登山用品は素材のハイテク化や技術進歩により日々高機能で軽量化され大変便利な物になっています。
しかし、道具に頼り過ぎないで山を歩ける体力や技術もしっかっり身につけて安全登山をできるよう心がけましょう。
山に行く前に装備は入念にチェックして、自分に合うよう工夫・調整しましょう。時として自分の命を左右することもあるのでおろそかにしてはいけません。
準備万全で快適トレッキングを!
トレッキング装備のポイントは必要な物だけを持って、軽量化する事。
何が必要になるのか、このコーナーで確認して下さいね。
特に、初心者は荷物が多すぎると、ただキツイだけで楽しめなくなってしまいます。ルートに見合った荷物を持ちましょう。
どんなコースを通って、何が必要なのか計画しながら入念に準備します。地図は必携です。
当日の天気や季節・気温、標高、足場のコンディション、売店や休憩所の有無、交通手段など、事前に具体的な情報を得て想定・判断します。
登山用品は高機能で高価な物が多いですが、初心者でちょっとした里山を歩く程度なら小学生の遠足のようなもので十分です。山歩きを続けたくなったら、徐々に必要な物を揃えていくと良いでしょう。
レインウエアやヘッドライト、サバイバルシート、ファーストエイドキット、使い捨てカイロは安全対策として、常設しておきましょう。
必ず必要なもの
- 山歩きに適した靴(登山靴)
- ザック・リュックサック
(両手が開放される荷物入れ)
- 飲み物(水筒)
- 汗が乾きやすい服装
:綿素材は汗が乾かないので避ける
- 帽子:山は紫外線が強い 雨よけになる
- 小銭:駐車料金など
普通に必要なもの
- 雨具(レインウエア)
:防水性・透湿性のあるものが良い
- 防寒具:重ね着で体温調節をする
- 時計・携帯電話
- 食料・おやつ・非常食
- ヘッドライト・小型ライト
:万一暗くなった時でもあると安心
- 地図・方位磁石
- 手ぬぐい・タオル
- 常備薬・虫さされの薬、絆創膏等
目薬・ファーストエイドキット
- 熊よけ鈴
- 筆記用具
- サバイバルシート:緊急用
- 大きいポリ袋
:ザックカバーやシートになる
- レジ袋・ゴミ袋(数枚)
:雨具を履く時登山靴に被せる
- 日焼け止め
- UVカットリップクリーム
- タオル・手ぬぐい
季節によって必要なもの
- 手袋(薄手・厚手)
- 防寒用の帽子・耳あて
- サングラス
- スパッツ・ゲーター
- アイゼン・クランポン
- 虫除けアミ:大量発生する時期がある
- 保温機能のついた水筒
- 使い捨てカイロ
あると便利なもの
- 折りたたみ傘
:平坦地ではレインウエアより便利
- うちわ・扇子:暑い時、虫除けに使う
- ストック(トレッキングポール)
- ザックカバー
- カッター・ナイフ
- 安全ピン
- カメラ
- 座布団(お尻マット)
- タオルマフラー:日よけ・タオル代わり
- 風呂敷:荷物の仕分け・三角巾の代用
- 携帯電話
宿泊・長時間歩く時に必要なもの
- おやつ・非常食
- ガスバーナー・調理器具
調理する食材
- ライター・マッチ
- 着替え
- 洗面用具・保湿剤
- 耳栓:いびき対策
- 替えの電池
- ラジオ
- 小型スピーカー付音楽プレーヤー
- ティッシュペーパー:使用後は持ち帰る
水に溶けるティッシュペーパー
トイレットペーパー
- ワセリン:靴ずれ防止
- ツェルト:緊急時のビバークに使用
- サンダル:テント泊・川遊び
- 洗濯バサミ:クリップ代わりにもなる
- 細引きの紐
:靴紐が切れた時やトラブル時に活躍
- テント・シュラフマット
- 寝袋(シュラフ・スリーピングバッグ)
- シュラフカバー:防水・透湿タイプ
- インナーシーツ:やや神経質な方に
- ランタン:あれば便利
宿泊先で洗剤を使わないために
- 電動歯ブラシ:歯磨き粉不要タイプ
- 歯磨き代わりのガム
- 日焼け落とし(シートタイプ)
- メイク落とし(シートタイプ)
- デオドラントシート
- ウェットティッシュ
- サランラップ
登山道は変化に富んでいて、実にいろいろな状態の道があります。
ぬかるんでたり、滑りやすかったり、岩場だったり、ザリズリしていたりします。水が流れている場合もあります。そんな登山道を歩くには靴はとても大切です。
靴底が堅くて、パターンのしっかりした、防水性のある靴が安心です。
ハイキング程度の低山歩きなら、履き慣れた運動靴でも大丈夫です。
テニスシューズは滑りやすいので不向きです。
当然のことながら登山には登山靴やトレッキングシューズが最適です。
以前と比べて高機能・軽量・低価格で種類が豊富になってきましたが、それなりに高価です。
トレッキングが好きになって続けてみたくなってから、購入しても良いでしょう。
その時は、自分の登りたい山に適した登山靴を選びましょう。
参照:登山靴について 詳しく ▶
登山用品専門店に行けば、アナタの足に合った靴をプロが選んでくれます。必ず、試し履きをしてフィットする靴を選んでください。
履き心地の良さと機能が第一です。
防水・透湿機能のある靴を選ぶ
防水機能はわかるけれど透湿って、どういう事?と疑問を感じたアナタに説明します。
長時間歩くと、足も当然汗をかきます。透湿機能が無いと靴の中は汗でムレムレのグチャグチャ状態になります。臭いもひどそうですね。
そんな状態で歩き続けると足の皮膚がフヤけてしまい、マメや水虫など足のトラブルが発生します。
そこで透湿機能があると良いわけです。雨の侵入は防いで汗は出すという機能を持った素材の靴を履くことでトラブルが軽減できます。
また、マメ防止には石鹸を塗ると良いと言われています。
理由はマメはフヤけた皮膚が擦れて起きやすいからです。
つまり、フヤけないで皮膚同士が擦れにくければできにくい、という事です。そこで、石鹸かワセリン等の油分を塗り、乾きやすい化繊か絹素材の五本指靴下を履くと効果的。
頑丈に作られている登山靴はそのまま履くと痛いので靴下は二重履きにする事が多いです。そこで、一重目は五本指靴下を履くと合理的です。
足を清潔にする事も大切です。
マメができてしまったら
マメができてしまったら、潰れる前に水を抜きます。
マメの中心を避け、へりの辺りに3箇所程、清潔な安全ピンで極小に穴を開けて水を出します。
水を出したら、絆創膏を動かす方向と対角に貼ります。場所によってはバツ印に貼ると良いでしょう。
治りが悪くなるので、マメは決して潰さない事が大切です。
最近は靴ずれ防止用の良い絆創膏があるので利用しましょう。
踵には衝撃吸収素材のものや、低反発素材の絆創膏が効果的です。
事前にテーピングしておくのも良いでしょう。
踵の靴ずれ対策
頑強な登山靴で急な坂を登ると、踵に強い負荷がかかり、痛みを感じたり、靴ずれを起こす事があります。
そのため靴下も踵部分ばかりが擦り減って使えなくなってしまいます。特に高価な靴下の場合は残念です。ジェルつき絆創膏も効果的ですが、使い捨てでコストが高くつきます。
そこで、靴下の擦り減る場所辺りにジェルクッションパッドをアウターの靴下に縫いつけてみました。
外れずに痛みが無く歩けています。また、洗濯も問題ないので経済的な上に簡単なので気に入っています。
厚みのあるジェルパッドだと靴が狭くなってしまうので、つま先用の薄めのジェルパッドを踵に合うようにカットしてざっくりと縫いつけるだけでOK!
