常緑高木でこの若葉ウサギノミミスズメノコソデスズメノキモノというかわいらしい愛称がついています。


全体が絹目光沢の柔らかいうぶ毛に覆われ、その名の通りうさぎの耳のようなフカフカした極上の触感

反射によって金色や銀色や黄赤褐色に見える質感は、ビロードのようでとても美しいです。

うさぎの耳と似たシロダモの若葉
しっとり やわらか
触らずにはいられない ウサギノミミ
うさぎの耳拡大写真
うさぎの耳写真

シロダモ若葉表裏全面をびっしりと覆っているうぶ毛トライコームといって紫外線を避け、乾燥を防ぐ役割をしているそうです。

また、若葉が垂れ下がっているのは直射日光によるの温度上昇や乾燥から守るためなんだとか。

フカフカしてきれいでかわいいシロダモの若葉の裏側
裏側も表も銀色のうぶ毛で覆われている

うさぎの耳は期間限定

しなやかで実に優雅なこのフカフカ芽吹きの期間限定での成長と共に落ちてしまいます。

シロダモの芽吹き
暗い林の中でも目立つシロダモの若葉
うさぎの耳のようにフカフカとしたシロダモの若葉

慎重葉なのか芽吹きは他の新緑に比べてやや遅く、藤の花咲く頃が出会える目安かと思います。

ベージュ系、銀色系、緑系、金色系といろいろなうさぎの耳があって、楽しいです。


うさぎの耳になるまでの展開過程

ウサギの耳になるシロダモの若葉の展開過程
芽鱗に包まれているシロダモの若葉(ウサギの耳)
ウサギの耳になるシロダモの若葉
少し開き始めたるウサギの耳(シロダモの若葉)
開き始めるウサギの耳(シロダモの若葉)
開き始めるウサギの耳拡大写真(シロダモの若葉)
ウサギの耳になるシロダモの若葉

冬芽の中もフカフカ・ツヤツヤ

シロダモの冬芽

遠目には煤けた汚れのようにも見えますが、冬芽も若い枝もうっすらと褐色の絹毛で覆われていて、光りの角度によっては高級感漂う金属光沢が見られるものもあります。


少し早めにの入っているを剥いてみると、既にフカフカうさぎの手のような、かわいらしい芽が待機していました。手触りは高級なとして知られるセーブルのようでこれまた魅力的でうっとり!ツヤツヤとした銀色光沢があります。

フカフカしてきれいでかわいいシロダモの新芽の内部拡大図
シロダモの葉と芽の内部拡大写真
シロダモの冬芽の中
シロダモの冬芽の中

この時採取したドライフラワー状態となっていて銀色から銅色へと変化し、素晴らしい質感と絹目光沢を残したまま、現在も充分楽しませてくれています。

乾燥させたシロダモの冬芽

かわいらしいうさぎ
写真の出典:「いつかうさぎと
画像のトリミング・改変をさせていただいております。

シロダモはクスノキ科特有の芳香があります。の裏が白いのが特徴で名前の由来にもなっています。

シロダモの葉の裏側
白いシロダモの葉の裏側

シロダモ雌雄異株で10月下旬から11月上旬頃にを咲かせます。

雌木には1年かけて育った1.2〜1.5cmの赤い実がつき、同時期に見ることができます。

赤い実と花を咲かせるシロダモの雌木
シロダモの雌花

クスノキ科特有の芳香があり、ろうそくの原料となるそうです。

シロダモの実

2月、雌木には冬芽と一緒に小さながついています。

シロダモ雌株の冬芽と一緒についている小さな実
シロダモ雌株の冬芽と一緒についている小さな実 拡大

雄木にはくす玉のような雄花がたくさんまとまって咲きます。

シロダモの雄花
シロダモの雄花
くす玉のようなシロダモの雄花 拡大

銀色の萌え コナラ

銀色に輝くコナラの若葉画像

コナラ芽吹きは毛皮のような銀色のフカフカしたうぶ毛に覆われ秀逸です!品の良い高貴に満ちた輝きが魅惑的で、触らずにはいられない超フカフカ仕様。規則正しく折りたたまれたが開く姿も魅力的。

赤味を帯びた金属光沢のある産毛を纏ったコナラの若葉

寒さが苦手なのか毛皮をまとって他の新緑より一歩遅れて芽吹きます。

金属光沢のある絹毛を纏ったコナラの若葉 拡大

新緑シーズンのコナラ林は銀色から淡い黄緑色に萌え、淡く優しい彩りを見せてくれます。

銀色に光るコナラの新緑
銀色に光る美しいコナラの新緑
ふかふかとして銀色に光るコナラの新緑
一面を覆い尽くす銀色に光るコナラの新緑
銀色に輝くコナラの林
春霞のように淡く輝くコナラの山
淡い黄緑色のコナラの新緑

