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おもしろい木の実 ムクロジ
ムクロジの木

おもしろい木の実のなるムクロジの木について紹介します

初夏には爽やかな新緑が楽しめ、夏には大きな風通しの良い木陰を形成し、秋には美しい黄葉と有益な木の実が大量になり、冬にはが落ちて陽だまりが楽しめるという事で、海外では庭にムクロジを植えるのが人気になっている所もあるそうです。

秋に美しく黄葉するムクロジの木

そんなムクロジの木が見せる四季折々の表情や樹木について紹介します。

のびのびと育つムクロジの木
きれいな葉の茂ムクロジの木

秋になって実が目立ち始めたムクロジの木
冬にたくさんの実が枝に残るムクロジの木
冬に落ちたムクロジの実

ムクロジ無患子)といえば、独特な形をした木の実数珠羽つき羽根のおもりに使われた黒くて堅い種子を指すことが一般的なようです。

数珠に使われたムクロジの種子

羽根つきの羽根数珠石鹸に使われたムクロジ文化歴史に関してはコチラ

おもしろい木の実 ムクロジ ▶

ムクロジ種子発芽栽培・成長に関してはコチラ

ムクロジの成長 ▶

ムクロジ種子の割り方種子新芽試食に関してはコチラ

ムクロジを食べてみた ▶

ムクロジの木 メニュー


ムクロジの木

やや上から見たムクロジの木

ムクロジは高さが15~20mになる落葉高木。

大きなムクロジの木
ムクロジの枝ぶり

初夏には美しい新緑が出揃い、爽やかな緑陰を形成します。

初夏の大きなムクロジの木
さわやかなムクロジの林

雌雄同株で6月頃、長さ20~30cmの円錐花序を小枝の先につけ、淡緑色の小花を多数咲かせます。

参照:初夏のムクロジ ▶


夏には多数の丸い緑色の実が房なりになります。

枝先にたくさんの未熟果がついた羽状複葉の葉が茂るムクロジ

秋には黄葉してを落とします。

黄葉したムクロジの木
秋のムクロジの林
羽状複葉の葉が黄葉したムクロジ

緑色だったは完熟する頃、明るいオレンジ色になります。

秋に黄葉したムクロジの木に実る果実
落葉が進んだ秋のムクロジの林

主に実生で増え、発芽からがなるまで9年かかるということです。

  • ムクロジ科 ムクロジ属
  • 学名:Sapindus mukorossi Gaertn.
    英名:soap nut tree
       Chinese soapberry