登山靴には雪の無い時の低山歩き用のものから雪のある高山まで歩ける本格的なものまでいろいろな種類があります。
靴底が擦り減ったら、底だけを貼り替える事で、履き慣れた靴を長い事愛用できる物もあります。
かつて登山靴は重登山靴と軽登山靴と単純に分けられていましたが、最近では登山靴もハイブリッド化が進んで、トレッキングシューズも含め明確に分ける事ができなくなっています。その点はご了承ください。
とりあえす、ここでは山歩き用の靴を登山靴と定義しています。
登山目的で靴を選ぶ
重い荷物を背負い縦走したい、冬山もチャレンジしたい、ガンガン山を登りたい等タフな山登りをしたい方はハイカットタイプの靴底が堅くて頑丈な登山靴を選んで下さい。
初心者で気軽にトレッキングを楽しみたい方にはフィットしやすい軽量タイプのトレッキングシューズを選びましょう。
ミドルカットで防水・透湿のものをオススメします。
自分の足に合った靴を選ぶ
登山靴は無雪期の低山用のタイプの物でも普通の靴と比べると、頑丈にできていて、重くて堅くて型崩れしにくくなっています。
型崩れしないという事は、なかなか自分の足に合ってくれない訳です。
なので最初から自分の足に合った靴を選ぶのがとても大切です。
ここは妥協してはいけません。
デザイン第一で選ばないように!
靴が足にフィットしない場合は痛くて辛くて、だからと言って、脱ぐ事もできず無理して歩き続けなければなりません。
靴だけに、かなりのクツウを強いられます。(笑)
ハイカットが良いとは限らない
一般的に、登山用の靴はハイカットシューズが良いとされています。
小石や砂利が入りにくく、下山時に足を捻りやすいために足首を捻挫から守るというのがその理由です。
しかし、自由度が効かない程足首をガチガチに保護するハイカットの靴は不自然な脚の動きを強要され、その結果ヒザに負担をかけて痛めてしまう原因にもなるそうです。
ハイカットの靴を履くと、足の形が合っていないのか、足の上げ下げが痛くて歩くのが辛い、という体験談もよく耳にします。
人によって足の骨格の形や歩き方が違うから当然です。
初心者の方は足首がガチガチでないソフトタイプまたはミドルカットタイプの靴を履いて足下を慎重に確認しながら歩く事をオススメします。
登山靴を購入する時は必ず両足とも試し履きしましょう。そして、お店で斜面を歩かせて貰い、足首の履き心地も十分チェックします。
行く山によって靴を履き分ける
個人的には低山歩きでは防水・透湿機能のあるトレランシューズ、重い荷物を背負って標高の高い山を縦走する時は登山靴と履き分けて使うことが多いです。
しかし、軽い靴に慣れてしまうと、登山靴を履いた時に重くて堅くて、キツく感じてしまうことがあるので適期的に登山靴を履いてトレーニングがてら慣らしています。
登山靴にとっても長期間使用しないでいるよりメンテになって良いです。
テント泊や山小屋泊まりの時には軽量のサンダルを持って行くと重宝します。気楽にテントに出入りできるし、川遊びにも便利です。何よりも解放感があるのが魅力です。
慣らし履きをしておく
いずれにせよ、登山靴でいきなり本番というのは無謀です。
取り返しのつく適度な距離を歩いて慣らし履きはしっかりしましょう。
特に下りの靴紐の締め方等は練習しておくと良いでしょう。
参照:靴紐の締め方 ▶
登山前に靴の状態をチェック
登山靴は経年劣化により、靴底が剥がれる事があります。出かける前に必ずチェックしましょう。
登山後には靴をキレイにしておく
登山後には登山靴をキレイにしておくことで靴が傷みにくくなります。
靴ブラシをかけて土埃などを払っておきます。濡れてしまった場合は風通しの良い日陰で乾かします。
火山性の山など、山によっては土が酸性土壌だったりして靴底の劣化を招きますので、しっかりと土を洗い流しておきます。
登山をする時は、登りと下りでは靴紐の締め方が異なる
ざっくり言うと、
登りは緩め・下りはきつ目です。
登りの時の靴紐の縛り方
山を登るときは足首を上げるために、靴紐をきつく縛っていると可動域に拘束感を覚え歩き辛いです。
そこで足首の辺りの靴紐はきつく締めない様にします。
下山時の靴紐の縛り方
下りの時は重力で体重がつま先にかかり、加えて下山の衝撃でつま先を打撲し続け、痛めてしまいます。
登山靴を買う時にはつま先に余裕があるように言われます。
これは下山時につま先が当たらない為の余裕です。しかしいくら余裕があっても、つま先が足を下にした時に落ちてぶつかるようだったら、何のための隙間か分かりません。
下りで靴紐をきつく縛るという事はつま先が靴の先端に落ちてぶつからないようにする為です。
甲の辺りでギュッと締めて足を下にした時つま先が靴の先端に当たらないように縛るのがポイントです。
イメージとしては靴の中にサンダルを履いているような感じで、サンダルのようにつま先が当たらないように靴紐を縛るわけです。
靴紐を締める前に靴の踵部分を地面に2~3度コンコンとして、踵を靴の踵の所に寄せてから締めます。
注意する点は、足首が動かないようにガッチリと締め過ぎると、ヒザに負担がかかるので、強く締めるのは甲の辺りにして程よい締め具合に。
また、つま先を痛めないように厚手の登山用靴下を履きましょう。
靴の中での足の滑り止めと痛さ軽減になります。
靴の中敷きを使用すると底の堅い靴を履いた時の疲労軽減に役立ち、歩く時の快適さが増します。膝の負担を軽減する事もできます。
靴を購入する時は中敷きの厚みも含めて選ぶと良いでしょう。
スカスカしすぎるとマメの原因になり、丁度良いくらいだと歩き疲れて足がむくんだ時には窮屈に感じるはずです。また、冬は靴下が厚くなるのでその厚みも考慮しましょう。
中敷きは衝撃吸収素材の物やアーチを支えてくれるタイプがあります。どちらもメリットがあって良いですが、履き心地を重視しましょう。
もう、こんな痛い靴は履けない!