コナラは雑木林の代表的な樹種のひとつでドングリのなる樹です。

コナラのドングリ

優雅に薫る ダンコウバイ

ダンコウバイの花と芽吹き

春を告げる芳しい黄色い鬱金花うこんばな)の名で知られているダンコウバイ壇香梅)ですが、が咲き終わる頃、銀色絹毛に覆われた芽吹き始めます。

鬱金花の花と芽吹き
鬱金花といわれるダンコウバイの花
ダンコウバイの花の終わり頃に見られる芽吹き

同じクスノキ科のアブラチャンや、クロモジも似たを咲かせます。

ダンコウバイの花 拡大

▶ 参照:️アブラチャン

▶ 参照:️クロモジ


芽吹きの頃のダンコウバイの花

長い銀色絹毛は淡い緑のの裏側全面をフカフカに覆って、うさぎのような滑らかで優しい手触り

ダンコウバイの芽吹き

パステルカラーのグリーンとピンクのコントラストに銀色絹毛が優しい色合いでとてもキレイです。

ダンコウバイ花と美しい芽吹き 拡大


このフカフカうぶ毛アザラシ赤ちゃんのように成長と共に無くなります。芽吹き早春のため、このは密生したうぶ毛は表面のまわりに空気の層を保つことで低温や乾燥、雨などの影響をやわらげる防護服の役割をしていると思われます。

ダンコウバイの芽吹き 拡大

ふかふかの毛を纏ったダンコウバイの芽吹き 拡大
ふかふかとしたダンコウバイの芽吹き

展開したての若葉も春色でやさしいパステルカラー。

芽吹いたばかりのダンコウバイ

新芽と同様ピンクゴールドに輝く花被片もフカフカでとてもキレイ。

の柄もフカフカでキュートです。

ふかふかとした花被片がやさしいダンコウバイの花

しかも、この樹は壇香梅と呼ばれ、白檀ビャクダン)ように香るという魅力的な植物で、枝を折ると何ともステキな香りがします。

フカフカしてキレイな受粉後のダンコウバイの雌花と花被片
受粉後のダンコウバイの雌花と花被片
ダンコウバイのきれいな新芽

この時採取したドライフラワー状態となっていての裏側にあったは銀色から銅色へと変化し、優雅で美しい絹目光沢と、スルリとしたしなやかな触感を残しています。

乾燥してもフカフカしているダンコウバイの葉
乾燥してもフカフカのダンコウバイの葉

開花と同時期にふかふかとした葉が展開するダンコウバイ

ダンコウバイはクスノキ科クロモジ属の落葉低木で春の新緑、秋の黄葉も軽やかで綺麗です。

ダンコウバイの花が終わった後の新緑
ふかふかとしたダンコウバイの新緑
葉の裏面がふかふかとしているダンコウバイ新葉
展開したダンコウバイの新緑
きれいなダンコウバイの新緑
きれいなダンコウバイの新緑
ダンコウバイの黄葉
美しいダンコウバイの黄葉
冬芽をつけたダンコウバイの黄葉
ダンコウバイの黄葉
かわいいダンコウバイの黄葉