ムクロジの葉

円錐花序が立ち上がった頃のムクロジの葉

は長さ30~70cmの大きな羽状複葉で4~6対の互生。

初夏に円錐花序を立ち上げた頃のムクロジ
下から見たムクロジの羽状複葉
下から仰ぎ見たムクロジの羽状複葉
たくさんの未熟果がついた羽状複葉の葉が茂るムクロジ

全縁で波打つムクロジの葉

小葉は長さ6~15cmの広披針形。縁は全縁で大きく波打つ。4~8対あり、左右がややずれて対生。

表も裏も無毛。

ムクロジの葉

最終小葉が頂小葉的に位置することがあり、偶数・奇数どちらも見られます。

羽状複葉:主脈の左右に小葉が羽状に並んでいる葉の形態のこと。

広披針形:平たく細長く、先の方が尖り、基部の方がやや広い形のこと。

ムクロジの輝く季節

黄金色に輝くムクロジの黄葉

ムクロジの木がひときわ美しく輝いて見えるのは黄葉の時期。

秋に綺麗に黄葉するムクロジの木

高木になるため遠くからでも目立ちます。

黄葉するムクロジの羽状複葉の葉

下から仰ぎ見た時のムクロジの葉黄金色のよう。

黄葉するムクロジの羽状複葉の葉 拡大

澄んだ秋の青空に緑色から黄色へと黄葉したと、オレンジ色をおびた黄色のムクロジの実がリズミカルに織りなすハーモニーは絶妙です。

青空に輝くムクロジの実
青空に輝くムクロジの実 拡大

冬の穏やかな光に輝くムクロジの実にもうっとり。

枝先で光輝く美しいムクロジの実 拡大

ムクロジの樹皮

ムクロジの木の樹皮

ムクロジ樹皮は淡い黄味を帯びた灰褐色で平滑。小さな粒状の皮目が密にあります。

ムクロジの若木の樹皮

皮目(ひもく):樹木の幹・枝・根などにあり、樹皮の表面に見られる細長いレンズ状の裂け目。気孔の代わりに空気を流通させる組織で、樹種により皮目の形は異なります。

中堅クラスのムクロジの木の樹皮
中堅クラスのムクロジの樹皮
大きなムクロジの樹皮

幹肌は樹齢によって風格が増して、異なった印象になります。

ムクロジの樹皮比較

樹齢7年めのムクロジの樹皮

樹齢7年目の若木の幹肌。

一年枝若木の頃の樹皮には皮目が目立ちます。

皮目の目立つムクロジの若木と本年枝

参照:ムクロジの葉痕 ▶


ムクロジの成木の樹皮
ムクロジ成木の樹皮
ムクロジの大木の樹皮
ムクロジ大木の樹皮

老木になると樹皮が剥がれ、ささくれてきます。

ムクロジ老木のささくれた樹皮
ムクロジ老木の樹皮

は細工物、器具や担棒、家具等に利用されるという事です。

ムクロジの切り株
ムクロジの切り株 拡大
ムクロジの切り株
伐採されたムクロジの木
伐採されたムクロジの木

野趣あふれるムクロジの巨木

渓流沿いの道路脇に高くそびえ立つ1本のムクロジの巨木。

川べりの道路沿いに高くそびえ立つ大きなムクロジの木

付近ではが美しく咲いて、景色はすっかり春でしたが、まだたくさんのが枝に残り、芽吹きもこれからのようで枯れ色です。

高くそびえるムクロジの木

川の土手から伸びたムクロジの大木のはかなり太いです。

いろいろな木に取り囲まれて育つ大きなムクロジの木

周りにはスギカヤオニグルミ等の高木がせめぎ合っていますが、群を抜いて大きいです。

大きなムクロジの木の下の方の幹

目の高さ辺りの樹皮の様子。

大きなムクロジの木の下の方の幹の幹肌
スギよりも大きく育っているムクロジの巨木

寺社公園等植栽されたと比べて野趣あふれた環境で育ってるせいか独特の風格があります。

スギよりも大きく育つ野趣あふれるムクロジの巨木

水辺の近くで湿気が多いからなのか老木だからなのか、樹皮には地衣類が付着して剥がれかかっています。

大きなムクロジの木の中央辺りの幹

1本のが2本に分かれ、上に伸びていくに連れて、たくさん分枝して広がっていきます。

杉の木よりはるかに大きなムクロジの木

杉の木と比べてはるかに大きいのがわかります。

杉林の中に育つ大きなムクロジの木
大きなムクロジの木の中央より上部の幹
春、枝先にたくさんの実を枝につけている大きなムクロジの木

初秋にはすっかりが覆い茂って、元気な様子でした。

大きなムクロジの木 秋の様子

枯れずに残っていて安心しました。

葉が覆い茂るムクロジの老木 秋の様子

果穂の名残りの果柄があちこちに見られましたが、体力回復のためかはついていませんでした。

果穂の形跡の果柄が残る初秋のムクロジの老木

ムクロジの実のなり方

たくさんの実がなるムクロジの木

一般的な果樹と同様に天候により、のたくさん成る豊作の年と実りの少ない凶作の年があります。

当たり年にぎっしりと実るムクロジの実
裏年に少なめに実ムクロジの実

12月下旬、強風の吹き荒れた後に落ちたムクロジの実を見ると大粒の粒ぞろいばかりが目立ちます。

イルミネーションのようにたくさんの実が午後の光りに輝く冬のムクロジの実
イルミネーションのような冬のムクロジの実
冬に木の枝先に残るムクロジの実
真冬になっても枝先に残るムクロジの実

長い時をかけて熟したはしっかりと育ったのか、秋に早々に落ちたと比べて大粒で充実しているものが多いようです。また、虫入りのも少ないようでした。

木の上で完熟したムクロジの実
冬まで木についていた実(左)と
秋に落ちた実(右)