捨ててしまいたい!と思うアナタに超裏ワザを紹介します。
責任は持ちませんがこれでフィットした例は自分も含め、幾つか知っています。
やり方はまず、登山靴をぐっしょり水に濡らし、型崩れをおこしやすい状況にして、無理やり歩く事により自分の足に靴を合わせる、という超荒ワザです。
大雨の降る中、靴の内部までズブズブに濡れた状態で仕方なく歩き続けていたらあら不思議。それ以降、堅い登山靴が自分の足に馴染んで合うようになりました。
捨てる覚悟があったら、チャレンジしてみては?その後は風通しの良い環境の良い所で保管して大事にしてあげましょう。
日帰りするか、宿泊するか用途に応じて持っていく大きさが変わる
持っていくザックの大きさの目安
初心者の日帰り登山:
20〜30リットルくらい
山小屋を利用した宿泊:
30〜50リットルくらい
テントで宿泊:
45〜60リットルくらい
ザックが登山に適している理由
初心者の方は普段持っている簡易のリュックサックではダメなの?と思うかもしれません。
もちろん大丈夫です。ただ、長い時間山を歩く事を考えると、ザックとかバックパックと呼ばれる登山用のリュックの方が適しています。
理由は、当然の事ながら山歩き用に作られているからです。
肩の紐は幅が広くてクッション性があり、長時間背負っていても疲れにくい構造なので楽に歩けます。
丈夫で太いウエストベルトが腰で重さを分散してくれる設計になっていて肩の負担が軽減します。
各箇所に付いている紐の長さを変える事で自分の体にフィットさせる事ができる為に歩く時のバランスが格段に良くなります。
ムレにくい、丈夫で耐久性がある等いろいろな理由があります。
快適に山歩きをしたいと感じたら、ザックを使用しましょう。
自分の体格に合ったザックを選ぶ
同じ容量でもザックの種類はたくさんあります。靴と同じで人の体格は千差万別。くれぐれもデザイン優先で選ばない事!
背負心地の良さと機能が第一です。自分に合ったザックを妥協せず探しましょう。
山用品店でザックを選ぶと、知識のある店員さんがフィッティングもしてくれます。
また、季節や気温によって着る服の厚みが変わるので自分でもザックのフィッティングができるようにしておきましょう。
参照:ザックの背負い方 詳しく ▶
微妙な調整で、背負心地が随分と変わります。試してみましょう。
- 自分の体のサイズに合ったザックを用意する
- ザックに実際に背負う位の荷物を入れておく(5〜10kg)
- 全てのベルトを緩めておく
- ザックを背負う
- 腰骨をカバーするようにウエストベルトを締める
- ショルダーベルトの調節をして、肩や背中とザックを密着させる
- ショルダースタビライザーを引きザック上部を自分に引きつける(無いタイプもある)
- チェストベルトを調節して締め、鎖骨よりちょっと下に移動する
- 身体や肩を動かしてフィット感を確認、ショルダーベルトで微調整
左右の肩甲骨と腰の部分がザックの背面パッドに密着しているか確認をしましょう。
※ベルトの名称はメーカーにより異なります
パッキングとは、ザックに荷物を詰める事です。
実はこのパッキングの仕方で重さの感じ方が大きく変わります。
荷を軽く感じさせるコツはザックの重さを肩と腰に分散させる事。
重さを分散させるパッキングの仕方
方法は、まず軽くてかさばる物を下に、重い物を背中側の中心付近に入れてザックの重心が上になるようにします。
トレッキングは長時間重い荷物を背負って歩くためにできるだけ楽に荷物を背負えるようにパッキングする事を心がけましょう。
そしてザックのウエストベルトを腰の骨をカバーするようにきちんと締めて、ショルダーベルトの調節をします。こうする事でザックの重さを腰と肩で分散させます。
参照:ザックの背負い方 詳しく ▶
もちろん、パッキングには使用頻度も大切です。よく使うものは取り出しやすい所に入れましょう。
それをふまえて、重い物は背中側、軽い物は表側・下側とパッキングしてみましょう。実際に背負ってみてふられないバランスになっているかも確認しましょう。
具体的なパッキングの仕方
具体的に言えば、着替えや寝袋などかさばって軽い物は下に、お弁当や飲み物は上にという様にパッキングします。
左右のバランスをとることも重要で斜めに曲がらないように、きれいにスッキリとパッキングします。
収まりきらないからと、ザックの外側に物をぶらさげるとバランスも悪くなり、木の枝にひっかかったりするのでやめましょう。
臨機応変にパッキングを変える
日帰りで雨が降りそうにない時は雨具は下に詰めてもかまいません。
このように、天気や予定によっては臨機応変にパッキングを変えます。
ザックが小さい場合
ザックが小さい時や岩登りする時はバランスを良くするため、下部を重くする場合もあります。
取り出しやすくしておく
パッキングにスタッフバッグを利用して色分けをしておくと取り出す時に便利です。
ザックを開けたら、雨具もテントもスタッフバッグも全部黄色ばかりで戸惑ってしまったなんていう友人の話もありましたから。(笑)
軽量化を図るならスタッフバッグは使わず、シャリシャリと音のしない透明ポリ袋の使用が実用的。
小物を分ける時もジッパーつきの保存袋の利用が便利です。
使用頻度の高いものは再度ポケットに
地図等使用頻度が高い物はザックの中には入れないでサイドポケット等の取り出しやすい場所に収納。
サイドポケットに、500mlくらいのドリンクボトルを1本入れておくと手軽に水分補給ができます。
折りたたみの傘などで左右のバランスをとるようにしましょう。
お守りに熊よけ鈴をつけておく
ザックには、熊よけの鈴をつけておくと熊が出そうなエリアを通過する際にすぐ使えるので役立ちます。
迷惑になるので、普段は音が鳴らないようにしましょう。
長時間歩く時は荷物が少なくなればなるほど楽になるので荷物の軽量化には努力した方が得策です。
軽量化の基本として、自分の持って行く荷物を再チェックしましょう。
- 必要な物以外は持って行かない
- 必要な装備を軽量な物に変更
- 兼用できるものは兼用する
- 余分な物は取り外して持って行く
必要な物以外は持って行かない
あると便利だけど、山に行っている間ぐらいはガマンできる物は持って行かないように。
山では買い物をする事は殆ど無いと考え、ポイントカード類や大きな財布は必要ありません。
必必要な装備を軽量な物に変更
日焼け止め落としもウェットシートタイプの物の方が軽く済みます。
化粧品や薬なども使う量だけ小分けすればOK。重くてかさばるメガネケースを軽量でコンパクトなタイプに変える等、軽量化できるか、必要かどうかを再チェックします。
兼用できるものは兼用する
雨具やアウター、防寒具など、兼用できるものは兼用します。
着替えも最低限にします。
余分な物は取り外して持って行く
雨具やパッケージの外装袋など無くて問題ないものは外しておき、代用に軽いポリ袋を使用します。
軽量化の注意点
安全に関る物は必ず携行します。
自分の体重を減らすのもヒザへの負担が軽減します。
また、山で宿泊したり調理する時に軽量化をしたい時には以下参照。
トレッキングに便利なオススメ食材 ▶
トレッキング時の服装は吸汗・速乾素材の長袖、長ズボンが基本です。
重ね着(レイヤリング)をする事で体感温度の調整をします。
なぜ長袖・長ズボンなのか?