葉守の神宿る カシワ

柏餅で知られるカシワ芽吹きの頃のは厚めでフカフカしていて色も淡い赤みを帯びて綺麗です。

ふかふかとしたカシワの新芽
ふかふかとしたカシワの新芽 拡大
カシワの芽吹き
カシワの芽吹き

カシワは古くから樹木を守護するという葉守りの神が宿る木といわれてきたそうです。

真冬に枯葉を枝に残す柏

カシワはブナ科の落葉高木ですが、翌春に新葉が出る頃まで古い枯れ色の枝に残したまま越冬します。

真冬に枝に残る柏の葉

真冬の強い北風にさらされても簡単にはを落としません。

北風に揺れる冬柏の葉

それ故、次の代へと () を譲るという縁起を担いで、柏餅を用いたようです。

柏餅や粽 端午の節句イメージ

かつて、食べ物を蒸す(炊く)際に用いられた様々な種類の大きな炊葉かしきは)と呼んだことからかしわとなったと言われています。

カシワの葉

カシワは食器代わりにも使われていたのだとか。


カシワ新緑紅葉も見栄えが良くてきれいです。

紅葉し始めたカシワの紅葉
黄色からオレンジ色となったカシワの紅葉 拡大

条件が揃えば、赤く色づいた美しい紅葉も見られます。

美しいカシワの紅葉
赤く美しく色づいたカシワの紅葉 拡大

カシワクヌギと似た雰囲気のドングリです。

葉の間から姿を見せるカシワの実

9月下旬に見かけた時はまだ緑色。

枝先の先端に実をつけたカシワの木

新枝の先端付近にチョコンとついています。

実がついたカシワの木

の直径は1.5〜2cmくらい。

横から見たカシワの実

ずんぐりとした丸いで愛らしい。

横から見たカシワの実 拡大

カシワの実は正面から見ると太陽のオブジェみたい。

正面から見たカシワの実 拡大

どんぐりの帽子のような殻斗の鱗片がライオンのたてがみのようにも見えてユニークです。

カシワの実 拡大

条件が良ければ、複数のどんぐりが仲良く並んで実ります。

同属のコナラミズナラとは交雑種もできやすいのだそうです。


カシワは5~6月にの展開と同時に開花します。

花期を終えた頃のカシワの新緑

カシワは雌雄同株で、雄花序は新枝の下部から垂れ下がります。

カシワの新緑と雄花 開花後

これは開花を終えた頃の雄花序。

カシワの雄花 開花後

同時期に新枝の葉腋から出ているのが雌花序。

カシワの雌花 開花後

花軸は枝先に複数本立ち、それぞれ複数個の雌花をつけますが、結実はそれほど多くはないようです。

カシワの雌花 開花後

赤いフカフカのスクラッチカード
アカメガシワ

枝先に花が咲いているように目立つアカメガシワの赤い若葉

新芽若葉フカフカで覆われているアカメガシワ赤芽槲)。

赤い星状毛に覆われるアカメガシワの若葉

フェルトのような赤い毛をこするとまるでスクラッチカードのように緑色の若葉が出てきてユニークです。

アカメガシワの葉の表面を覆う赤い星状毛をめくると、スクラッチカードのように緑色の若葉が出てくる

パイオニア植物であるアカメガシワにとって、やや厚めの赤い星状毛は強烈な紫外線や虫避け、防寒や乾燥防止等、過酷な環境から新芽を護る必須アイテムなんでしょうね。

アカメガシワの赤い美しい若葉と新緑

が大きくなるにつれ、赤い星状毛の密度は希薄になり、次第に落ちて緑色の若葉が現れます。

その後、緑色となったは大きいものでは20cm近くにもなります。

アカメガシワの赤い美しい若葉と新緑

アカメガシワの冬芽と葉痕

アカメガシワ冬芽葉痕人形焼みたいでほっこり気分にさせてくるフカフカ仕様。

アカメガシワの冬芽と葉痕

特に頂芽は大きめで、アザラシの尾ビレや縄文土器みたいだったりと、変化に富んだ形がユニークです。

ふかふかとしたアカメガシワの冬芽・葉痕

アカメガシワについてはコチラにてより詳しく記載しています。

▶ アカメガシワ

ビロードの新葉 クサギ

クサギ新葉は白い産毛に覆われて触り心地はビロードのようで素敵。

ビロードのような白い産毛に覆われたクサギの新葉

臭木という名前の通り独特の香りがありますが、若葉は食用にもなり、安心して触ることができます。

ビロードのような白い産毛に覆われたクサギの新葉 拡大

軽く触る程度では臭いはさほど気になりません。

クサギの新葉

が大きくなるにつれ、産毛の密度は低くなります。

白い産毛に覆われた美しいクサギの新緑

花芽もまたビロード状の白い産毛に覆われています。

白い産毛に覆われたクサギの花芽

クサギの冬芽と葉痕

にっこり顔の上の暗紫色だった冬芽は環境によっては赤い軟毛に覆われた芽吹き姿へと大変身します。

異星人みたいな雰囲気の赤いクサギの冬芽

クサギは秋に美しいをつけ、西洋では観賞用にも栽培されているそうです。

美しいクサギの実
赤い星に青い実のなるような美しいクサギの

クサギについて詳しくはコチラへ

参照:奥武蔵 季節の植物 クサギ ▶

ふかふか若葉 タマアジサイ

タマアジサイ芽吹きの頃のは両面が産毛で覆われ、ふかふかです。

白い産毛に覆われたタマアジサイの芽吹き

の全体が白っぽく見え、赤い葉柄とのコントラストも綺麗です。

白い産毛に覆われているタマアジサイの新葉 拡大

触り心地もソフトで良いです。

白い産毛に覆われたタマアジサイの新葉

このソフトタッチは若葉の頃限定。は成長と共にザラザラのゴワゴワになってしまいます。

白い産毛に覆われたタマアジサイの新葉 拡大

の裏側の様子。

白い産毛に覆われているタマアジサイの若葉 裏側
白い産毛に覆われているタマアジサイの若葉 裏側拡大