たくさんをつけたは、栄養が分散されるのか、が少なかったと比較すると、小さくなる傾向があります。


完熟手前の実が房なりになるムクロジの木

その年の気候や木の成長具合・環境によってムクロジの実り方は異なりますが、やはり豊かな実りの様子を見ると心ときめきます。

黄葉の中輝くムクロジの実
リズミカルに実るムクロジの実

釣り竿で釣り上げられた魚のようなムクロジの実の姿もユニークです。

釣り竿で釣り上げられた魚のように実るムクロジの実
しなりながら枝先に実るムクロジの実
しなりながら枝先に実るムクロジの実 拡大

房なりのブドウのように大量に実る枝もあります。

秋に輝くムクロジの実
枝先にしなりながら実るムクロジの実 拡大

ムクロジの葉痕

黄葉して落葉前のムクロジの赤い葉柄
落葉前のムクロジの葉柄

秋に長い葉柄つきの葉が落ちると、葉痕が姿を現します。

ムクロジの枝に残る葉痕
葉柄が落ちて葉痕が出てきたムクロジの枝
冬の枝先に残るムクロジの実と葉痕

ムクロジ葉痕はサルの顔みたいでちょっとユニークです。葉痕の上に冬芽が待機しています。

背が高くなる前の若い木だと観察しやすいです。

ムクロジの葉痕
節間の詰まったムクロジの葉痕

ムクロジのいろいろな葉痕については、 ▶落葉後のムクロジの葉痕


木は新芽から1年だけ伸びて、あとは年輪を増やすだけで伸びることがないので、幹が太くなるにつれ、動物顔の葉痕は横に広がり、目立たなくなっていきます。

少し横広がりになったムクロジの枝に残る葉痕
やや横広がりになったムクロジの枝に残る葉痕
横広がりになったムクロジの葉痕
数年たったムクロジの枝に残る葉痕

葉痕 (ようこん) とは、枝に残るがついていたのことです。目鼻などの表情に見えるものはその中の維管束の痕です。動物など、いろいろな表情を見せる葉痕は冬枯れを楽しくしてくれる存在です。

特にオニグルミ葉痕羊に似ていてかわいいので人気です。

参照:羊の皮を被ったオニグルミ ▶

春のムクロジの木

4月中旬頃、葉痕の上からムクロジ芽吹き始めます。ボリュームある新芽はスピーディーに展開します。

ムクロジの新芽
ムクロジの新芽
ムクロジの芽吹き
羽状複葉のムクロジの新芽
羽状複葉のムクロジの新芽

ムクロジの葉羽状複葉と言われるだけあっての形に似ています。

羽状複葉のムクロジの新緑
羽状複葉のムクロジの新緑拡大写真
ムクロジの若葉 葉脈写真
ムクロジの新緑

春、ムクロジの実芽吹きが同時に見られることもあります。

ムクロジの芽吹きと実が同時に見られる
ムクロジの芽吹きと実が残っている様子
ムクロジの芽吹きの頃に残っている実 拡大

初夏から夏のムクロジの木

初夏にを広げるように若葉を展開していきます。

ムクロジの若葉
ムクロジの小葉
ムクロジの若葉
初夏のムクロジの林
さわやかな初夏のムクロジの葉

5月下旬〜6月中旬頃、枝先に大型円錐花序が姿を現します。

初夏にたくさんの円錐花序を立ち上げたムクロジ
初夏、たくさんの円錐花序を立ち上げたムクロジの木
円錐花序を立ち上げた初夏のムクロジ
上から見た初夏に円錐花序を立ち上げたムクロジ
枝先に蕾が見え始めたムクロジ

6月中旬〜7月上旬にかけての梅雨頃に開花。

枝先にたくさんの大型花序を出しているムクロジ
ムクロジの花
ムクロジの大型円錐花序
ムクロジの花序
開花し始めたムクロジの花序
雄花と雌花が混在する開花し始めたムクロジの花序