山では紫外線が強く、日焼けは体に大きなダメージを与えます。
自然の中ですから、皮膚に悪影響を及ぼす虫もいろいろといます。
足場の悪い場所で転んで皮膚を擦りむく事もあります。
そんな理由から肌を露出しない服装と帽子の着用をオススメします。
ズボンは、ストレッチ素材の物が脚を動かす時に楽で良い
機能性タイツの使用も良い
着用するものには、事前に防水・撥水スプレーをしておくと良い
スズメバチ対策として、黒い色や暗い色は避ける
なぜ吸汗・速乾素材なのか?
山歩きは大量に汗をかきます。
濡れたままでいると不快な上に稜線などで風に吹かれると、低体温症になる危険もあります。
そのため、安全対策として、下着も含め、乾きやすい化学繊維の吸汗・速乾素材の物を着用します。
綿素材は肌触りが良いですが乾きにくいので着用しない
なぜ重ね着なのか?
山は下っている時はさほどではないのですが、登っている時は体が熱くなり、汗をかきやすくなります。
山の標高や風の吹き具合、日当たりで体感温度が頻繁に変化します。
それにより、熱中症、汗による冷えなど体温調整ができないと体調不良を引き起こします。
そこで、山ではこまめに服の重ね着することで体温調節をします。
真冬でなければ、アウターは雨具を兼用します。
レイヤリングで便利なもの
薄手でも、ウィンドブレーカーとなるアウターが1枚あるだけで、かなり保温性が増します。
春や秋、夏でも高山は涼しい所があるのでフリースなどの中間着を持って行きましょう。
サマーダウンは軽くて小さくなりとても便利ですが、濡れると機能が落ちるので汗をかく登山時には着用せず、休憩時に使用します。
寒い時は高性能のアンダーウェアを着用すると効果的です。
防寒対策として耳の隠れる帽子や手袋、ネックウォーマーも持って行くと、軽量で効果的です。
雪などで濡れる事もあるので予備の靴下があると安心です。
帽子は日除けはもちろんですが雨の時にも活躍します。なので、帽子に防水・撥水スプレーをしておく事をオススメします。
メガネの使用者には、ツバが長めのキャップタイプの物が雨具との相性が良く、雨粒除けになるので便利。
但し、首の後ろの日焼けはダメージが大きくなるので陽射しが後ろからある場合は逆に被り、ツバで首の後ろを隠したりタオルで日除けをする事をオススメします。
風の強い時は飛ばされてしまう事があるので帽子クリップやあごひもをつけておきましょう。
レインハットもありますが、軽量化を考えるのならば防寒用は別として帽子は1つで十分だと思います。
寒さ対策としては耳が隠れるタイプの毛糸の帽子が役立ちます。寒い季節の他、富士山などの高山を登る時にあると防寒になって便利です。
雨の日の登山は視界も悪く、足下もぬかるみ、滑りやすくなって危険です。体温も奪われます。川も増水して渡れなくなる事もあります。
雨の日や雨の後は危険が伴いますので、なるべく歩かないように心がけましょう。
雨具は必携
天気予報では晴天だと言っていても、山の天気は変わりやすく、突然雨に降られる事もあります。なので雨具は絶対に必要です。
状況に応じて、雨具、帽子、折り畳み傘、スパッツ、ザックカバー等を臨機応変に使うと良いでしょう。
撥水・防水スプレーをかけておく
行動着や靴、ザック、帽子に撥水・防水スプレーをかけておきます。
撥水・防水スプレーをかける時には必ず屋外で使用し、周りに人がいない事を確認してマスクをつけ、風下にならないように注意します。
薬剤を吸い込んで肺炎や発熱を起こすトラブルも報告されています。
くれぐれも屋内・車内・風下等で使用しないようにしましょう。
日頃からの危機管理意識が安全登山への第一歩です。
完全なアウトドアである登山は建物や車の中にいる状態とは大きく異なります。風雨から体を守ってくれるのは雨具だけで、時には命に関わる事があるので、機能的な雨具を持ちましょう。
- 防水・透湿機能のある物
- セパレートタイプ
- 体が動かしやすい物
- 大きさに余裕のある物
- 目立つ色の物
- 裾が開閉できるタイプ
防水・透湿機能のある物
激しい風雨にさらされたり、自分のかいた汗で、かえって濡れてしまう事があります。体が濡れると体温が奪われ、低体温症に見舞われたりして山ではとても危険。
ですから、雨具は防水・透湿機能を備えた丈夫な登山用の物をオススメします。防寒にも役立ちます。
ポンチョタイプは風にあおられるので登山には向きません。
セパレートタイプ
ジャケットとズボンに分かれているセパレートタイプが一般的で、使い勝手が良いでしょう。
体が動かしやすい物
登山道には狭い場所をくぐり抜けたり、両手両足を使って崖を登ったりする場所もあるので、体が動かしやすい物でなければいけません。
大きさに余裕のある物
重ね着の一番上に着る物なので、大きさに余裕のある物にしましょう。
目立つ色の物
遭難時に見つけて貰えやすいように目立つ色の物にしましょう。
裾が開閉できるタイプ
突然の雨が降って着た時には素速くレインウエアを着たいもの。
そんな時は、靴を履いたままズポンを履く事ができる、裾が開閉できるタイプが便利です。
登山靴を脱いでから足を通し、再び登山靴を履くのは時間のロスが大きいため。
レジ袋を登山靴に被せて履くと、汚れずに履けます。
レインウエアのメンテナンス
高価で高機能なゴアテックス素材の物でも次第に撥水力は落ちていきますが、メンテナンスする事で性能を長持ちさせることができます。
ゴアテックスウエアの撥水回復
① 洗濯表示に従って、少量の液体洗剤で洗う
② すすぎは2回、脱水時間は短め
③ 乾燥後に乾燥機を用いて20分間温風乾燥 または、
③ 当て布をして、低温、スチームなしの設定でアイロンをあてる
参照:GORE-TEX プロダクト お手入れ方法 ▶
撥水性を回復できなくなった場合は、防水・撥水スプレーをします。
注意事項
防水・撥水スプレーは必ず屋外で使用すること。
レインウエアのパッキングは完全に乾いてからにしましょう。
防水・撥水スプレーを推奨しないレインウエアの素材もあります。
事前に確認しておきましょう。
雨で荷物が濡れないようにするにはザックカバーをする方法と中の物をポリ袋で包む方法があります。
ザックをきれいな状態で、長持ちさせたい方にはザックカバーの使用をオススメします。