タマアジサイのような丸いが特徴的なアジサイ

玉のようなタマアジサイの蕾

装飾花と両性花からなるアジサイで夏から初秋にかけて開花します。

蕾が弾け始めたタマアジサイの花

卵の殻を破るように開花する様子は夏の風物詩、花火のようです。

山沿いや沢沿いなどで見られます。

タマアジサイについて詳しくはコチラへ

参照:奥武蔵 季節の植物 タマアジサイ ▶

仔羊の耳 ラムズイヤー

ラムズイヤーは文字通り、仔羊の耳のような形と手触りの植物。

ピンク色の花を咲かせるラムズイヤー

以外のも全体が白くて密度の高い軟らかなで覆われていて、ふっくらボリュームがあります。見て触って癒されるシソ科イヌゴマ属の植物です。

蕾もふかふかのラムズイヤー
ラムズイヤーのふかふかとした蕾
ラムズイヤーの花
ラムズイヤーの花 拡大
ラムズイヤーの花 拡大

ラムズイヤーはトルコ、アジア南部からイランにかけ分布する半耐寒性多年草。フカフカ動物に似て寒さには比較的強いのですが、高温多湿は苦手です。

花を咲かせるラムズイヤー

花穂に含まれる水分が少ないので触るとやや乾いた感じがします。

シルバーリーフがきれいなラムズイヤー

乾燥しても色や質感があまり変化しないのでドライフラワーリースにするとオシャレなシルバーリーフが楽しめます。

草を食べる仔羊画像

ラムズイヤーに似た植物
リクニス・コロナリア

ラムズイヤー似たシルバーリーフリクニス・コロナリアは5月~6月頃に、高い草丈に鮮やかな紅紫色や白いをつけます。

鮮やかな紅紫色の花を咲かせるリクニス・コロナリア

全体が白いで覆われ、ビロードのような質感のためフランネルソウとも呼ばれています。の手触りは良いのですが、ラムズイヤーと比べるとボリュームに欠けます。

また、酔仙翁 (スイセンノウ)という名前でも知られています。

リクニス・コロナリアの美しいシルバーリーフ

日当たりの良い乾燥地を好み、丈夫でこぼれ種子でもよく育ちますが、ラムズイヤー同様、梅雨の長雨や夏の高温多湿が苦手です。

ラムズイヤーに似た植物
ビロードモウズイカ

ビロードモウズイカラムズイヤーのようなフカフカシルバーリーフをつける2年生の植物です。大型で高さは1〜2mにもなり、基部のは50㎝になるものもあります。

ビロードモウズイカの葉

ビロードの名を持つだけあって等、全体的に白色の軟毛に覆われています。

ビロードモウズイカのシルバーリーフ
ビロードモウズイカ

は上部になるにつれ、小さめになります。

大型の植物ビロードモウズイカ

5月~8月頃、黄色のを直立した茎頂にたくさんつけます。

ビロードモウズイカの花

の浸出液は金髪の部分染めになるのだとか。

ビロードモウズイカの花

モウズイカ毛蕊花)という名前は雄しべに長い毛が生えていることに由来しています。

ビロードモウズイカの花の蕊部分

が終わると、種子の多い蒴果をつけます。


に鎮静・抗炎症・去痰などの薬効があるそうですが、柔毛は炎症を起こすことがあるので濾してから飲むのだそうです。

また、を脂肪や獣脂に浸すことで長持ちする松明を作るなど、様々な用途があったようです。

ぬいぐるみのようなアップルミント

まるで羊毛のようなフカフカの白いを纏うアップルミントぬいぐるみのような手触り。

別名ウーリーミントWoolly Mintと呼ばれているのも納得のかわいらしさ。その上ミントとほのかに香るりんごの甘い香りにも癒されます。

アップルミント
白い産毛が特徴のアップルミント

アップルミントはこの白いうぶ毛のおかげか耐寒性があり、病害虫乾燥にも強い丈夫なハーブです。

勢いのある成長期に切った枝を水につけておくだけで発根するので、簡単に増やすことができます。

縁起の良い空色の花 ルリトウワタ

初夏から秋にかけて爽やかな空色を多数咲かせるルリトウワタは全体的に柔らかい白い毛に覆われていて、ビロードのような柔らかな手触りで、ブルースターという名前でも知られています。

柔らかい毛で覆われ、色々な色に変化するルリトウワタの花

欧米では、ルリトウワタブルーラッキーカラーだとされ、男子誕生を祝うのに贈られる縁起の良い花だそうです。

縁起の良い空色のルリトウワタの花

キョウチクトウ科の半耐寒性半つる性の多年草で、原産が熱帯域だということで、夏の暑さの中でも元気にきれいな花を咲かせます。

花弁の裏が白く淡い水色で縁取られた咲き始めのルリトウワタの花

ルリトウワタの裏側も白い産毛に覆われてチャーミングです。

青いうさぎの耳のようなルリトウワタの花

よく見るとウサギみたいです。

青いうさぎの耳のようなルリトウワタの花

エレガントな王冠のような形をしているものは副花冠瑠璃色から空色への変化して繊細さを増してゆき、アールヌーボーのガラス細工みたいに綺麗で、ルリトウワタをより魅力的なにしています。

蜜の光る美しいルリトウワタの花

そして冠毛をつけた種子も魅力的。

持ち主に幸せを呼ぶ!? ガガイモ と似たをつけ、種子を飛ばします。

軽やかに舞い始めたルリトウワタ種子

ルリトウワタについて興味のある方はこちらで詳しくその魅力を紹介しています。

参照:ルリトウワタ ▶

毛皮のコート マグノリア

コブシの冬芽
ハクモクレンの冬芽

春の訪れを告げるモクレンコブシなどのマグノリアの花たちの春待芽冬芽花芽葉芽)は暖かそうなフカフカコートを身にまとった冬芽の代表格。つぼみがふくらむごとに厚く重ね着していた毛皮のコートを脱いでいきます。