は直径4〜5mmぐらい。

開花し始めたムクロジの雄花
葯が目立つムクロジの雄花
たくさんの雌花と雄花が混在するムクロジの花序

王冠型をしたのが雄花柱頭が見えるのが雌花両性花)。

の雌花と雄花が混在するムクロジの花序
雌花と雄花が混在するムクロジの花序

受粉した雌花は随時になっていきます。

小さな実がつき始めたムクロジの花序
小さな実がつき始めた花盛りのムクロジの花序

花期に樹の付近にいると、虫媒花ならではの蜜蜂等が小忙しく飛び回る羽音とポツポツと雨の落ちるような落花音が聞こえます。

樹下に散りばめられた多数のムクロジの雄花

樹下には役目を終えた多数の雄花が散りばめられます。

樹下に散りばめられた多数のムクロジの雄花
樹下に落ちたのムクロジの雄花

夏のムクロジの木

夏のムクロジの木

夏にはぐんぐんと成長してが生い茂り、こんもりとした緑陰を形成していきます。

葉が生い茂る夏のムクロジの木
緑陰を形成する夏のムクロジの木
ぐんぐんと新しい葉を出すムクロジの木

果序には小さながついています。

小さなムクロジの未熟果
小さな実のついたムクロジの果穂
小さな実がたくさんついたムクロジの果穂
果穂の小さな実がたくさんついたムクロジ

盛夏になると、がどんどん大きく膨らんできます。

夏のムクロジの果穂
小さな実がたくさんつくムクロジの果穂

晩夏には枝先の青い実が目立つようになります。

晩夏に目立つようになってきたムクロジの若い実
緑色の葉の中に見える緑色のムクロジ実
夏の緑色のムクロジ実
大きくなってきた夏の緑色のムクロジ実

初秋のムクロジの木

秋になると、ムクロジの実は徐々に黄色く色づいてきます。

たわわに実るムクロジの実
秋に黄色く色づくムクロジの実

黄色を帯びてきたとはいえ、未熟なはパッツンパッツンでシワがありません。

秋に黄色く色づくムクロジの実 拡大

秋のムクロジの木

ムクロジ黄葉

ムクロジの葉は秋から初冬にかけてきれいに黄葉します。

きれいなムクロジ黄葉
きれいに黄葉したムクロジ羽状複葉の葉
黄葉し始めたムクロジの木のシルエット

秋になると、ムクロジの実は徐々に黄色く色づいてきます。

緑色の葉と黄葉が混在して美しいムクロジ
黄葉し始めたムクロジの木
黄葉したムクロジの木
黄葉したムクロジの木

黄葉がする頃にはもオレンジ色を帯びてシワがより完熟します。

黄葉の頃、枝先に実るムクロジの実
秋に枝先に大量に実るムクロジの実拡大
ムクロジの黄葉
ムクロジの黄葉拡大

参照:▶ムクロジの輝く季節

わずかに残った黄葉とムクロジの実

木の下は散り落ちた黄葉竹ひごのような葉柄で覆い尽くされます。

樹下に散り落ちたムクロジの黄葉

黄葉と一緒に完熟したムクロジが落ちています。

樹下に落ちたムクロジの黄葉と実

強風の後には果穂ごとが落ちることもあります。

落ちたムクロジの黄葉と実
果穂ごと落ちたムクロジの実
枝付きの落ちたムクロジの実

冬のムクロジの木

葉を落として実が目立つようになった冬のムクロジの木

冬にはを落とした枝先に残ったが目立つようになります。

葉を落とした冬のムクロジの木
たくさんの実が木に残る葉を落とした冬のムクロジの木

中には春先までに残っているものもあります。

冬に枝にたくさんの実を残すムクロジの木
冬の青空と枝先に残るムクロジのオレンジ色の実
冬の枝先に残るムクロジの実

木の下には、大量の長い葉柄と一緒にばらけた葉が降り積もり、歩くとガサゴソと派手な音がします。

ムクロジの落ち葉

降り積もった落ち葉は黄色味が抜けて枯れ色になり、やがて砕けて風化していきます。

落ち葉の上に落ちた枝付きのムクロジの実

枯葉の上に落ちたを見つけるのも冬の楽しみです。

リュウノヒゲとムクロジの実

落果したリュウノヒゲの青いの偶然のコラボも素敵でした。


より重い枯葉の下に埋もれ、雨露に晒された果皮と共に腐食して種子がこぼれ出て、発芽の機会を待つのでしょう。そんなむき出しとなった種子を時折見かけることがあります。

地面に落ちていた果皮からむき出しになっていたムクロジの種子

拾ってみると、一文字付近の産毛が剥がれかかっていました。


土に触れていた果皮カビのようなものが生えて黒ずんだり、のようなものが付着して腐敗しかけたものも見かけますが、乾燥してカチコチの濃い褐色になったもよく目にします。

地面に落ちていたムクロジの種子

これらは年を越しても、しばらくの間残っていたりします。

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