ただ、ストックがある為にカバーの中に収まらないとか、雨の降る中、中身を取り出すのにいちいちカバーを外すと、手間取ってしまったり、取り出す時に中身が濡れてしまう等良い点ばかりでもありません。
などの理由により初心者の方は無理をしてザックカバーを揃えなくても良いかと思います。
何かと役に立つゴミ袋
万一、急な雨に降られた場合は、ザックに大きなポリ袋(ゴミ袋)を被せるのも一つの手です。
ゴミ袋は軽くてかさばらず、シート代わりになったりと、何かと便利なので、ザックに常時入れておくと良いです。
濡らしたくない物はザックカバーがあっても念のため、ポリ袋や防水性のスタッフバッグで包む事をオススメします。
傘をさしながら登山することは片手がふさがり、バランスが悪くなるので危険。特に、風の強い時など風にあおられて大変危険です。
使用しないように。
傘を使える場所では役立つ
しかし、登山道以外のアプローチの道とか、傘をさして歩けるなだらかな道も割とたくさんあります。
メガネをかけている方は、雨具だけより、傘をさしていた方が快適だと思われる場所が多々あります。安全な道での傘の使用はオススメです。
雨の中の荷物の出し入れも傘を使用すれば、さほど中身が濡れません。
休憩時に日除けとして役立つ
日差しが強くて木陰などが無い場所で休憩する時などは、日よけの傘としても利用できます。
軽量でコンパクトな物を持って行くと便利です。
スパッツは靴の足首周りをカバーしてくれる登山用品で、雨や雪、砂利などの侵入を防いでくれ、泥汚れを防ぐのにも効果があります。
スパッツが活躍する時
天気も良く、雨具を着るには暑いが足元は濡れるといった時。
特に早朝に多いのですが山を歩いていると、草露で膝から下が濡れてしまう事がよくあります。そんな時にスパッツを使うと便利です。
また、梅雨時の蒸し暑い平坦地歩きの時など、わざわざ雨具を着用しなくても、傘をさしてスパッツをつけて歩くと快適な場合もあります。
必要な時だけ臨機応変に着用する事をオススメします。
富士登山のような小砂利の入りやすい山でも重宝します。
積雪期は必需品です。
どんなスパッツが良いか?
膝下といえども、登山時は発熱するため蒸します。素材は雨具と同じで防水・透湿素材の物が良いです。
長さは、短い、中位、長いタイプと3種類ありますが、大は小を兼ねるので長いタイプがオススメ。
長いタイプだと、ずり落ちにくく、草露防止や雨が強い時などに便利。
暑い時は折りたたんで使います。
スパッツの紐は消耗品
スパッツは長い事使い続けると、靴に固定する土踏まず辺りの紐が切れてしまう事があります。
紐が擦り減ってきたら、予備の紐を持って行くと良いでしょう。
ストック(トレッキングポール)とは登山用の杖の事です。
ストックはまさに転ばぬ先の杖。
転びそうな場所を通過する時に活躍します。バランスを崩しやすい足場の悪い急な下り坂等で役立ちます。
※ストックはドイツ語で杖のこと
どんな人がストックを使うのか
ストックを使うことで、足腰の弱い人が安心して歩けたり、重い荷物を背負う人が歩きの補助をされたり、スピード登山を目的とする人が腕の力を推進力に変えて歩けるようになります。
癒やしのトレッキングを推奨している当サイトではスピード登山を勧めていません。むしろ、自然の素晴らしさを堪能しながらのんびりとトレッキングを楽しんで貰いたいと思っています。
環境破壊も含め、ストックを常時使用する事をオススメしません。
安全登山にストックは必要
誰しもが強靭な足腰を持っている訳では無いですから、安全に登山するためにストックは必要な物だと認識して良いでしょう。ましてや初心者なら尚更です。
どんな時にストックは使うのか
順調に歩いていたら、とても怖い急な下り坂を通過しなければならなくなった、なんて事があります。
そんな時こそストックの出番です。
時として樹につかまって降りる方が安全な道もあるので両手を使わないシングルストックの方が使い勝手が良いかもしれません。
ストックが無い場合は身近に落ちている手頃で丈夫な木の枝を杖として使います。その時は事前に体重をのせて、折れないか確認しましょう。
危険な場所を通過する時
当然の事ですが、危険な場所は慎重に焦らず通過して下さい。
ストックがある無しに関わらず、危険な場所を通過した後、油断をしないで下さい。
滑落事故は危険な所より危険な所を通過した後の気の緩んだ所で多発しているからです。
ストックの取扱いには注意する
ストックの先端(石突き)は尖っていてとても危険です。取り扱いには十分注意して下さい。
ストックを使わない時に脇に抱えたりして歩かない事。決してストックの先端を人に向けないで下さい。
岩場などを3点確保で通過する時は面倒でもきちんとしまう事。後続の人も危険だし、ぶらぶら手に下げて岩場を通過するのも危ないです。
ストックのゴムキャップ
環境保護の観点からストックの先端は木の根を傷つけ、登山道を荒らすのでストックの先端にゴムキャップをつける様に言われています。
ゴムキャップは割と抜けやすいのでしっかり固定しておくのも良いかもしれません。
ストックを使う時の注意
できれば、ストックは必要のない所では極力使わないようにします。
ゴムキャップをつけていてストックの先端 が滑る場所ではキャップを外して安全を優先しましょう。
ストックは曲がることがある
一見、頼りがいのあるストックですが横向きの力には弱いです。
なので、樹の隙間などにストックの先端が引っ掛かかった時に無理に押したり引っ張ったりすると曲がってしまう事があるのでご注意を。
また、ストックのポールは体勢を崩して変な角度で体重が掛かった時にも曲がります。
ストックが曲がってしまうと、強度が弱くなる上にコンパクトに収納できなくなります。
ストックに頼り過ぎない
ストックがあるから転ばないなどと過信せずに、あくまでもバランスをとるための補助器具として頼り過ぎないように使用しましょう。
転倒時に手首に通したストラップのせいで、手首の靭帯を痛める事故も起きています。
ストックは使いこなせないとただの邪魔者になりがちですので、お店などで正しい使い方を教わって練習しておきましょう。
参照:ストックの使い方 詳しく ▶
ストックは地面に対して垂直に突いた時に、腕が直角かわずかに開く程度の長さが基準です。
ストックの握り方
ストックのストラップは下から手首を通します。