ハクモクレンの蕾と花
かわいらしい早春のハクモクレン

ひょっこりと顔を出したつぼみや、鳥を思わせる優しい形、しっとりとしたで質感がとても魅力的。

は爽やかな良い香りで、剪定する時にも心地が良いです。

春を告げるモクレンの花
毛皮のコートを脱いで春を満喫

開花期が終わると、葉芽托葉芽鱗が外れ、ふかふかとした新葉が現れて展開が始まります。

ハクモクレンの新葉の展開

これはハクモクレン

この時期は足早に過ぎてしまうので見逃しがちですが、魅力的です。

ふかふかとしたハクモクレンの葉芽の芽吹き

ホオノキと同様にモクレン科托葉新葉とセットでついていて、新芽を保護する役目があります。

ハクモクレンの葉芽の芽吹き

托葉は展葉と同時に脱落します。

ふかふかとしたハクモクレンの若葉

▶ 参照:天使の羽根を隠し持つホオノキ

常緑のマグノリア
泰山木(タイサンボク)

初夏にを咲かせるタイサンボクの下には素敵な花芽毛皮のコートが落ちています。手にとってみると、シロクマのような白金色に輝く芽鱗の感触が小動物みたいでカワイイ

タイサンボクの芽鱗

大輪のを包んでいるだけあって、大きくてしっかりしているところも魅力的。

美しいタイサンボクの芽鱗 拡大
美しい毛皮のタイサンボクの芽鱗

暑くなり始める頃に芽鱗を脱ぎ捨てるので、早春を待つマグノリアとは異なって夏待芽といった風情です。

開きかけのタイサンボクの花
開きかけのタイサンボクの花
雌性期のタイサンボクの花
雌性期のタイサンボクの花のしべ部分
雌性期の柱頭の開くタイサンボクの花のしべ部分

から開いて間もない頃の花びらは大きくて純白で清楚な雰囲気です。

タイサンボクの花
雄性期の雄しべの見えるタイサンボクの花
雄性期タイサンボクの花のしべ部分
タイサンボクの花

タイサンボク常緑モクレン属の樹木で、濃緑色の光沢のある葉のように肉厚です。対して、は褐色のフカフカの短毛で覆われていてスウェードのよう。色や質感、その対比が面白いです。

には素敵な芳香があり、低く剪定された公園などで楽しめます。

花を咲かせるタイサンボク
花を咲かせるタイサンボク

が終わり、の赤ちゃんが姿を現しました。よく見るとこれからになる部分や花柄までもがフカフカの短毛で覆われていています。

実をつけ始めたタイサンボク
実をつけ始めたタイサンボク
フカフカしたタイサンボクの若い実
タイサンボクはあちらこちらフカフカ

8月の下旬、ひょっこり顔を覗かせていたタイサンボク毛糸のようなフカフカの短毛で覆われたまま大きくなっていました。

何だかマリーアントワネットの髪型みたいです。

フカフカしたタイサンボクの実

タイサンボクの花の構造等はこちらのサイトで詳しい鮮明画像で紹介されていますので興味のある方は是非訪れてみてください。

芽から鱗が落ちるような素敵な感動が待っています。(笑)

参照:タイサンボク (泰山木) 雌性期〜雄性期の花の観察 ▶

羊の皮を被ったオニグルミ

に見ることのできるオニグルミ葉痕冬芽動物の顔のように見えるので人気があります。

羊のようなかわいいオニグルミの葉痕

葉痕ようこん)とは、に残るがついていたのことです。目鼻などの表情に見えるものはその中の維管束です。

かわらしい動物顔のオニグルミの葉痕

無骨な羊の皮のようなしなやかな帽子を被ったカワイイオニグルミ冬芽葉痕。それらがどんな木にどのようについて、その後どのようになっていくのか、オニグルミの四季の変化や果実種子の散布方法などに興味のある方はこちらへ。

参照:冬の散策ほっこり気分 オニグルミ ▶

オニグルミ冬芽については

大仁田山周辺 季節の植物内にても紹介しています。

フカフカのっぽ カシワバアジサイ

カシワバアジサイは北アメリカ原産のアジサイです。

冬芽フェルトのようにふかふかとして全身フル装備防寒具を着用しているように見えます。

特に、長い帽子を被っているようなのっぽの頂芽の姿はユニークです。

フカフカとしたフェルトの防寒具を着ているいるようなカシワバアジサイの冬芽

ふかふか仕様は寒い時期の枝先限定のようです。触り心地も良いです。


真冬に紅葉を残すカシワバアジサイの冬芽と葉痕

秋に紅葉したカシワバアジサイは真冬まで残ることもあります。

カシワバアジサイの葉痕
カシワバアジサイの葉痕

春には新芽が上等な褐色のコートを脱いで大きなを展開します。

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新緑の葉

温かそうで、かわいらしい新芽

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新芽 拡大

ふんわりと弾力のあるウールのようなパステルカラー新芽は柔軟剤仕上げをした赤ちゃんの肌着みたいで魅力的。

白くてフカフカしていてかわいいカシワバアジサイの新芽 拡大

はやわらかな白いふかふか産毛で覆われています。

白くてフカフカしているカシワバアジサイの新緑の葉 拡大
フカフカたカシワバアジサイの新緑の葉とかわいい葉痕

越冬したゴボウも似た雰囲気の優美な新芽を出していました。

寒い地域が原産の植物の冬芽の裏の産毛 (毛茸 もうじ) は防寒乾燥防止の機能があると思われます。

▶ ゴボウの茎はギリシア神殿の柱?