平坦地ではグリップを握り、下りではグリップの上を押さえるように持ちます。
ストックの長さを調整する
ストックは坂の角度によって、使いやすい長さが変わります。
基本的には登りではポールの長さを短めに、下りではポールの長さを長めにして前かがみにならないように調整して使います。
長い登り、長い下りが続く場合には調整するのが有効ですが、現実的には上り下りが入り混じっているので、それに合わせて、微調整するのは無理があります。
多少の坂の場合ではグリップの握る位置を変えて対応をします。
ポールの長さの調節は太い所を長めにする方が強度が増すので初心者の方には適していると思います。
ストックの突き方
登りの時には、歩幅よりやや後ろにポールを突き、リズムよくゆっくり進みます。膝のクッションも有効に使いましょう。
下りの時には、歩幅を小さくして、ポールを突く位置と着地位置を近づけるようにします。ポールを使用することで着地時に足にかかる衝撃を緩和させます。
長時間強い紫外線にさらされる登山は、体に強いダメージを受けるため紫外線対策が必要です。
紫外線は標高が高く、空気が澄んでいると強くなります。標高の高い山に登る時には特に注意しましょう。
一般的に1000m高くなると10%高くなるといわれています。
紫外線対策グッズ
帽子、日焼け止めクリーム、タオルや手ぬぐい、サングラス、傘などを利用しましょう。
服装は長袖、長ズボン、UV機能がついていれば更に良いです。
首の後ろが日に焼けるとダメージが大きいので、タオルや帽子のツバで日除けをしましょう。
日焼け止めはこまめに塗った方が効果的です。唇の日焼けは、意外に忘れがちです。UVカットのリップクリームを持っていきましょう。
木陰のない場所で休憩する時には、折りたたみ傘を使うと便利です。
サングラスについて
意外に目から入る紫外線もバカにできません。帽子だけでは防ぎきれない地面からの照り返しもあるので、サングラスはあった方が良いです。
目のダメージもさることながら、実は目から紫外線を受けるだけでも日焼けをして、シミなど肌の老化の原因になってしまいます。
一見、色の濃いサングラスは紫外線対策に効果的に思えますが、実際は暗いために瞳孔が開き、かえって紫外線が目に入りやすくなってしまうとのこと。せっかくきれいな景色を見ることができる場所に行くので、UVカット効果の高い、色の薄めのサングラスがオススメです。
欲をいえば、紫外線透過率1%以下で可視光線透過率90%以上の薄い色のレンズでレンズの横からの光が入らないタイプが理想的です。
メガネ使用者とサングラス
メガネ装着者にとってサングラスはちょっと面倒です。
登山に来たら、樹林帯の中ばかりで眩しいのは稜線に出た時だけなんてことも多く、サングラスが常時必要でない場合もあります。
度付きのサングラスは高額なわりに使用頻度が低すぎる …。
そんな場合にはワンタッチで装着できる着脱式の偏光サングラスが簡単で軽量でかさばらずリーズナブルで便利です。
使用頻度の高い場合はメガネの上にかけるオーバーグラスというサングラスがスタイリッシュで花粉症対策にもなり、良いですね。
その際は自分がかけているメガネがすっぽり収まるオーバーグラスを選ぶことがポイントです。
便利な花粉症メガネ
風の強い時には砂ボコリもあるのでUVカットつきのゴーグルタイプの花粉症メガネも重宝します。
ヘッドライトは頭に装着する小型のライトの事です。
山で何らかのアクシデントに見舞われた時には、ライトがまさに明暗を分けます。明かりがあるのと無いのでは全く違います。
秋は日没が早いので、ちょっとした予定のズレでライトが必要になる事があります。
ヘッドライトまたは小型のライトは小型で軽量な物ですから日帰り登山でも必ず持っていきましょう。
登山をする時は早出・早立ち・早帰りという登山の基本を心がけ、暗い時間は行動しないように計画を立てましょう。
山の宿泊時にヘッドライトは絶対必要
テント泊する時の夜間行動には両手のあくヘッドライトは絶対必要。
山では街灯などの照明器具は無いので、テント泊する場合には照射距離もあって明るい物が良いでしょう。
山小屋でも消灯時間は真っ暗なのでトイレに行く時などに必要です。
山小屋で使用する時は、光の強さと角度を調整して、周囲の人の迷惑にならないようにしましょう。
使おうと思ったら、電池が切れていたなんて事のないように。
電池の予備も兼ねて小型のライトもあると便利です。
熊よけの鈴をザックにつけておきましょう。登山道以外や休憩場所では鈴はうるさくて迷惑になります。
綿やビニールを詰め、音が鳴らない工夫をしましょう。
人の気配の無い、深い山で休憩をとる時には、小型のスピーカーつきの音楽プレーヤーが役立ちます。
予備の電池も持って行きましょう。
ただし、人がいる場合は迷惑になるので、使用は控えましょう。
マットタイプの座布団があると便利です。特に寒い時に直接冷たい所に座ると血行不良になりますので避けましょう。
ロールマットを小さくお尻サイズ位に切り取って使うと軽くて、安くて省スペースでオススメ。
ザックの脊中に差し込んでおけば、コンパクトで脊中のあたりもソフトタッチになります。
小さな薄いマット1枚あるだけで、休憩時が意外な程快適になります。
溶けかかった雪が氷になった所などを通過する際に軽アイゼンがあると役立ちます。
軽アイゼンは雪よりも氷に効果的。
人気のある低山などでは雪が完全に踏みしめられて、アイスバーン状になって危険な場所があります。
軽アイゼン装着時の歩き方
軽アイゼン装着時は氷雪面に靴底を平行に置いて歩く事が基本です。
ストックも使って、足を氷に垂直に刃が食い込むように通過します。
軽アイゼンが装着できない靴もある
軽アイゼンといえども、装着できる靴とできない靴があります。
軽アイゼン購入の際は専門店に自分の靴を持って行って、装着できるかどうか確認して購入しましょう。
溶けかかった氷と泥の混在する道や岩との相性は悪いので、通過をする際には気をつけましょう。
靴の土踏まず部分に装着する4本爪アイゼンはバランスをとって歩くのが難しいのでオススメしません。
また、雪ダンゴが付きやすいので、プレートの着いたタイプの方が良いでしょう。
靴用のスパイクが便利
耐久性を考えなければ、防滑用品の靴用のスパイクがオススメ。
軽くてどんな靴にも装着が簡単で、どのような道でも歩きやすいです。