カシワバアジサイの花

5〜7月、見慣れたアジサイとは趣を異にする円錐形の大型の装飾花の花穂はダイナミックです。

見事に咲き誇るカシワバアジサイの花
大きなカシワバアジサイの花
円錐形の大型のカシワバアジサイの花

近くで見ると清楚で繊細です。

カシワバアジサイの白い花 拡大
カシワバアジサイの綺麗な白い花 拡大
綺麗なカシワバアジサイの白い花 拡大

装飾花は外側から一枚一枚縁るように徐々にピンク色になってきます。十二単みたいでこれも綺麗です。

装飾花が外側から縁るように徐々にピンク色になっくるカシワバアジサイ
最盛期を過ぎてピンク色を帯びてきたカシワバアジサイ

秋になって寒くなると、が美しく紅葉します。

カシワバアジサイの紅葉

カシワバアジサイの名前の由来

名前の由来となった切れ込みのあるアメリカガシワアメリカナラと呼ばれるピンオークのこと。

ピンオーク(アメリカガシワ/アカガシワ)の葉

日本のカシワと比べると切れ込みが深いです。日本のカシワについては

▶ 葉守の神宿る カシワ


ピンオークもまた、秋に美しく紅葉し、かわいいドングリをつけます。

紅葉するピンオーク
紅葉するピンオークの葉
ピンオークの紅葉 拡大
ピンオークの紅葉
ピンオークのドングリ
ピンオークのどんぐり

ゴボウの根はアザラシの赤ちゃん?

ゴボウの家庭菜園栽培に挑戦しようとしてキッチンペーパーを使用して発芽させたところ、発根したてののあまりのかわいさにびっくり!

フカフカしてアザラシの赤ちゃんみたいなゴボウの毛細根
白くてフカフカしているゴボウの毛細根

カビが生えてしまったのかと思いましたがよく見ると紛れもなくふっくらびっちりの超極細毛細根

土色で無骨なイメージのゴボウですが、発根したては白くてフカフカしていて、まるでアザラシ赤ちゃんみたいです。

雪の上の真っ白でかわいい寝顔のアザラシの赤ちゃん

大きく育つゴボウだけあって双葉は緑が濃くて力強いです。土に植えつけるとフカフカ動物が水浴びしたようにはぺったりとして、かわいらしさは無くなってしまいましたが、このがまさにルーツとなってあの太くて長いゴボウになるんですね。


木なりで発芽するゴボウの種子

こちらは8月下旬、枝についたの中で発芽をし始めていたせっかちなゴボウの発芽の様子。たくましさに感心。とりあえず収穫して観察。

木なりで発芽するゴボウの種子 拡大
ゴボウの自然発芽
ゴボウの発芽

の表面積をできるだけ大きくして養水分の吸収が効率良く行われるようにしているんでしょうね。


アザラシ赤ちゃんのみたいだったゴボウがその後どのように成長したかは趣味の家庭菜園コーナーゴボウのコンパクト栽培に記載していますので、興味のある方はご覧になってください。


雪の上に転がる幸せそうなアザラシの赤ちゃん
アザラシの赤ちゃんイメージ図

写真の出典:SwitchBox 無料壁紙より


座敷わらし風の座敷あざらし
おまけ 幸運を呼ぶ「座敷あざらし」

ゴボウの茎はギリシア神殿の柱?

ゴボウは2年目にならないとを咲かせないので越冬させたところ、大きく育ち、春になると真っ白な産毛に覆われたギリシア神殿のような姿の新芽が姿を現しました。

ギリシア神殿の柱のようなゴボウの茎と新芽

ふかふかの毛に覆われた質感と形は優美で魅力的です。しかも、巨大。

一般的に土色の姿しか知られていないゴボウ本来の姿は美しい植物だったんですね。

ギリシア神殿の柱のようなゴボウの茎と新芽 拡大

この一面をびっしりと覆う白い産毛は寒さや乾燥、虫等から守る役割をするものだと思われます。


参考までに、ギリシア神殿等の古代建造物の柱をオシャレに装飾している植物のモデルはアカンサスの葉

アカンサス

コリント式の柱の装飾
アカンサスの葉
アカンサス
アカンサスの花
アカンサス

アカンサスキツネノマゴ科ゴボウとはは異なりますが、葉アザミと呼ばれるだけあってキク科アザミ属大きな葉を持つゴボウと雰囲気が似ているところがあります。


ゴボウの花と実

ゴボウの花
ゴボウの花 拡大
ゴボウの花
種子となったゴボウの花
ゴボウの種子
ゴボウの種子

柱のように大きく育ったゴボウの茎

元々1.5リットルのペットボトルコンパクト栽培していたゴボウですが晩秋にをこわさないように容器に入れたまま地植えすると、茎は驚く程太くなって、ペットボトル容器と同じくらい太く育っていました。