雪や氷以外の土のヌルヌルとした道や、ザリズリとした滑りやすい道でも安全に通過できます。
お守りとして持って行くのに良いでしょう。
雪山登山では専用の靴とアイゼン
本格的な雪山登山では専用の登山靴とアイゼンを使用します。
当然の事ながら、軽アイゼンより雪山を歩くのにずっと適しています。
初心者の為の癒やしのトレッキング入門では本格的雪山登山については言及を控えさせて頂きます。
本格的雪山登山を目指す方は山岳会や専門家から訓練を受けて、経験を積んでから始めましょう。
登山中の急な体調不良やケガに備えて、持ち運びのできる救急箱となるファーストエイドキットを用意しておくとイザという時に役立ちます。
ファーストエイドキットの中身
- 鎮痛剤
- 胃腸薬
- 葛根湯・芍薬甘草湯
- 目薬
- 絆創膏・テープ
- 虫さされの薬
- 化膿止め
- 小分けした消毒薬
- 安全ピン
- 筆記用具
- ポイズンリムーバー
- ナイフ・カッター
- サバイバルシート
- 使い捨てカイロ
- 手ぬぐい
- うちわ
- 大型の透明ポリ袋
葛根湯は初期の風邪や肩こりに
芍薬甘草湯は足がつった時に
多機能に活躍する手ぬぐい
手ぬぐいは軽量な上にかさばらず、タオル代わりとして使え、日除け、三角巾代わり、首に巻くことで防寒にも使えて便利です。
虫除けに
初夏の高山で多いのですが、ブヨやコバエ等が大量発生するエリアがあります。想像以上に強烈ですので虫除けのアミを持って行き、被る事をオススメします。
役立つうちわ
うちわがあると休憩時にアブが来た時に追い払えたり、気温が高い時に熱のこもった頭や首や脇を煽ることで熱中症予防になり、効果的です。
ザックの背面にお尻マットと一緒に入れておけば、かさばりません。
イザという時のために
イザという時のために体を保温するためのサバイバルシートや使い捨てカイロ、大型の透明ポリ袋を常時ザックの底に入れておくと良いでしょう。
地図は必ず持っていきましょう。
使用するエリアを中心とした拡大図と広域図をコピーたものを裏表にしてファスナーつきポリ袋に入れておくと雨の時でも安心で使い勝手が良いです。
登山計画書や計画表も一緒に入れておくと、スッキリしてわかりやすくなります。
袋の端にゴムなどをつけてザックのサイドポケットに入れておくと、落とさずに取り出しやすく便利です。
最新の信頼できる地図を持って行きましょう。古い地図やアバウトで間違った地図はかえって危険です。
国土地理院のウェブ地図
「地理院地図」は最新情報もすぐに反映される等高線付きの地図。作図も印刷も無料で自由に使えるので、ぜひご活用ください。
画面の機能概要や情報にアクセスすると、いろいろな機能や設定が利用できます。
容器は500mlのペットボトルでOK
長時間の山歩きには3本以上必要
寒い時期は保温水筒(サーモス)
水は必ず持っていく
ケガの時など水があると便利なので水は必ず持って行きましょう。
飲み物でエネルギー補給・熱中症予防
スポーツ飲料やオレンジジュース等は熱中症対策やエネルギー補給にもなって良いです。
暑い時期の飲み物の持って行き方
暑い時期は、大量に汗をかくため、飲み物を多めに持って行くこと。
こまめに水分補給をして、熱中症を予防しましょう。
多めに水を持っていくと重くなるので、暑い時期はペットボトルの方が水筒より便利です。
暑い時期はペットボトルの3分の1程度に水を入れて凍らせおき、当日に水を入れて持って行くと、現地で冷たい水が飲めて快適です。
容器を傾けて凍らせておけば、後で水が入れやすい。
冷やした水をザックの背中に入れておくと、若干涼しく歩けます。
寒い時期の飲み物の持って行き方
寒い時期は夏と比べて汗をかく量が少ないので、水は少なくても大丈夫です。ペットボトルにぬるま湯を入れておくと、飲みやすいです。
また、保温機能のついた水筒などでお湯を持って行くと、クッカーや調理器具を持たなくても即効で味噌汁やコーヒー等が飲めるので便利。
山での調理は楽しいですが、冬は風があったり、長い時間じっとしていると体がすぐに冷えてしまいがち。
初心者の日帰りトレッキングの場合はお湯を持って行く方が良いです。
味噌汁やコーヒーなどは1食分ずつ小分けしておくと現地で簡単に飲むことができます。カップ麺も即できるし、カップ焼きそばの湯きりのお湯で卵スープを作ると、コクのあるスープ付きの美味しい食事になります。ぜひ試してみて下さい。
お汁粉やコーンクリームスープ、ワンタンスープも温まってオススメ。
食料は必ず持っていきましょう。
登山にはすぐにエネルギーに変わるご飯やパン等の炭水化物や甘い物を持って行くと良いです。
登山時のエネルギー補給
登山は、エネルギーの消耗がとても大きいため、お腹がすいているのに食べないでいると、空腹になりすぎて動けなくなります。
一度にガッツリ食べないでこまめにエネルギー補給しましょう。アメやバナナ、菓子パン等がお手軽です。
食べ過ぎはかえって動きにくくなるので注意しましょう。
登山にはおにぎり
おにぎりには塩分などのミネラルも含まれるので、汗をかいた体には嬉しい限り!かさばらないし、ゴミも少ない上に、すぐに道具なしでどこでも食べられる。
山には理想的な食事です。
当然の事ですが、作る時には食中毒にならないように注意しましょう。
疲れを取るクエン酸や防腐剤代わりになる梅干し入りが定番。
たんぱく質入りのおかかやたらこ入りやミネラル豊富な昆布入りなども良いです。
ツナや卵のサンドイッチもカロリーもタンパク質もあって良いです。
煮玉子やお漬物も山では美味しく感じます。ただし、汁がこぼれないように注意。果物も良いですが、皮や種は持ち帰りましょう。
食べ物が重くなり過ぎないようにする
食料は大切ですが、重くなりがちなので水分の多い物はやめる、余分なパッケージは外しておく、小さくて軽くて高カロリーの物を選ぶなど、軽量化に工夫しましょう。
重い荷物を背負うのが平気な場合は
重い物を背負うのが苦にならない方はお湯を持って行って、カップ麺という手もあります。
山の醍醐味でコッヘル、ストーブ、ガスカートリッジを持って行って、山では食事を作るのを存分楽しんでください。
但し、ガスカートリッジは飛行機に持ち込めないので、現地で調達するように。どこで手に入れるか事前の下調べを忘れずに。
食料は少し多めに持っていく