大きく育ったゴボウ
大きく育ったゴボウの茎

太い茎は全面が上品な白い産毛で覆われていて豪華な感じがします。

びっしりと白い産毛に意覆われるゴボウの茎

とても丈夫なは収穫後ニスを塗りとなり、活用されています。

少々太いですが、逆さ向きにするとバランス良くいいカンジ。(笑)

スイカのうぶ毛はおいしさの証

スイカトマトやなどの乾燥環境で育つ野菜にもフカフカがあってかわいいです。

スイカの穂先
フカフカしたスイカの穂先

このスイカの成長にとって大切なもの。むやみに触れるとが落ちて成長が止まってしまうそうですから美味しいスイカが食べたかったらかわいくても触るのはガマンです。

逆にスイカは熟すとヘタ周囲のうぶ毛はお役御免で無くなってしまうようなので収穫サインの目安にすると良さそうです。


趣味の家庭菜園コーナーで
プランターで大玉スイカに挑戦!を掲載していますので興味のある方はどうぞご覧になってください!

白いふかふかベッド ソラマメ

ソラマメを開いた時には宝箱を開けたような感動があります。

白いふかふかベッドの中で眠るソラマメ

オーダーメイドピッタリサイズの極上のクッション!清潔で柔らかくて、適度な湿度が保たれ、申し分のない環境です。

白いふかふかベッドの中で眠るソラマメ 拡大

真っ白フカフカベッドの中で、可愛い赤ちゃんが気持ち良さそうに眠っているようで、メルヘンの世界そのもの。


この白いフカフカ部分は細胞壁の中のセルロースという繊維が主な成分だそうです。ふかふかしているのは空気をたくさん含んでいるからで、環境の変化に弱い若い豆寒さ乾燥から守っています。また、から送られてきた養分の一時的貯蔵庫としての役割を持ち、の成長に合わせて栄養を送り込んでいるのだとか。なるほど!食べてみると、甘くて美味しいです。


莢とへその緒でくっついているソラマメ

と繋がっている黄緑色のみたいなものは珠柄といってから栄養をもらうへその緒のような役割をする部分です。

分厚い唇で微笑んでいるように見えるソラマメ

ここをめくってみると、お歯黒と呼ばれる出てくる部分が姿を現します。どちらも表情豊かで愛嬌のある顔に見えて笑えます。

へその緒をめくった愛嬌のあるソラマメ

は大粒で何ともなまめかしい形と質感でこれまた魅力的。

莢から取り出したきれいなソラマメ

ソラマメタンパク質ビタミンミネラル食物繊維が豊富な優れた食材で、鮮度が命。高機能なから出た途端に甘みが減ってしまうので素早く調理します。

ごとオーブンレンジで10分程焼くと、甘みが逃げずにが蒸し焼き状態になるのでおすすめです。

また、白いワタの部分もトロリとしたクリーム状になっておいしく頂けますのでお試しください。


ソラマメの成長

ソラマメ種子が大きいせいか、全部埋めてしまうと酸欠状態になって発芽しないという変わり種。(笑)

無事発芽したソラマメの苗

なので、種子を蒔く時はお歯黒部分を斜め下に向けて、差し込んで種子お尻見えるくらい、少し浅めにします。その姿はカワイイです。


晩秋に発芽させ、冬の寒さを逞しく乗り越えて、春に紫系のが咲き始めました。

順調に育つソラマメの苗

ソラマメはパンダ柄をした熱帯魚みたいで大胆な感じです。

ソラマメの花
下から見たソラマメの花

空豆ソラマメは名前の由来通り、が空に向かって伸びます。

ですが、収穫の目安はが下向きになってが重くなった頃です。

実るソラマメ実

スジ緑色の時はしっとり豆スジが、茶色の時はホクホク豆となります。

ふっくらふかふかの多肉植物

乾燥地域で育つ多肉植物貯蔵タンクの役割をしている為にふっくらと厚みがあります。


その中でも兎耳の名前を持つ月兎耳つきとじ福兎耳ふくとじはその名の通り、ふっくらふかふかしていてうさぎの耳のようでとてもかわいらしい多肉植物です。

月兎耳カランコエ、英語名でKalanchoe tomentosaといい、学名のtomentosa(トメントーサ)はラテン語で「細かい綿毛がびっしりある」というを意味なんだそうです。

白いうぶ毛がびっしりの月兎耳
白いうぶ毛がびっしりの月兎耳拡大写真
白く柔らかいうぶ毛で覆われた月兎耳

また、フロスティー霜の降りたの名を持つエケベリアも負けず劣らず白いふかふかうぶ毛に覆われ、兎の耳のようで魅力的。大きくはないですが、も可憐で美しいです。

白いうぶ毛がびっしりのエケベリア フロスティー
白いうぶ毛がびっしりのエケベリア フロスティー拡大写真
可憐で美しいエケベリア フロスティーの花
ふかふかとした葉に可憐で美しく咲くエケベリア フロスティーの花
ユリのような花弁で黄色のフチがオレンジ色で美しいエケベリアフロスティーの花
エケベリア・フロスティー