現地で食料を調達しようとしたら店が休みだったり、無かったりという事もあります。おやつも含め食料は余分に持って行くと安心です。
非常食料は日持ちのするカロリーのある物をいつも持って行くと安心です。チョコレートは溶けるので、暑い季節は不向きです。
また、山で宿泊したり調理する時にあると便利な食材は
トレッキングに便利なオススメ食材 ▶
登山する時に持っていく食料はできるだけ軽量化したいもの。
そんな時は軽くて美味しい保存食を持っていくと軽量化もできて大活躍します。
インスタントラーメン
インスタントラーメンはポピュラーで根強い人気があります。
カップやきそば
意外に便利なのがカップやきそばでグラム当りのカロリーが高く容器も数回程度なら再利用できます。
茹でこぼしのお湯をフリーズドライの卵スープに使うとコクが出て贅沢な一品となります。
フリーズドライ
フリーズドライ食品は軽くて日持ちするので便利です。
パスタ
細麺タイプのパスタを選び、保存袋等で水にふやかしておいてから茹でると短時間で茹で上がります。
フランスパン
フランスパンはややかさばりますが、水分が飛びやすいのでカビにくいため一般的なパンとは比べて日持ちが若干良いです。
脱酸素剤の入った長期保存用のパンを持っていくのも良いですね。
アルファー米
アルファー米も安心ですが、味気ないのでふりかけ・味付けのり・漬物等があると食が進みます。
切り干し大根
切り干し大根もカルシウムも多くて栄養価が高いのでオススメ。
軽量で日持ちの良いタンパク質
軽量で日持ちの良い、おいしいタンパク質も持って行きましょう。
非常食としても役立ちます。
たこせんべい・いかせんべい
タコやイカを丸ごとプレスして作られたおせんべい。
軽くてかさばらず日持ちがして栄養満点。しかも美味しい。
身体が喜ぶタウリンもいっぱい。
畑のお肉「大豆ミート」
乾物状態なので、常温保存ができて軽量で、扱いが簡単。
しばらく水でふやかしてから使用します。見た目も食感も肉そっくりになります。そのまま食べると節分豆味のスナック菓子のようです。
魚肉ソーセージ・ドライソーセージ
魚肉ソーセージは製造過程で高温高圧にて加熱殺菌してるので常温保管できてお手軽です。
乾燥しじみ・かつお節
タンパク質やミネラル、ビタミン類が含まれる優秀食材。
生野菜 まるごと
プチトマトやきゅうりもカットしないで丸のまま潰れないように持っていけば、保存が良くて便利です。
山小屋泊とテント泊共通に必要な物
- ヘッドライト
- 時計
- 薬
- 着替え
- 携帯電話
- 手拭いやタオル
- ティッシュ
- トイレットペーパー
水溶性のティッシュ
- 細引きのヒモ
- 洗濯バサミ
- 耳栓
- ワセリン
- インナーシーツ
- 歯ブラシ
- ウエットシート
デオドラントシート
就寝時の袋のシャリシャリ音は意外と不快で迷惑なものです。
パッキングする時は)音がうるさくない袋を使いましょう。
トイレットペーパー
トイレットペーパーは芯を抜いて、ビール袋などに入れて、潰しておくとコンパクトに。
使う時は中心部から紙を引き出すと便利。
細引きのヒモ
細引きのヒモがあると靴紐が切れた時に代用として使えます。
また、靴底が剥がれてしまった時に応急処置として縛って使えます。
服を干す時や何かを縛りたい時などいろいろと使用できるので便利。
洗濯バサミ
山小屋では登山靴を間違えられる事があるので、自分の靴だとわかるように洗濯バサミでタグを付けるなど目印をつけておくと良いです。
ちょっとした物を干す時にも便利。
耳栓
睡眠不足の登山は危険です。
山小屋ではいびきがうるさくて眠れない場合もあるので、耳栓があると役立ちます。
ワセリン
ワセリンを持って行き、歩く前に足に塗っておくと、マメや靴ずれ防止になります。
インナーシーツ
山小屋の布団に抵抗のある方や寝袋(シュラフ)が汚れるのが嫌だという神経質な方は、インナーシーツがあると良いでしょう。
歯磨きについて
歯を磨く時は環境を配慮して歯磨き粉を使わないようにしましょう。
水で丁寧に磨くか、歯磨きガムを噛む等で対応します。
最近は、歯磨き粉いらずの高機能の電動歯ブラシがあるので、充電して持っていくのが気に入っています。
日焼け止めを落とす時
日焼け止めやメイクを落とす時も、環境を配慮して石鹸の類は使わないようにしましょう。
日焼け止めクリームを落としたい時は専用のウエットシートを使用。
汗の臭いが気になる場合はデオドラントシートやウエットティッシュを使うとさっぱりします。
出たゴミはすべて持ち帰ります。
- テント
- フライシート
(無くて良いタイプもある)
- テントポール
- ペグなどの設置具一式
- テントマット
- シュラフマット
- 防水性のある大きめの袋
- シュラフ
- シュラフカバー
- 調理器具・食器・カップ
- 食料・調味料
- サンダル
(無くてもOKだが、あると便利)
テントの取扱いについて
テントを収納する時は防水性のある大きめの袋に入れて圧縮すると収納が楽になります。
朝露などで濡れたテントをピッチリとした元の袋にしまうのは困難です。
帰宅してからは、テントのゴミを落とし、しっかり乾かす等のメンテも忘れずにしましょう。
シュラフについて
ダウンシュラフは軽くてコンパクトになり便利ですが濡れると膨らまなくなってしまい、ダメージが大きいので、寒い時や結露がある時はゴアテックスのシュラフカバーの使用をオススメします。
余談ですが、以前トレッキングでエベレストのベースキャンプ付近を通った時に鯉のぼりをシュラフカバーに使っている方を見かけ、大笑いした記憶があります。案外、良いかもしれませんね。
テント泊の食事について
コッヘル(クッカー)、ストーブ(バーナー)、ガスカートリッジといった調理器具や、箸やフォークなどと調味料を含めた食料も必需品。
山では環境を配慮して洗剤・石鹸の類は使わないようにしましょう。
使用後の食器はティッシュペーパーで油分等の汚れを拭きとった後ティッシュに水を染み込ませて再び拭き取ります。その後ティッシュで仕上げ拭きをします。
加熱調理する容器以外ならラップを敷くのも良いでしょう。
出たゴミはすべて持ち帰ります。
食事は山小屋で、というスタイルも増えています。
サンダルがあると便利
サンダルがあると、開放感があり、テントの出入りも便利です。
足を洗う時も楽です。