いずれもベンケイソウ科に属し、自体は緑色ですが白いうぶ毛で全面びっしり覆われているので白っぽく見えます。しっとり感はあまり無いものの、ふっくらしているので触り心地はやさしくてイイ感じです。

かわいらしいうさぎの耳
思わす触りたくなるうさぎの耳

上記写真出典元の「いつかうさぎと」ではうさぎ島のうさぎさんのかわいい写真を多数掲載。iPhoneの壁紙にも無料で使わせていただけるうさぎ好きには嬉しいブログです。


多肉植物はコンパクトに比較的簡単に育てる事ができますが、サボテンと同様、かわいがりすぎて水をやりすぎると枯れてしまうのでご用心。土が乾いてから水をやるのが栽培のポイントです。お日さまも大切ですが真夏の強い日差しと高温は避けてあげてください。

梅のメタモルフォーゼ

たわわに実る青梅

梅の実ほんわかとした産毛に覆われていて質感はソフトタッチで良い感じ。

木に実る青梅

に似たかわいらしさがあります。

青梅の表面の産毛
枝に付いたまま色づく梅
枝に付いたまま黄色く色づいた梅

完熟する頃の梅の実のフルーティーな香りは格別です。

完熟した谷沢梅
黄色くなった完熟梅

この梅の実を水に入れると、あら、びっくり!不思議な銀色の光を放ちます。を蒸着させているかのような輝きです。

水中で銀色に光る梅の実

水中で動くと流動的にメタリック調の表情を変える様子は摩訶不思議。

水の張られたボウルの中で現色に光る梅の実
たわわに実る青梅
水中で銀色の光を放つ青梅と黄色い完熟梅

メタルフォーゼと呼びたいくらいのこのメタモルフォーゼは、似たような質感のの未熟果やビワの実などでも見られました。オニグルミの未熟果ではさほど見られなかったのは表面のペタペタとした物質が関係しているのかもしれません。


梅干し梅酒梅ジャムなどでお馴染みの果実。

梅雨時は仕事をする人にとっては、忙しい時季となります。

梅の土用干し

これはの土用干し。盛夏の日差しがありがたく感じられる時です。


美しく咲く梅の花

梅は百花の魁さきがけ)と言われ、まだ寒い春先に他のに先駆けて咲きます。そのため、才能ある優れた人物は多くの人が世に出る前に先駆けとなることを意味するようになりました。

ピンク色のきれいな梅の花

の少ない寒い時期に漂う梅の花芳香は素敵です。

美しく咲く白梅の花

は万葉集において登場第2位の。因みに1位はだそうです。

長い間愛されてきただけあって品種も多くバラエティーに富んでいて、花芽葉痕も美しいです。

美しい梅の花芽と葉痕

そして、文字通りもある素晴らしい身近な植物です。

フカフカのコケ迷宮

コケは漠然とした緑色のモヤモヤの植物に見えるのですが、よく見ると実に様々な種類と輝きがあります。

きれいな苔の新緑
きれいな苔の拡大写真

フカフカした弾力のある触り心地の上等なものやウサギ毛並のような可愛いものもあります。

かわいくてキレイな苔
ふっくら丸くてかわいいコケ
同じコケでも乾燥具合で色が異なる。かわいくてキレイな苔拡大写真
同じコケでも乾燥具合で色が異なる
雨あがりにひと際美しく輝くコケ
雨あがりにひと際美しく輝くコケ
雨あがりにひと際美しく輝くコケ

苔のきれいな光沢
モスグリーンがゴージャスな光沢を放つ

繊細な形と色のコケ
光に透けて繊細なコケ

フカフカ弾力のあるコケ
フカフカ弾力のあるコケの拡大写真
フカフカ弾力のあるコケ(下:拡大)

繊細な形と色のコケ
繊細な形と色の苔の拡大写真
ふっくら繊細な形と色のコケ(下:拡大)

コケの微細で多彩な森に足を踏み入れてしまったら、その奥深さに迷い込んでしまいそうです。遭難しないように気をつけないといけません。

進化する植物図鑑:コケ植物コケを知るのに良いナビゲーターです。

花咲くきれいな苔じゅうたんときのこ

盆栽的な見方をすれば小さなものを大きく見せてくれる相対的な効果があるので、コケ箱庭盆景などのミニチュア制作ジオラマ作りに利用すると楽しいですね。

島のように見えるキレイな苔
島のように見えるキレイな苔拡大

島のように見えるキレイな苔拡大
コケの無人島(下:拡大)

ガマちゃんのいる苔むす箱庭
ガマちゃんのいる苔むす箱庭 拡大写真
かわいくて楽しい箱庭より

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「癒しのかわいいフカフカ植物」